あらすじ
修平はある日突然、クラスメイトの美月に付き合ってほしいと言われる。
何事かと狼狽する修平だったが、美月にしつこく交際を迫るクラスメイト、加太対策の為だと説明を受ける。
特に断る理由もなく、修平は軽い気持ちで引き受ける。
だが、それによって近所かつ幼馴染であった、亜矢との関係に少しずつひびが入っていった。
また、修平は加太が犯人と思われる嫌がらせを受けるようになる。
そして、悪化していく加太の嫌がらせに、一度は嘘の付き合いをなかった事にしよう、そう言い出す美月であったが、修平に今後も加太に怯えて誰とも付き合わないつもりか、と言われて思いなおす。
だが、亜矢との関係は悪化する一方だった。それに拍車をかける美月の言動。彼女は亜矢が修平を好きな事を見抜いており、彼女なりの牽制だった。
そして、ついには美月は亜矢に対して、最初は偽りの恋人同士だった事と、今は本気で修平の事が好きである事を告げる。
時、同じくして修平は加太と相対していた。もう、美月に対してストーカー行為をやめるよう説得する。
だが、すでに修平憎しで狂気に陥っていた加太はナイフで、修平を殺そうとする。
その窮地をすくったのは修平の友人だった。
彼は加太からナイフを取り上げ、二度とこんな事がないようにと痛めつけた。
その日の夕刻、修平は家を訪ねてきた亜矢に、美月との付き合いはフリだったと、彼女からそう聞かされたと告げる。だが、今は本気なのだと。
亜矢は自分の気持ちを告白する。そして、修平は亜矢の気持ちを知っているんだと思い込んでいたとも。
泣きながら去っていく亜矢に対して、初めて彼女に対する愛おしさを感じる修平。
その翌日、美月とデートだった。待ち合わせに場所に先につく修平、そして美月を見つける。その背後にいる加太の姿も。
警告を発する間もなく、美月は道路に突き出される。
そして、彼女に迫るトラック。
それが、修平達が背負う十字架のはじまりだった。