寂色の
寂色の思い出に 心奪われ
ぽたりと 雫が 眼から落ちていく
遠い昔の 記憶が蘇り
幾度も 幾度も 脳裏を
かすめる
よき思い出ばかりが 先行し
より今の環境に 嘆き悲しむ
人の衰えは 隠せず
一日 一日 衰えていく
未来のことより 昔に戻りたいと
強く思うのだが
昔には 帰れず よき記憶の中だけで
楽しむ
それでも未来を 見なければならないのは
酷である
とっくの間に 賞味期限は きれている
未来へ 生きる願望は
残された 惰力でしか生きられない
悲しい現実なんだ
日々を 一日 一日 生活できれば
それで良いと 思うように
なってきた
過去のよき思い出だけを 心に しまい込んで
ときおり そのページを
読み返すこが 楽しみと感じている