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桃(こうはく)~Hold hands with you~  作者: 4G
第1章 紅葉
26/67

第26話

思ったより忙しくて投稿遅れました、すいません

「おはようございます~。お二人とも朝早いんですね~」

「あっ、おはよう紅葉。待ってね、今朝ごはん作るから」

「ありがとうございます~」

「葵、俺にもブラックコーヒー」

「なんであんたが我が家の様にくつろいでるのよ。泊めてもらってる身として図々しいのよ。ほら手伝って手伝って。てかあいつを起こしてきて頂戴。いつまで寝てんのよ」

「はいはーい逢瀬のままにー」


適当に手をひらひらさせながら二階に続く階段を登り始める光春。その後ろ姿を横目に見ながら葵は慌ただしく朝ごはんの準備を続けている。


「おーい、冬樹。鬼嫁が早く起きろって言ってるぞー。早く起きないと殺されるぞー」


冬樹の部屋のドアを軽く1、2回ノックして光春が葵から預かった伝言(?)を少し大きめな声で言うと、部屋の中からドタドタと明らかに慌てている音がしてすぐに寝起きで頭が回っていなっていない様子の冬樹が出てきた。


「んー誰だよぉー俺はまだ結婚してねぇぞぉー」

「お前寝起きは酔っ払いみたいだよな…。そんなことはどうでもいいから早く下いくぞ。俺も葵に怒られちまう。あいつに怒られるのはどうも苦手なんだよな。お前が怒られてるのを見るのは好きだけど」

「お前は朝から性格悪いなぁ」

「はいはい。ほらいくぞ」


ダル絡みをしてくる冬樹を適当にあしらいつつ、その背中を軽く押しながら下の階に誘導する光春。寝起きで頭の回っていない冬樹は何かわけのわからないことをぶつぶつとつぶやきながら押されるがまま階段を下って行った。


「あっ、やっと起きてきた。一体いつまで寝てるつもりなのよ。あんたは朝ごはん作ったり、それを片付けたりしないからいいでしょうけど、あたしはあんたと違って朝早くから朝ごはんを作って、食べ終わったらそれを片付けないといけないんだから。あんたが遅く起きてきたら、それだけあたしの予定が後ろ後ろにずれるの!分かる⁉」

「あっ、はい…。すみません」


あまりの葵の剣幕に、寝起きの冬樹でもたじろいでしまうことしかできなかった。目の前で繰り広げられるやりとりのあまりの面白さに、光春は笑いをこらえられなかったという。


「はいっ!わかったらさっさと食べる‼」

「はーい。いただきますー」

「あぁっ!みなさん、先に食べ始めないでくださいよぉ~!」

「あっ!ごめん、紅葉。この馬鹿どもの相手してたら疲れちゃって…」

「馬鹿どもって…」

「一々、突っかからなくていいから。ほら、紅葉も座って座って」

「ありがとうございます、葵」

「てか、いつから葵と紅葉さんは下の名前で呼び合う仲になったんだよ。俺が昨日お風呂に入る前はお互いさん付じゃなかったか?」

「それ冬樹にも聞かれたわよ。こういうのは乙女の秘密なの」

「なんだよそれ。まぁ、葵は詮索しても言わなさそうだしいいや。それよりテレビつけてもいいか」

「うちじゃあ朝ごはん中にテレビをつける習慣はないぞ?」

「ご飯食べたらすぐに出かけようと思ってるんだ。頼むよ」

「出かけるってどこに行くつもりなんだ…ってまさか!」

「いや、女じゃねぇーよ。ほんとお前の思考は手を取るようにわかるな。ちょっと昨日の事が俺の中で一区切りついてねぇんだ。冬樹と葵から話を聞いた時は、お前たちがあれだけ真剣に言うんだから本当にあったことなんだろうなとは思ったけど、やっぱりどこか他人事で、でも実際自分が命を賭けて戦った、あのおかしなニュースを見た後の今、なんかこうここの辺に引っかかってるんだよ」


光春自身の、この謎の引っ掛かりが何かわかっていない様子で、時折手でジェスチャーをしながら自分の心の内をどうにか説明しようとした。


「何というか…。まぁ、そういう事だ。つまりだな、今日渋谷に行こうと思ってる」

「そういうことか…。分かった、気を付けて行って来いよ」

「あぁ、というわけでテレビつけさせてもらうぞ」

「そういえばこの会話、テレビをつけるつけない論争だったわね…」


葵が冬樹と光春の会話の本来の趣旨を思い出して、若干呆れ気味なのを横目に光春はテレビの電源を付けた。まだ、夏と言えど、比較的過ごしやすい時間帯、どのチャンネルに合わせてもニュース番組ばかりやっている。その中から光春は迷うことなくチャンネルを合わせ、リモコンをおいた。


「お前ニュースなんて見てんのかよ。すげぇーな」

「逆にあんたが見てなさすぎなのよ」

「私もテレビのニュースじゃありませんけど、毎朝新聞読んでますよ~」

「お前がマイノリティだな、冬樹」

「難しい横文字使いやがって…」


若干機嫌を悪くした冬樹は、光春から目線をそむけ、目の前におかれたホカホカの白飯を書き込んだ。


『どきわくっ!ショッピングバトル―っ!』


「最近のニュース番組ってなんでこう、こんな似たり寄ったりな企画ばっかりなのかしらね」

「俺も別にこういうコーナーには興味ないんだけどな。もうチャンネル変えるの面倒だからこういうコーナーの間にご飯だべるようにしてるよ」

「女のあたしもあんまり興味そそられないわよこういうコーナー」


『今日のバトルの舞台はここ、東都スカイタワーと東都スカイタウンです!たくさんの観光客でにぎわうここで、みなさんに競ってもらうのは…』


完全にテレビから興味がご飯に移った葵と光春、それとは対照的に紅葉と冬樹はテレビで始まった量産型企画をぼぉっとみながら箸を進めていた。テレビの画面は今回の戦いの舞台と言う東都スカイタワーと東都スカイタウンの画を抜いた。


「えっ…」

「こっ、これって。冬樹さん…」

「何よ急にいつもにまして間抜けな声出して。紅葉もお行儀悪いから、テレビ見るかご飯食べるかどっちかにしなさい」

「そんなことより二人とも、これを見てくれ」


いつもなら盛大なツッコミを入れるだろう冬樹がそれを華麗にスルーし、慌てた様子で光春と葵の視線をテレビに促す。


「これって…」

「あぁ、冬樹が焦った意味が分かったぜ。予定変更だ、俺は今日東都スカイタワーに行ってみる」

「俺もいくよ光春。俺たちが今把握できてるのはここと渋谷だけ。でもこの二か所の共通点を見つけられれば、どうしてこんなことになってるのかそれが分かるヒントになりそうな気がする」

「だな。葵と紅葉さんはどうする。まだここが安全かどうかも分からない、もしかしたら昨日みたいな目にまた会う可能性だって十分ある。どうする」

「目の前にヒントが転がってるかもしれないのよっ⁉あたしも行くわ」

「みなさんが行くのなら、私に行かないという選択肢はないですっ!」

「よし、朝ごはん食べて、葵の片付けが終わったらすぐに出発するぞ」

「「おぉっ!」」

「あっ、めっちゃいい感じでまとまったけど、あんたたちも朝ごはんの片付け手伝ってよね」

「「おっおお〜…」」

ストックを時間のあるときに書けばいいと頭ではわかっているけど、肝心の体は言うことを聞いてくれません…どうしたものやら(書け)

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