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プロローグ;

どうも咲花木です 初投稿ですので、色々と至らないところがありますが、よろしくお願いします


この日記は、運よく生き残った者達に。若しくは、この星を捨て逃げていった者達に、正しい事実と私たちの生き様を知ってほしくて書いた。今この日記を読んでいる者がどちらでも構わないが、ここに記されていることは全て事実であり、脚色の類は一切ない。それだけは理解してほしい



 2022年  3月 16日


私たちは実に平和に生きてきた。世界の景気も大分安定し、我が国の科学技術も大きく発展、生活基準は大幅に向上して、私が子供の頃とは比べ物にもならない程便利な生活が日常化した。全く、実に平和で不自由のない日々だった。

しかし、その平穏の日々はすぐに消えて失せた。それも文章を書くということが苦手な私が、こうして筆を執らなければならない程の事態と共に。

今朝、久しぶりに旧友の家を訪ねた。なんでも今日は旧友二人の決闘があるらしく、ギャラリーとして私にも声がかかったのだ。まぁ決闘と言っても二人とも引きこもりであるため、殴り合いなどの荒っぽいことではなく、得意のパソコンでお互い好きな場所にハッキングし、どちらの方がより凄い情報を引き出せるかというものだった。結果としては、一人は某ゲーム会社にハッキングし、発売前のゲームを二三本盗ってきた。そしてもう一人はなんと政府の中枢サーバーまで潜り込んだらしく、とんでもない情報ものを盗ってきた。

『巨大未確認飛来物対策書』。内容については細部まで覚えていないが、要はこの星に巨大な隕石が接近しているということを人工衛星のソナーが捉えたらしい。そして約半年後に衝突し、速度や大きさを考慮した結果、直撃した場合高い確率でこの星は破壊されるとのこと。政府としては破壊、若しくは軌道変更を前提として動いているようだ。はぁ、全く勘弁してほしいね。





 2022年  8月 27日 


二週間程前、政府から隕石のことが公に公表された。なぜここまでギリギリまで公表を控えていたのかは、おそらく国民の混乱を防ぐため確実な解決策が出るまで公表したくなかったといったところだろう。結果として一つの案が採用されためこうして公表している。しかしまぁそれは解決策ではなく、ただの妥協案―――否、選別である。

それは二三年前に米国で開発された大型の居住可能の宇宙船に乗りこみ宇宙空間に避難するというものだった。しかし、この膨れ過ぎた地球の人間達を全て乗せるほどの宇宙船の数も、作る時間も無かった。そこで私たちは非情の選択を強いられる。それは宇宙船に乗り切らない総人口の三分の二を地球に取り残すというものだった。この選別を発表した初日は反対の声がほとんどだったが、日を追うごとに自分可愛さに反対の声は少なくなっていき賛成を示す者も現れ始めた。もちろん、賛成意見や反対しない者は宇宙船に乗せられることが決定している権力者や金持ちたちで、自分が死ぬかもしれないなんて微塵も思ってない奴らだ。結局その案はそんなやつらの力によって通り、権力者や金持ち以外の者たちはより優秀な者などが選ばれた。そして地球上の人間の三分の一は、自分たちが生まれた故郷を捨て、今朝空に旅立った。ちなみに私は家族に捨てられ地球に一人取り残された。この薄情者共め!




2012年  9月 9日


今日で私の32年の人生に終止符が打たれると思うとどこか感慨深いな。まぁどうでもいいけど。それよりも残された私たちは、各々が各々のことをし、最後の時を待っている。毎日吐くまで食う奴や浴びるほど酒を飲んで過ごした奴、また俺は遭ったことないが人殺しに走る奴もいたらしい。そんな私も仲間たちと酒を飲みながら麻雀をやってだらだらと過ごした。うん、ホントこの二三日は楽しかったな。この上なく楽しかった。悔いはない。






 2022年  9月 10日



結論から言って隕石は地球に直撃した。しかし当初のシュミレーションよりも何故か被害は小さく済み、落下地点を中心に半径十キロ程のクレーターができた程度のものだった。そのため地球に残された私達は負傷者はいたものの、死亡者を出すことなく生き残る事ができた。これで私を捨てた家内に復讐ができる。ふっふっふ、帰ってきたあかつきにはタバスコたっぷりのトマトジュースでも飲ませてやろう!


というか、死ぬこと前提で書いた気障な前書きが、今さらながら非常に恥ずかしい。消そうにも、日記の改竄を防ぐために、保存した文章の変更が出来ないように設定しているので消せない。設定の方も、地球ここにいない親友の自信作のセキュリティーがかかっているため、変更は不可能だ。全く……なんだかなぁ





 2022年  10月 2日


何故日記などの類を書くのが苦手な私がこうして再び筆を執ったのかというと、また新たな問題が生じてしまったからだ。どうにも私たちは神という存在に心底嫌われているらしいな。一つ目は隕石の落下した地点から最も近くにあった国々との連絡が途絶えたということ。これは隕石が落下してから三日後のことであり、それまでは普通に連絡を取り合う事が出来ていたのだ。訝しげに思った私たちは、数十人程で編成された部隊が連絡の途絶えた国々の調査を開始した。まぁその部隊の構成員の殆どは、いつか戻ってくるであろう私たちを捨てた権力者に媚を売るために調査に乗り出したのだ。全く愚かなものだ。しかし問題はすぐに起きた。調査団が出発してから約二時間後、携帯させていた無線から調査団の男たちと思われる悲鳴と、耳をつんざくような謎の雄叫びが流れたのを最後に通信が途絶えた。そして通信が途絶えてから半日程経過した後、傷だらけの三人の男が無事帰還した。その戻ってきた男達に話を聞こうにも、皆恐怖に震えるだけでただ一つの言葉しか喋らない。「食わないで」。男たちはただ震えながらこの言葉だけをぶつぶつ言うだけだった。ちなみにその三人は皆発狂して自殺をした。そのことに私たちは訝しげに思い、今度は残された人の中でも屈強な者を選抜し、尚且つ最先端の銃器を武装した集団を調査に向かわせた。その集団は二日程で帰ってきて一応全員生存はしているものの、負傷している者がほとんどだった。今回は話を聞く事ができたのだが、そこで私たちは驚くべきことを聞かされる。それは動植物の突然変異が起きたということだった。恐らく隕石の落下によりこの星の環境が変わってしまったのだろう。しかもそれは質の悪いことに、突然変異が起きた動植物は大抵のものが巨大化及び凶暴化しており、能力が飛躍的に向上しているらしい。銃器での攻撃も効くには効くのだが、むこうの再生のスピードがあり得ないので殺すことはできないとのこと。しかも皆さん、なんでも食う雑食に転向したらしく、人にも襲いかかってくるそうです。マジありえねぇ。それらの情報から動植物に襲われ仲間が食われたと考えると、最初の調査団の言葉も納得がいく。私たちはその突然変異した動植物の総称を恐怖の意を込めて「エクシオン」と名付け、早急に策を練った。しかしまぁ、こんな短期間で二度も死の危険に瀕したらパニックの一つや二つ、起きても不思議じゃない。そんな状態で都合よくいい案が思いつく訳でもなく時間だけが過ぎていった。宇宙からの帰還も無いまま、一か月ばかり経ったところで、二つの変化が起きた。一つはエクシオンの生息領域が広がっているということだ。最初はクレーターから5キロ程の地域までしかなかったのに、今では20キロほどまで広がっているのだ。これはいずれ私たちの生きていける場所が無くなるという事を示している。被害者のほうも把握はしていないが、それなりの数が出ていると見ていいだろう。そして二つ目は、二度目に行った調査団の中の数人が突如倒れたのだ。生きてはいるが、高熱に加え幻覚や幻聴などの様々な症状を発症した。しかし妙なことに、その症状は一日経ったら、嘘のように消えてしまい、症状の代わりに特殊な能力が残った。能力は個人によって違うが、どれも非科学的なものであった。それらの超能力に目覚めた者たちは総称して「発現者」と呼ばれた。



著 新島 克心




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