第5話 ―ヒトリニシナイデ―
????<にゃあー!!
????<でぇーす!!
ニワトリ<はい。はじまるこけぇ
ピヨピヨ<スタート!
―今は試合中なのかニャー。んー。はやく主人公さんも表にでないのかにゃ~隠れて表にでにゃきゃ、『主人公』の資格は持ってても『主人公』ではないにゃ。
―主人公さんにもぉ~もおっとォ~頑張ってほしいでぇ~すねぇ。むぅ~…
―まぁ今はそっとしとくにゃん。いつかばれる日がきっとくるにゃん。
―そうでぇ~すねぇ。今はそっとしとくのでぇ~す。
―野々村 乃乃夏―
「っ!?何で離陸がここにっ!?」
「いや…プールに行くって言ってたからなあ…一応心配だし。」
離陸が言った。
「…っ!」
乃乃夏は驚いて後ろを向いてしまった。「どうしたんだ?」と離陸が心配そうに言ったが乃乃夏は無視していた。
「というかっ!半径五メートルに入らないでちょうだいっ!!」
「えぇっー!?ひどくねっ!?俺なんかしたっ!あ、もしかして俺のdarknesspowerが!?」
「いやな訳…ってふふふ、」
何がおかしかったのかわからないが急に乃乃夏が笑った。
「いや…一応さ、今、敵どうしなのに…元気がでたわ。ありがと。」
「ん?なにしたかわからんが、どいたまして。」
そうしていると、もう試合が始まっていたようだ。
「もう3分たつわね。あ、一応敵同士なんだからあっち行ってよ。」
「わかった。」
離陸はそう言って、25mプールの端の、出入口の近くに行った。乃乃夏は出入口の反対のほうにいた。
「あぁ…はやく終わらないかしら…ずっとドキドキしてるわ…」
「そうか?あ、俺のdarkenergyがっ!?」
「ふふふっ、あんたといるとやっぱり面白いわ。」
と、笑ったり二人で話していると、
「そんなにイチャイチャしてていいコケかぁ?」
真菜種が来た。
「離陸っ!!後ろっ!!」
離陸は、出入口側にいたので真菜種に狙われていた。もう離陸のすぐそこにいた。
「俺のぉっ!darknesspower!!!」
離陸は両手を上に挙げ、そう叫んだ。
「馬鹿っ!!離陸っ!盾で守りなさいっ!!そうしなきゃ負け―」
「じゃあバイバイコケェ。」
始まる前までの明るい声とは声質は同じだがなにか全然違う、冷たく重めの声だった。
「離陸っ!!」
乃乃夏は離陸に手を精一杯伸ばした。
「あ、俺死んだわ☆」
両手を横に広げ、天に召されるように言った。
『離陸ぅoutコケェ~』
真菜種の声だった。この声は明るい声だった。
「一番はやかったコケねぇ!あ、いうの忘れたけれど、outさせられた本人の声アナウンスなんだコケェ~。だからぁ真菜種ちゃんではなく、我が妹、綿佐里ちゃんにoutされたら、綿佐里ちゃんボイスアナウンスになるコケェ!」
「…。…っ!?」
離陸がoutになったことで、乃乃夏はすごくあせっていた。さっきまで言ってた真菜種の声もきこえてないらしい。
「さてと…私はぁとりあえず離陸を教室に持っていきますコケ。だ・か・ら―」
「…?」
「―乃乃夏ちゃんは、逃げていいコケ。まぁ動かなくてもいいけどコケ。まぁ、離陸くんが身代わりになってくれたコケね~。良かったコケねぇ?これで最下位は逃れたコケねぇ?そして、1人コケねぇ~」
「っ!?!?」
急に本当の事を突かれて、驚きを隠せていなかった。
―なっなんでっ!?確かに最下位は嫌だと…絶対なりたくないと思ってたわ…けど…けどけどっ…!
心のなかで、乃乃夏は訴えた
―離陸を身代わりになんてっしたくなかったっ!!また…ま…た…。
本当はあの時、見殺しになんぞさせたくなかった。助けたかった。自分が全力で走って盾を構えたら守れたはず。しかし、怖くなって足が上手く動かなかった。真菜種のいつもと違うオーラがすごく恐ろしく思えたからである。
真菜種に連れていかれる離陸を見て乃乃夏は叫んだ。
「おまえの代わりにぃ!!!一位になってやるよぉ!!!まってろよぉー!!!!」
「おうよっ!!待ってる!ルシファーに誓うっ!」
離陸も大声で叫んだ。そして真菜種に連れていかれ、見えなくなった。
「…。委員長、亮吉、金一郎、…。大丈夫かしら…。いえっ!敵なのだから…。…。」
―で、でも…また私が…。ヒトリニ…
―安井 金一郎―
「っ!!!」
「ピヨピヨピヨ~!そんなに走らなくともォ~楽ぅ~にoutさせてあげるピヨ?」
金一郎はピンチだった。
ニワトリ<ゲームが本格的に始まってきたコケねぇ~
ピヨピヨ<そうピヨッ!今は我が姉真菜種しか出ていないぴよ。でもでもぉ~後からピヨも~出てくるピヨ!楽しみにしててピヨッ!
????<次、更新は今週末くらいにゃー!!!!
????<よろしくでぇ~す!
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ピヨピヨ<評価などをお願いピヨッ!