表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/60


「飲食店の()()に対する暴行、及びその()()()への暴行未遂により男六人が逮捕されました。現在余罪を調べています」

「さような話は、ファレノ、()()に任せると言っているでしょう」

 寝台の上で、月に煌めく銀髪を()かしながら、少女は返した。

「分かりました。――では本日の適性審査の話ですが」

「……父上には申し訳なく思っています。明日は、こうならないよう努力するから」

「残りの受験者には、後ろ倒しの通告を済ませています」ファレノは手元の名簿に目を落とす。バツ印が三つ。「今日はもうお(やす)み下さい」

「ええ」少女は櫛を枕元に投げる。ファレノが部屋履きを差し出すと、少女はそれに足を通した。片足ずつ床に接地し、華奢な身体を脚がすっと支える。

「それから――()が好みそうな話題も。先程挙げた店員の関係者ですが、その者は店員が暴行を加えられた際、すぐに助けに入ったとの証言があります」

「……特定は?」

「お望みならば」

「いえ、する必要はないけれど――ああ、さような者であれば、わたしは喜んで合格を出すのに」少女は窓際に寄り、市街を眺める。「――今日来た者たちの中に一人、酒臭い奴がいた」しばらくして、そう呟いた。

「はい。酔ってはいないようでしたが」

 少女は振り向き、赤い瞳を歪ませる。



()()()()()()()()



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ