第七話 「村の観光:その1」
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第七話 「村の観光:その1」
「村の観光?」
「そうそう。僕たちさ、まだここに来てまだこの前の討伐しかしてないじゃん?もう少しここに残るんだから一回観て回りたいなぁって思ってさ。」
関西で活躍している零治の幼馴染み、貞村海とその御一行は、この前の討伐作戦の手助けをするために来てくれたのだが、どうやらもう少しここで活動するらしい。実際に関西の戦士たちはとても心強いのでとても有り難いことだ。
零治の熱も治り、一段落ついたところで少しリラックスしていこうという。
「っていっても、なんにも無いぞこの村。品種改良したちょっと珍しい果実があるくらいで観光といえる観光場所はほぼ全く。」
「別にいいよ。それに目的はそれだけじゃないしね。」
「他にもあるのか?」
「うん。ほら、なんだかんだで僕たち一年ぶりくらいだし、またいろいろなことを話したいな。
何せあんなことがあったんだから、話題も豊富だろうし。」
「そうだな。一年前の事件については俺も色々と聞きたいことがある。」
「じゃあ決まりだね。優芽と未来が来たら早速行こうか。」
零治も海も今年で十七歳になる。零治は中学校卒業と共に関東へ引っ越したので、確かに一年ぶりの再会だ。
一年前の事件。零治らが高校に入ったばかりの四月にそれは起きた。『暴薬』によって作られた、魔物の発生や世界を揺るがす多大な被害、日本にはここ関東と関西、北海道にしか人はいないそうだ。しかも、三つの地域も皆小さな山奥の村でもちろん人も少ない。何せ、現在の世界人口は一億人だけだからな。
村以外の場所は、エネミーがウジャウジャいる危険地帯。全ての人はこの崖っぷちの状態であるということだ。
「一年前の事件か....
やっぱりあの時のこと話し合うべきだよな。
あの事もあるし....。」
「ん?零治何か行った?」
「いや、独り言だ。」
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「それじゃあ!村探索にしゅっぱーつ!」
もう『いつめん』となったこの4人は、予定通り零治のいるこの関西の村、ミレルヴァを観光しているところ。相変わらず南優芽ははしゃぎまわっている。
「なあ、あいつ。いつもハイテンションなんだけどこれが普通なのか?言動はイタいしバカだし。」
「うーん、まだマシな方ですよ今日は。去年の夏なんて・・・思い出したくもないです。(汗)」
「なん・・だと・・。あのぶりっ子発言がマシ!?あいつ以上のやつなんて見たことないぞ。」
「そういう性格なんだよ、優芽は。というか零治、やたらと優芽に絡むね。
・・・・・好きなの?」
「何言ってんねん!好きなわけないやろ!あんなんに好きになる要素がどこにあるんや!」
「零治、焦って関西弁出てるよ。」
「やべっ、しまった。」
「僕らのあいだだからいいけど、他の人と話すときは気を付けなよ。通じない人もいるんだし。」
「コミュ障っていうのはな、馴れてる人とでも不器用なんだ。お前みたいな、会話に行きなり入ってチャチャいれるようなやつとは大違いなんだ。」
会話しているうちに優芽が先々行ってしまうので、俺達も足を速めた。
いや、おかしいだろ!?ここで暮らしている俺が普通先導するはずだろ!?
「ねーねー見て見て!いろんな屋台があるよ!
ほら、零治お兄ちゃんも一緒に見ようよぉ♪」
「お前前はダーリンとか言ってたじゃなねえか、なんでいきなりお兄ちゃんに変わったんだ!?
いや、そんなのはどうでもよくて。いい加減変な呼び方で呼ぶの止めろ!誤解される。
後、腕掴むな!」
「えーいいじゃんどうせ、わたちたち恋人同士にゃんだからぁ。あっ、ダーリン照れてるなぁ~♪
外でも堂々とイチャつけないとぉ、ラブラブに見えないぞぉ?」
「いつ俺らが恋人同士になったんだ!?俺、なんにも言ってないぞ!」
「そ・れ・は・私たちが生まれたときから、運命がそう決めたんだよお。」
「駄目だ。こいつマジで無理だ。」
「ええっと、おつかれ?さまです。(汗)」
「疲れました。」
「ねえねえ、あそこにおもしろそうなの売ってる店があるよぉ♪行ってみよう!
だああああああああっっっっっしゅ!」
「優芽ぇ、そっちは来た方向ですよ~!」
まあ、一応その店に行ってみた。
南優芽も海もふざけるし、俺らあんまりまともに会話まだしてないんじゃないかな。あんまり目立たなかった花知咲さんが、一番まともなのかな。
to be continued