戻れない一歩の、その先は…
※この作品は「戻れない一歩の前で」の続編となります。
未読でも読めますが、こちらの先に読まれるとより楽しめます。
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あれから、マナミさんとは何度か会う関係になった。
2人で外に出かける時もあれば、どちらかの家に行き、欲望のまま求め合うだけの時もある。
だけど僕の中では、体を重ねれば重なるほど、マナミさんへの想いは募っていった。
だが、マナミさんが僕のことをどう思っているのかわからない。
そこで、一度だけ意を決して聞いたことがある。
「あの…マナミさん、僕たちの関係ってなんですか?」
「あぁ…。…仲良い関係?」
と、はぐらかされた。
なんの進展もしない関係を続けてても仕方ないと思いながらも、マナミさんから連絡くると嬉しくなり、彼女の笑顔を見るとどうでも良くなるほど心酔していた。
「和也って、彼女いるの?」
ユーヤに聞かれた。
「彼女…は、いないよ」
頭にマナミさんの顔がよぎる。
「それなら、和也に紹介したい子がいるんだけど、会ってみない?」と、ユーヤが言うので、宙ぶらりんな想いのまま、会うことにした。
ユーヤから紹介されたサチとは意気投合し、付き合うことにした。
サチとの日々は楽しかった。徐々にマナミさんへの想いも薄らいでいった。
「私たち付き合って3ヶ月もたつよ。そろそろ…ねっ?」と、キス待ち顔のサチを見て、僕はこんな時でさえマナミさんの顔が脳裏に浮かんだ。
その瞬間、サチの肩に触れていた僕の腕が小刻みに震え、「ごめん」と謝り手を離し、下を向いた。
サチは顔を真っ赤にして「最低!!!」と言い残し、終わった。
愛せると思った。少なくとも愛そうとは思った。
その日の夜、マナミさんの連絡先を全てブロックした。
ユーヤからマナミさんが僕のことを気にしてるから聞けるかと期待していたが、何日経ってもそんな話は聞けず、あれだけ逢瀬を重ねてもその程度なんだと少し悲しくなった。
僕はマナミさんを愛している。
けれど、マナミさんを愛することで僕は崩壊するだろう。
それならいっそ手放して、この愛の純度を高めたい。
ははっ…。
こんなことしてる時点で、もう手遅れか。




