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心弦 1/2
広間には二人。
乱立する槍。
血の臭い。
「もうお前は自由だ。これからどうしたい」
そんな問。
少女は答えられず、俯き身体を小さく縮こまらせる。
男は気にした風でもなく、近くにあった槍を引き抜いた。ごぼっと液体が溢れる音が広間に響く。
「セイといったな」彼は槍についた血を拭きながら少女に近づく。彼女はかすれた声で「……はい」と返事をした。男はすぐ隣まで行って、
「だったら、オレのところで暮らせ」
少女は――顔を上げる。
広間には二人。
乱立する槍。
血の臭い。
「もうお前は自由だ。これからどうしたい」
そんな問。
少女は答えられず、俯き身体を小さく縮こまらせる。
男は気にした風でもなく、近くにあった槍を引き抜いた。ごぼっと液体が溢れる音が広間に響く。
「セイといったな」彼は槍についた血を拭きながら少女に近づく。彼女はかすれた声で「……はい」と返事をした。男はすぐ隣まで行って、
「だったら、オレのところで暮らせ」
少女は――顔を上げる。
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