第31章
~出歩いて…落っこちて・第31章~
*あらすじだゼ。
ギルドからの指名を受けて、ガラクトマン魔法学校にやって来たかなめ達。
指名したのはシエルさん、仕事内容は彼女の助手(モルモットでは無い…多分)。
都市の様な学校内の購買エリアにて、夕飯のお買いもの。
そして、エル君と再開、今に至る――――――。
***
「―――……じゃあ、上がって。と言ってもまだ何にも置いて無いけどね」
「それじゃあ、失礼いたしますです」
エル君と久しぶりに会った僕たちは、立ち話も何だって事でエル君を僕たちの部屋に招待した。
ちなみに、僕たちが寝泊まりする部屋には、大きなベッドが一つある程度で家具の類は無い。
かわりに置いてあるのは、フラスコやらビーカーやら蒸留水やら大鍋やら・・・。
なんだか理科の実験器具の様なモノが、片付けられることなく部屋のテーブルの半分を占拠している。
「・・・・なんて言うか、その」
「はは、片づけして無いからね。ゴメンね?ゴチャゴチャしてて」
「あ、いえ。そんなことは」
とりあえず紅にテーブルの上を片づけるように言い、僕は僕で買って来たモノを調理する。
一応研究室だから、火を扱えるスペースがあるからね。
調理をしようと台の前に立っていると、ガシャンやら誰かの悲鳴っぽいのが聞こえたけど。
気にしてはいけない・・・・気にしては・・・・うん。
……………………
………………
…………
とりあえず散らばった欠片を片づけ、料理を並べる。
今回は時間が無かったので、若鳥(ロック鳥)の香草焼きしか作れなかったけど、まぁいいか。
後は、コレと買ってきたパンとワインと・・・・。
「・・・・・」
「ん、どうしたエル坊?」
「イヤそのなんて言うか、豪華ですね?」
「はは、こっちに来てから僕ばっか家事してるからね。料理のレパートリーが増えたよ」
「・・・・(これはそういう問題なんでしょうか?)」
食器は木製・・・って言うか作ったヤツを取り出してっと。
よし、完成、後は食べるだけ。
「それじゃ、頂こうか?」
「おう!ハラペコダぜ!」
「本当、美味しそうです、ハイ」
そいつは重畳ってね。
「「頂きます」」
「?板抱きます…ってなんですか?」
「食事の前のあいさつだぜ。でも何で食前に言うんだっけ?」
「う~ん、僕も詳しい理由は覚えてないんだけど、確か命を頂くから頂きますだったかな?」
「へぇ~初めて知りました」
まぁ、この世界で知っている人は、いないだろうねぇ。
***
食事の後は軽く雑談会。
各々の近況とか、最近起こった事を肴に、まったりとした時間が流れた。
「―――……わぁ、かなめさん達も大変でしたね。まさか盗賊団にギガースがいたなんて」
「アレは魔法使いにとっては天敵だよ」
「前衛系もキツイと思うぜ?俺でも一対一になったら逃げるね」
とりあえず、この間の隣町までの護衛依頼の話で盛り上がる。
なんじゃかんじゃで、この手の冒険譚みたいな話は受けが良い。
「そう言えば…かなめさん、何か雰囲気変わりましたね?」
「ん、そうかな?」
「はい、なんて言いますか…なんか魔力の性質が変わったって言うか…」
ああ、やっぱりこの子には気付かれたか…。
「実は――――」
僕は新しく仲間に加わったウィンディとの出会いを説明した。
ウィンディについて話したら驚かれたけど、それよりも先に忠告を受けた。
何でもこの学園内で、この手の精霊を持っているのは教師陣を除いて皆無らしい。
でも、精霊持ちは自然であろうが人工であろうが、魔法使いにおける一種のステータスなんだって。
当然、魔法学校の生徒にも精霊持ちが居るけど、大抵の人は貴族の名家である事が多い。
何故かと言うと、親から子へ受け継がれた精霊とかが殆どなんだそうな。
つまり、精霊持ちは魔法使いとしてかなりの力を持っていると考えられてしまう。
それが貴族や教師陣だったら問題は無いが、僕のようにギルド所属だと話が変わってくる。
どうも魔法学校の人間の中には、ギルドの魔法使いを下に見ている輩が存在しているらしい。
だから下手したら、ウィンディを狙って、そいつらが何かしらの行動を起すかも知れない。
後、純粋に研究者な人もいるので、其方に見つかった方が厄介かも知れないとの事。
要するに、あまり多くの人に見られれば、夜道がそら恐ろしい事になる。
・・・流石にソレは怖い。3か月もココに居るのに、毎日警戒なんてイヤすぎる。
とりあえず彼女には、出ている時は人間に偽装しておいてもらう事にしよう。
「そういえばエル君、ココ最近どう?杖造り上手い事いってる?」
「はい、竜魂石という最高の核を手に入れましたし、刻み込む術式も選別が済んでいるです。
後はデザインや外装その他を造るだけですね」
「はは、そうなんだ」
「やっぱり形はアレか?普通に杖の形にしちまうのか?」
「ええ、やっぱり一番最初の相棒ですし、ココは伝統に習い、杖の形にしようと思っているです」
伝統的な杖の形か~・・・・・・・ヘッド部分に宝石が付いた杖かな?
もしくは、杖の先にランタンの如く、紐で吊るしてあるとか?案外魔法の力で浮いてたりして。
「術式を刻む・・ねぇ?」
僕が作った最初のオークスタッフには、そんなの付けなかった。
というか、考えて見たら、川辺で拾った枝で造る杖って、この世界じゃないだろうなぁ。
僕がそんな事を考えていると――――――
「はいです。僕は一通り魔法が扱えるので、単純に補助の術式にしているです。人によっては一属性に特化させる人もいるそうですけど、僕の場合は全体をある程度のレベルで扱えればいいので、補助の術式だけにしたんです。それに自分にあった魔法陣を組むのって意外と難しいですから、初心者ならやはりこういう補助の術式からだって先生にも言われました。ちなみに僕が刻んだ術式は、ダヌ術式の亜種なのです。それに加えて、攻性を持たせる為ルーグ術式を加えることで、全体的なバランスを取ることに成功したのです!・・・まぁ、この術式理論自体は、30年程前に既に作られていたらしいのですが、それでも自分に似合った術式と言う意味ではコレが一番なのです。なお、本来ダヌ系統の術式は――――――」
――――こうして、スイッチが入ってしまったのか、エル君の魔法ウンチクが始まってしまう。
かなり長い事、自分で考えた術式の精度、発揮できる力についての関係を聞かされ続けた。
最初こそ、何とか聞いてたんだけど、聞くうちに更に熱が入っちゃったのか、
専門用語がどんどん増えてしまい、専門家じゃない僕には良く解らなくなってきた。
と言うか、何故魔法術式の話が、広域魔法魔法使用時の変換効率についての話になるんだ?
そう言えば僕の魔法も、どうやらエル君が言っていたダヌとかの系統と、
その他、色んな系統の魔法が、ごちゃ混ぜになっているみたいである。
彼の話を聞いていても、良く解らなかったのはその所為らしい。
己が魔法を勘で使用しているのが良く解ったわ。
この分じゃ、自分の魔法について完全に理解するには、後10数年はかかりそうだ。
まぁ、魔法の習得自体は、別に完璧に理解しなくても良いみたいだから、習得可能なんだけどね。
閑話休題―――――
「―――――まぁそんな訳で、僕の杖はかなりのモノになりそうです」
「・・・・へ、へぇ、凄いなぁ。エル君は」
「いえいえ、それ程でも無いです。これでも次席なのです」
ゴメン、この話はとっくに僕の理解の範囲越えてるよ。
というか、コレだけスゴイ知識持っていて、次席なんかい?
まぁそれはさて置き―――――
「もうそろそろ、お開きにしようか?明日も学校有るんでしょう?」
「あ、そうですね。もう結構遅い時間ですし、お暇させてもらうです」
「うん、紅起きて、エル君が帰るってさ」
「う~ん…なぁに~?」
エル君のウンチクが始まった時点で、早々とフネを扱いで夢の国に旅立っていた紅。
とりあえず見送りをさせる為に起そうとしたんだけど。
「あと…5分~」
「ちょっと紅!・・・寝ちゃった」
「お疲れだったのでしょう?僕に構わず寝かせておいてあげてくださいです」
「うん、ごめんね?」
「いえいえ」
大人だねぇエル君。それに比べて紅は―――
「う~ん≪ギュ≫」
「くあ!?」←抱き枕にされている。
チビを抱き枕に熟睡か。やっぱ子供だわ。
ちなみにウィンディも、僕の中で寝てるらしくて出てこない。
なので見送りは僕だけだ。
「それじゃあねエル君。またヒマがあったらご飯でも食べよう?」
「はい、それじゃあ失礼しますです」
「お休み」
「お休みなさいです」
こうして、色々あった一日が過ぎて行く。まぁ、僕のやる事は変わらない。
生活基盤が魔法学校に移っただけで、僕がやることと言えば、生きる糧を得る程度なのだ。
と言うか、高説掲げようが、人間誰しもそんなもんだろう。
家を手に入れる目標は、ほぼ完遂しているしね。
問題は成功報酬として貰えるかだけど、まぁ貰えなかったら前の生活に戻るだけさ。
「明日は、シエルさんのところかぁ…何時くらいに行けばいいんだろうか?」
そう言えば時間聞いてなかったと思い、まぁ朝に行けばいいだろうと考え、今日は寝ることにした。
***
―――――――次の日。
「来たわね?それじゃあ早速、これらを鑑定して欲しいんだけど」
次の日になり、さっそく僕は仕事をすることとなった。
やる事は至って簡単、アーティファクトの鑑定だ。
「これらを鑑定しておけばいいんですか?」
「そう、ダンジョンで発掘された、何らかのインゴットなのは解っているんだけど」
眼の前にあったのは、黒と銀がマーブル状に混ざっている、変な模様をしたインゴットだった。
「じゃあ、とりあえずやってみます。“サーチ”」
使う機会が無かったので、今回久々に使う解析魔法サーチ。
魔力球を空間に浮かべ、そこから魔力波を照射する事で、対象をスキャンする事が出来る。
二度三度、魔力波が対象を撫でるかの様に照射され、ほんの数秒で解析が終わった。
その結果が、僕にしか見えないパネルに解析結果が投影される。
―――――え~と、何々?
「解析結果出ました。これは…ダマスカス鉄鋼らしいです」
「あらそうなの?普通のに比べると、色が違うんだけど」
「混ざっている鉱石の中にダークマターが少量混じっています。多分コレの所為ですね」
「なんだ、てことは他は普通のダマスカスとおんなじって事ね?」
「ダマスカスって解析結果からすると、多分」
ダマスカスかぁ、コレも地球じゃ架空の合金だった様な気がするな。
「ま、この間のネテに行った時に強奪…拾ったモノだからしかたないか」
「(このヒト…ネテで何してたんだろう?)」
「それじゃ、次行くわよ?結構おおいから半日かかるかもねぇ」
「解りました。ドンドン行きましょう!」
とにかく仕事だし、真面目にやってしっかり終わらよう。
僕は次々と出されるアイテムやアーティファクトや鉱物を鑑定していった。
…………………
……………
………
「はい、コレで今日のところはラストよ。そう言えば紅ちゃんはどうしたの?」
「ん、紅ですか?彼女だったら、ウィンディ連れて外で鍛錬してますよ」
お昼に近づきつつある中、ようやく最後の鑑定をしていると、そう聞かれたので答えた。
「鍛錬?」
「はい、彼女新しく技を覚えたいらしくて、その下準備として気功術を覚えようとしてるんですよ」
「へぇ、気功術かぁ。もう気を出せるの?」
ふむ、気功術を出せると言えば、出せているのかな?
でも手帳に記載が出ないから、習得までは行っていないみたいだ。
「僕は専門家じゃないんで良く解らないんですけど、ある程度は出せるみたいですよ?」
「あら、随分と習得が早いのね?この間の旅からそれ程月日も経ってないのに」
「元々素養があったんでしょう。気功術は魔力じゃ無くて、己の生命力がモノを言いますから」
「たしかに、あの子は生命力に満ち溢れてるものね」
「ですね」
でも、まだほんの少ししか扱えないんだよなぁ。
元々自称神から貰った能力じゃないから、習得が遅いのかもしれないな。
「でも、気功術ねぇ?そう言えば東魔研にソレの使い手が居たわね」
「東魔研ですか?あ、コレさっきのヤツの調査した結果です」
「ありがと。そう東洋魔法研究会、略して東魔研よ」
なんじゃそりゃ?響きからすると、日本的な感じがするんだけど?
コレはアレか“東の国はジパング”的なノリなのかな?
「東洋だとコッチとは違う魔法体系で、中には気を使う魔術や魔法もあるらしいわ。気功術も元々東洋から流れて来たモノを、こっちの人間が改造したものらしいしね」
「そうなんですかぁ」
成程、どうやらファンタジーの王道っぽく、東の国はアジアっぽいみたいだ。
今度調べて見よう。もしかしたら日本みたいな国があるかも知れない。
「っと、つい話しこんじゃったわね。今日はもう上がってもいいわ」
「あれ?もう良いんですか?」
「ええ、魔法の連続使用で疲れたでしょう?だから今日はもういいわ」
「・・・そうですか、じゃあ今日はもう上がらせてもらいます」
本当はそれほど疲れて無いんだけど、まぁいいか。
とりあえず、今日は終わりらしいので、そのままシエルさんの研究室をあとにした。
***
さて、シエルさんの研究室を出て、僕は学校の中庭にあるベンチに腰かけていた。
「う~ん、午後がヒマになっちゃったなぁ」
「く~?」
理由は暇だったからである。
久々にチビを膝の上にのせて愛でながら、午後はどうしようかとぼんやり考えていた。
「くぅん♪」
「お、ココか?ココがええノンか?オリオリ」
その前にチビを撫でるけどね!!
「紅達と合流でもしようかなぁ?」
多分魔法学校の外に居るだろうから、出ればすぐ見つかるだろうけどね。
あ、でも―――――――
「魔導書を読みに、図書館を利用するのも、捨てがたいかな?」
学校と銘打っているんだし、きっと色んなジャンルの書物があるだろう。
貸出はして貰えなさそうだけど、閲覧くらいは問題無いだろう、うん。
「あの、植物を一気に成長させる魔法とか、覚えてみたいかなぁ」
「くー」
「あ、ゴメン手が止まってた」
午後のやわらかな日差しが、ぽかぽかと降り注ぎ、何とも言えない気持ちよさを与えてくれる。
ああ、いいなぁ平和って。これで縁側と緑茶でもあれば最高だね。うん。
「東洋があるんだから、お茶くらい無いかなぁ?」
「くー?」
「ああ、ごめんまた止まってた」
そろそろチビにムツ○ロウさん張りの奥義でも繰り出そうとか考えていた。
ソレにしても、本当にぽかぽかして気持ちが良いなぁ。
「・・・ふわぁ~・・・チビ、僕ちょっとだけ寝るけどいい?」
「くぁう!」
僕がそう訪ねると、チビは任せとけと言うかの如く、首を上下させた。
頭が良いなぁ、人語理解してるんじゃないだろうか?
「それじゃあ、少しだけ・・・」
すぴー。
……………………
………………
…………
≪ドッゴォーーーンッ!!!!!≫
「な、なんだぁ!?イテッ!!」
何かが衝突したかのような音が、突如辺りに響き渡った!
そして、それに驚いてベンチから落ちた。
「アイタタタ…なんだっていうんだ」
落ちて痛くなった腰をさすりつつ、辺りを見渡す。
ココから見える時計塔の短針は、まだ全然動いていない。
どうやら、寝入ってからまだ全然時間が立っていない様だ。
というか寝入った途端に、音が鳴ったと言う方が正しい。
一体何が起きたのか、とりあえず当たりの様子を伺って見たところ、
ちょうど近くに学生らしき二人組がいたので、彼らに聞き耳を立ててみた。
「おい!なんだ!何があった!」
「落ち付け、“いつものやつ”だ。今日はややデカイがな」
「“いつものやつ”っていうと・・・なんだ、ゴー研の奴らか?」
「そういう事だ」
ゴー研?なんだろう、何かの略称かな?
「とりあえず、ココから離れよう。巻き込まれてはかなわん」
「だな、流石に・・・!!ヤバい!もう来てる!」
「な!?今回は早いな。流石新型!」
「冗談行っている場合か!!行くぞ!“タロス”にロックオンされるのは御免だ!!」
―――――そう言うと、この場から走りさる二人の学生。
とりあえず、この轟音の原因は学校内では良く起こることだってことは解ったけど…。
「“ゴー研”とか“タロス”とかって・・・なんだろう?」
アノ二人、かなり慌てていたから、余程スゴイものなのかな?
でもロックオンされるって言うのはどういう事だろう?
ネテみたく、キマイラみたいな生物兵器でもいるのだろうか?
≪ゴゴゴゴゴゴ――――!!≫
「今度はな・・・に!?」
何かが崩れ落ちるかの様な音がする方を見て、僕は何が起きたのかすぐに理解した。
≪ガシン…ガシン…≫
恐らく研究室の一つだろう。建物の一角が崩れ落ち居ている。
≪ガシン…ガシン…≫
そして、恐らくその原因となったであろう者・・・
いやモノが、こちらにゆっくりと歩いてくるのが見えた。
黄色み掛かった銀色、恐らく青銅製のボディを持つソレ。
3mはありそうな人型…がっしりとした手足。
二つの紅い眼を持つソレは、ゆっくりとだが確実に近づいてくる。
「も、もしかして、アレが“タロス”?」
お、思いっきりロボットじゃないか・・・っていや待て。
ココは魔法学校だから、アレはロボットと言うよりも・・・って事は!?
「もしかして、ゴーレム?」
≪ぐぽーん≫
・・・・・なんか正解って言われたかの様に、眼が光ったような。
≪ガシンガシン≫
というか…。
≪ガシンガシンガシンガシン!!≫
なんかこっちに来る・・・イヤ!間違いなく、僕目がけて近づいて来てるッ!!
ちょっと!ゴーレムさん!!僕何かあなたに悪い事しましたかッ?!
『エモノ発見、攻撃システム、サドウ』
・・・・あー、“ロックオン”って、こういう事かぁ~。
成程、目についた動く者は標的って訳かぁ~お兄さん知らなかったなぁ。
あはははは・・・・。
≪ガシンガシンガシンガシン!!≫
「・・・・チビ、逃げるよ!!」
「く、くぅ!!」
唐突の事態に、現実逃避として心の中で笑っていたけど、そうもいかないみたいだ!
タロスにロックオンされた僕は、とにかく逃げる為にくるっと後ろを向いた。
そして身体能力をフルに使い、クラウチングで思いっきり駆けだした。
『エモノ逃亡、追跡、開始ダ』
≪ぐぽーん≫
そしてタロスも、僕を標的にしているので、当然ついて来た。
ど、どうなっちゃうの僕?!べ、紅!ウィンディ!!
「いやぁぁぁぁ!!!」
『マテー!!』
≪ガシンガシンガシンガシンガシン!!!≫
――――――本当に誰かお助けぇぇぇぇ!!!
ロボならぬゴーレム登場!
魔法学校なら一台はあると作者は(勝手に)思っている。
良いよねゴーレム。