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第7話;変態の来客

どうもです。



最近頭痛が酷くてとても困ってます。

「銀月?………泰月のことか?」


洸太が疑問符を頭に浮かべながら、泰月に問う


「ああ」


「泰月さん、それよりもこの人誰ですか?」


遼牙は部屋に入って早々、バスケットから蜜柑を取り出し皮を剥き始めた茶髪の女性を指さす。どうやら右腕だけは動くらしい。


「彼女の名前はセリス=ラグーン。俺の知り合いで能力関係の科学者兼医者やってる変態野郎だ。ちなみに今日は遼牙の症状の診察にきてもらった。」


「銀月ぅ。変態野郎は酷くない?」


「気のせいだ。それに変態というのはお前にピッタリな言葉じゃねえか。」


「それもそうね」


(((認めた!!)))


茶髪の女性ことセリスは、みかんを口に運びながらさらっと自分が変態である事を認める。


「それよりも今回の患者はこの可愛い子でいいのかしら?」


「それって俺の事か?」


「んー、その容姿で男口調……そのギャップ……たまらないわね……。」


セリスはうっとりとした目でベットに横たわる遼牙を見る。


―この人……ヤバい


「泰月さん……この人帰して下さい」


「安心しろ。腕は確かだから」


―いや、そうじゃなくて。なんと言うか……色々とヤバい。この人


「銀月、この子持ちかえっていい?」


「喧しい、さっさと仕事しろ」


「え~、もう少し遼牙君で遊びたい。」


セリスは子供のように駄々をこねる。


「繰り返すぞ。さっさと仕事しろ」


「はぁ、銀月は相変わらずの堅物なんだから。分かったわよ」


セリスは足元に置いてあった赤色のトートバッグを拾い上げあさり始める。


「ええっと、あ、あったあった。」


セリスはそう言って、バッグの中から青色の半透明な一本の瓶を取り出した。


「さ、これ飲んで」


「えっちょっと待っ」


遼牙の制止をまるで無視し、セリスは無理やり遼牙に瓶の中身の液体を飲ませた。


「……うぇ、なにこれ?メチャメチャ不味いんですけど……うっ、吐きそ」


「私が調合した薬の一つで、栄養剤のような物よ。それと絶対に吐いちゃ駄目よ。」


「栄養剤?遼牙は怪我で動けないんじゃないのか?」


嘔吐感に悶えている遼牙に代わり洸太が聞く。


「いいえ。遼牙君の傷は完璧に治癒されているわ。遼牙君が動けない理由は、能力酷使による極度の疲労よ」


「疲労?」


「ええ。発現者には皆、性質、数は違うけれど汚染物質ブレイムコアに対するUR抗体(Unknown Resolution抗体)と呼ばれるものが体内に存在する。能力はその抗体が空気中に漂っている汚染物質ブレイムコアを、体内で分解して発生したエネルギー――UE(Unknown Energy)を元に使って発動しているのは知っているわよね?」


「ああ、そのぐらい知ってる」


「その抗体の数が多ければ多い程、多くの汚染物質を分解でき、生産できるUEの量も多くなる。だけどその抗体を酷使し過ぎるとどんどん摩耗していき、最終的には一時的に活動を停止して自動再生を始めるの。その時、抗体の再生に酸素の燃焼、つまり生命活動を維持するためのエネルギーが使われるわ。そのため体はある一定量の抗体が自動再生状態入ったら強制的に休眠状態になってしまうの」


「能力ってそんな風になってるんですか」


瀬奈がオレンジジュースを飲みながら、さほど興味なさそうに感嘆の声を上げる。


「今遼牙君に飲ませたのは、その抗体の再生を助け活性化させる薬。十分程で完全に再生するけど、急激に再生する代償として再生中はその気持ち悪さは抜けないわ。ちなみに吐いたらいけないのは折角飲んだ薬が出ちゃうからね」


「えっ……これが…うぷっ……後十分も……。」


「まぁ頑張ってね♪」


セリスがとてもいい笑顔でグッと親指を立てる。


「セリスさんって凄いんですね。一目見ただけで遼牙の病状を把握しちゃうなんて」


ジュースを飲み終えた瀬奈が、セリスに賞賛の言葉をかける


「そうでもないわ。能力を使ってならこのぐらい朝飯前よ」


「能力?なんの能力なんですか?」


「内緒。じゃあ私は少し銀月と話があるから、遼牙君が吐かないようにしっかりと見張っ

ておいてね。」


「え?」


「じゃあ、銀月。」


「ああ、分かった。」


二人はそのまま病室を出て何処かに行ってしまった。


「………おぇ……マジで吐く……。」


「とりあえず、こいつをなんとかしないとな。」


「ですね。遼牙君大丈夫か?」


シャイナが遼牙の体を起こし背中を摩る。しかし、シャイナのしたその行為が思わぬを問題を引き起こすことになった。


「………遼牙って……今女の子なんだよね」


きっかけはこの瀬奈の一言。


「まぁ、そうみたいだが。うぷっ………それがどうかしたのか?」


「シャイナちゃん」


「うん。分かった。」


瀬奈とシャイナはアイコンタクトだけで意思の疎通をする。この二人の関係は一体……


「洸太。ちょっとあっち行ってろ。」


「分かった。遼牙……ファイト。」


洸太はいつものニヤケ顔を浮かべ、素早くさっと退室する。


「お、おい洸太さん!?瀬奈!シャイナ!ちょっと待って!うっ……まだ…気持ち悪いの

抜けて―」


「シャイナちゃん、やるわよ。」


「うん。」


「ちょ!シャイナ!服剥ぎ取るな!」


「うぁ……綺麗……」


「負けた……元男に負けた……」


「それ理不尽じゃね!?」


「うるさいわね!私はどうせ貧乳ですよ!なんか悪い!?」


「勝手に自虐モード入って勝手に人を巻き込むな!んっ!シャっシャイナ!どこ触ってん

だよ!」


「いいじゃないですか、減る物じゃないんですし。」


「あ、私も~。」


「あっ!ばっ馬鹿共!さっさと離れろや!!」


「そんな可愛い声で言われてもなんにも怖くないよ。」


「えへへ、遼牙君の肌スベスベ~。」


「マジでもうやめてぇぇ!!!」










はい、光崎は生きています………ええ、ちょっと容姿は変わりましたが、見る限り力の衰えは殆どなさそうで、寧ろ更に力をつけたようです………はい、問題無いと思います………巫女の方も大分安定していますし、彼女の方も問題ありません………そのぐらい分かってますよ。それよりも貴方の方こそ進んでるんですか?………当初の条件を忘れないでくださいね………はい、それならいいです。それとスタートまでに間に合いそうですか?………そうですか………ゲーム開始は………そう…ですか……はい、引き続き監視を続けます………定期連絡は以上です。では。


 ブチッ


「………はぁ」


彼は静寂漂う空間で一人溜め息をつく










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