表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

このサイレンと共に

なんだ? なぜ、僕は泣いているんだ? なぜ、なんだ? 泣く「理由」があったか?

ああ、そうか。みんなの背中を見ているから、か。

ありがとう。僕をここに連れてきてくれて。


皆には見えないけれど、それでも頬に伝わる涙を見られたくないと思いながら、背中を押すように僕は声をかける。僕らしからぬ言葉で。


「あと…あと、一つだ。みんな、夢を掴みにいってこい!」


もちろん、僕の声は「全員」には届かない。


でも、唯ちゃんはその声を聞いて涙をこらえながら笑うし、うえっちは右手の親指を立てたこぶしをベンチから見えるように肩口に持ってきてサインを送る。


夏の地方球場に決勝戦のサイレンが鳴り響き、我が守川高校ナインはグランドに走り散っていく。


さあ、甲子園はもうすぐそこだ。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ