煩悩
ありとあらゆる妄想がよぎる頭
暑いの寒いの腹減っただの、欲深い体
情報過多の世の中
目の前のタスク
正気でなんかいられない
魂の抜け殻
本当の自分とズレてしまって
しっちゃかめっちゃかな人生
誰も教えてくれない
学校で教わることは全然役に立たない
親も人生の先輩の言うことも、正しいような怪しいような…
それでも、向上したくて努力して
自分なりのロールモデルを探して
誰かさんの見様見真似をして
迷走して生きる毎日
一昔前なら出家して修行
今時は紹介制の高額セミナーにでも参加するのだろうか
運良くホンモノに出会えるのならいいのだが
高額請求されてる時点で気づいた方がいい
迷える子羊たち
煩悩にまみれた愛すべき人間たち
私とて、人間だ
ただ、有り難いことに持って生まれた欲望が少なかった
さらに言うと、ロールモデルにしたくなるような立派な大人に全く出会わなかった
先生という人種は、何というか紙一重な人ばかり…
世の中の示す幸せは、どうにも嘘くさい
そんな風に世間の世知辛さを感じる子どもだったので、様々な誘惑から回避できた
そもそも不出来な親(ゴメンね感謝してる)を冷めた目で見て育った
世の中は不景気、就職難の氷河期世代
未来に夢も希望も無かった
不仲の両親のおかげで結婚に憧れゼロ
皆そんなもんだろう
成人する頃には、死にたいばかりだった
裕福な中流家庭ではあったので、ハングリー精神も持ち合わせていなかった
大人になる前に遊んどけ、と耳にタコほど聞かされていたので
未成年のうちに、散々悪いことをして遊んだ
若かりし日の自分は、本当に欲の無い人間だった
食欲も性欲も無いわけではなかったが、何もなくてかまわなかった
睡眠欲だけは、あった
ずっと寝ていたい、が私の願いだった
ガリガリの骨と皮で、酒も煙草も薬物も体調が悪くなるだけ
不健康バンザイ
おかげで全部必要なかった
物欲も若者なりにあったけれど、親に与えられていたのでそれで充分だった
ギャンブルもその場の空気が合わなくて興味無し
ゲームやネットにもはまらない
体力が無かったから、何かに夢中になる気力が湧かなくて、無気力人間だった
現代人は豊かになり、体が発達している
肉食で筋トレ三昧
ネット社会で承認欲求が強い
欲望の誘惑が昔より多種多様ですぐに手が届く環境
チャンスも闇堕ちも容易
欲望が悪いとは言わないが、危なっかしい
楽しいなら良いのだが
心から本当に幸せを感じるような欲望で生きるように
鍛えた体を持て余す、脳を煩わすような欲望ではなく
魂が、心が歓喜する選択をして生きるように
大人になった子羊は、お節介ながらそう願う