表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/357

1話 始まりの事故

ピピッ、ピピッ、ピピッ…少しうるさいアラームが鳴り響く。


「…ん、もう朝かあ…ふわあ…準備しなきゃ。」

僕の名前は真白水希。別にごく普通の高校生で、特別な事は何も無い。

転生系の主人公みたいな実は人間じゃないとか、そう言う事を妄想した事は沢山あるけど、それが本当になった事は一度も無い。


「おはよー。…まあ誰も居ないんだけどね」

僕の親は2人とも有名なアメリカの化粧品会社の社員で、母さんは開発員、父さんはそれのアシストをしてるって聞いた。それで色んな場所を飛び回っている。

そして高校生になってからは、2人は仕事に専念して貰っていた。

だから家の事は殆ど自分がやっていた。それのお陰で実技科目は結構良い成績を取ってた。


「よし、支度終わり!さあ、今日も頑張りますか!」

この時の僕は、今日も普通の1日、変わり映えのない日なんだろうと勝手に思っていた。




…僕がいつも妄想している夢物語の様な、あんな事が起きるまでは。




時は流れて、放課後の信号待ちをしていた。

別に普通の事だから、特に何も思わずにじっと待っていた。

目の前に女の子が居るけど、その人のことなんて分からない。

ちょっと肩を上げてたり、少し上下に動いていて機嫌が良さそうだから、音楽でも聴いてるんだろう。


「もう少し伸びないかなぁ…」

僕は目の前の女子を見ながら自分の身長が低いと思っていた。

……おっと、こういう思考は駄目だって父さんが言ってたな。というかこの人身長高すぎない?目測190cmはあるけど…モデルだったりするのかな?

あといま1人だけど、友達がいないわけじゃないからね?いや確かに少ないけど……


そんなことを考えていると信号が変わり、僕も女子も歩き出した。


ーゴオオオッ!


「ん…?」

僕は車の音が気になり、右側の車を見た。その車は明らかに異質だった。

もうすぐ僕が歩いている横断歩道に入るのに、全くスピードを落とさない。

運転席を見ると運転手は寝ているのか何なのか知らないけど、ハンドルを握らずに倒れ込んでいた。


「なっ⁉︎」

僕は異変に気がつき下がろうとしたが、前の女子はイヤホンをしてるのか気がついていない。

このままだと100%轢かれてしまうだろう。

というか今気がついてももう遅い。


「……ごめんね?」

「……え?」

その時僕は少し悪いと思いながら、前の女子を轢かれない場所まで突き飛ばした。

その後僕が車を見ると、目に映るあらゆる動きが遅く見えた。不思議と恐怖や焦りは無かった。

これがタキサイキア現象ってやつかな?なーんて呑気に考えていたら……

って、何で僕こんな呑気なんだ?いや、そうか……


前に1度だけ、自殺しようとしたからか……まあ、だからと言って死への恐怖心が無い訳じゃないけど…


ーガンッ!


車は僕に凄い勢いでぶつかり、僕は吹っ飛ばされた。

しかもその後運悪く別の車に後頭部をぶつけてしまい、その事を自覚した時に意識を失った




起きてから最初に見えたのは、黒色の天井だった。不思議と痛みは無い


「ん…あれ?ここどこ?」

体は……動くな。とりあえず僕は起き上がった。

体を見ると傷なんか一つも無かった


「えっと…あの後どうなったんだっけ?」

ちょっと思い出そうとしてみたが、中々思い出せなかった。別のことなら思い出せるかなと思ったから、とりあえず自分の事を思い出してみる


「僕は真白水希16歳…ちゃんと分かる。次は辺りを探索するか」

辺りを見渡して見ると、ここは廊下で扉が一枚あると分かった


「絶対怪しいから入りたく無いけど…行かなくちゃいけないみたいだ」

僕は少し身構えながら扉を開けた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ