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Evening Rain  作者: てぇると
文化祭編

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九十話 school Festival 2

「ったく、なんで俺が」


何気にギラついてる太陽に舌打ちしながら、そこそこ重いテントの骨組みを組み立てていく。


「うっせぇぞ紅星、せっせせと働け」


「くたばれ噛ませ犬」


「いよいよ敬称すら付けなくなったなお前」


手伝ったら何かくれると言うので、テントの組み立てを強制的に手伝わされている。


「それにしても暑すぎだろ、ぼちぼち冬だぞ?」


「午後には曇るらしいよ夕陽君」


「えぇ、まじすか。雨降りは勘弁して欲しいっすわ、後夜祭無くなる」


「おやおや、ダンスがそんなに楽しみなのかい?」


テントの布を月夜先輩と協力して広げていると、えらくニヤニヤしながら俺にちょっかいをかけだした。


「……まぁ、雨乃が踊ってくれるって言うんなら相手にはなりますけど?」


「勝つことを疑わないんだね」


「あったりまえですよ、勝てないわけがない。というわけで噛ませ犬先輩も俺の雨乃に投票お願いしまーす」


「お前のじゃねぇだろお前のじゃ」


軽口を叩きながら10分ほど格闘してもう一テントと機材を完璧な状態で整えた。

冬華はと言うと、三年に混じってフランクフルトの手伝いをしているようで、ものすごく三年の先輩方に可愛がられている。


「紅音さん、終わりましたよ」


「おぉ! 助かったぞ夕陽! それに冬華も」


気にしないでくださいと冬華がニコッと笑って答えると、後方でせっせとウィンナーに棒を指している男共がニコニコしだす。


「ほら、持ってけ」


「いや、二人ですしこんなに貰っても」


「じゃあ配り歩いてこい!」


バンっと背中を押されて、また人混みの中に戻される。


「ありがとな二人とも!」

「ありがとうね、二人とも」


月夜先輩と紅音さんに別れを告げて、両手いっぱいのフランクフルトのパックを持ってとりあえず校舎に向かう。


「南雲と夢唯と後は雨乃達にも分けてやるか」


「ですね!」


1本摘み出して口に咥える。

うん、なかなかいけるな、美味い。


「先輩、先輩」


「どったん」


「あんな人、うちの学校にいましたっけ?」


冬華が指さす方に視線を向けても、目立った人は誰もいない。


「誰もいねぇじゃん」


「あれー? おっかしいなぁ、今確かに金髪の人が見えたんですけど」


「今更金髪なんて珍しくもねぇだろうに。淫乱ピンクにゴリラレッドだぞ?」


「糞馬鹿ブラウンもいますね」


なかなかどうして辛辣である。


「まぁ、それに外部からも人呼んでんだし、他校のヤンキーとかじゃねぇ?」


「そうですかねぇ? なーんか胡散臭い感じがしたんですよ」


「月夜先輩みたいに?」


「あぁ、確かにあの人は胡散臭いの塊ですよね」


全くもって、辛辣である。いいぞ、もっとやれ。


「まぁいいです」


「おう、人生はどうでもいいとまぁいっかで楽に生きていける」


「捻くれてないくせに、たまに捻くれたこと言いますよね先輩」


これ確か母さんが酒に酔った時に言ってた言葉だった気がする。

その後は適当にしゃべりながら校舎に戻り、フランクフルトを配りに向かう。

外部からのお客さんも来ているためか、いつもの数倍は人で溢れ返している。さすがは毎年受験者の多い人気校である、中学生も多ければ他校の高校生も多い。息が詰まりそうだ。


「というわけなのよ」


「ですです」


というわけで現在地は夢唯と南雲の教室。


「つーか、メイト服の下にパーカーってどうよ? てか、お前それどう着てんの?」


「うっさいバカ、暇人なのか君は」


安物メイド服の下にパーカーを着た、中途半端な


「うちの雨乃ちゃんがシフト終わるまで待機してんの、冬華と一緒に」


「じゃあなんでここに来た!? ボクは来るなって言っておいたよな!?」


「来るなってつまりは来いってことでしょ? なぁ、南雲」


俺がそう言って背後でせっせと働く南雲に話を振ると、トレイで頭を叩かれる。


「いってぇ、何すんだお前」


「暇なのかお前は」


「見てわからんのか、暇だ! というわけでフランクフルトのおすそ分け」


「お、まじでサンキュー」


フランクフルトのパックを丸ごと一つ押し付けて、紙コップに注がれたジュースを飲み干した。


「つか、紙コップなのね」


「……衣装に経費を裂きすぎたんだよ」


夢唯がボヤく。

良かったァァ、うちの経費管理が雨乃で良かったァァァ。


「夢唯先輩の服だけ、ちょっと違くないですか?」


よく見てみれば、細部が少しだけ他の奴らとは違うようだ。


「……いや、その、これは」


露骨に慌てだした、なんかあるぞこれ。

泳ぐ視線とダラダラと溢れる冷や汗が、夢唯の顔色を青くしていた。


「……あっ、分かっちゃった」


冬華がそう言った瞬間、ビクッと夢唯の身体が震えた。


「ちょ、冬華、まっ……」


「もしかしてそれ、南雲先ぱ──んっっ!?」


背後から唐突に現れた南雲が冬華の口を塞いだ。


「いいか、静かにしろ。これは喋っちゃダメなやつだ」


南雲の気迫に冬華が壊れた赤べこのように首を振った。


「……おいこら夕陽、なんだその面は」


「ニヤニヤ、別になんでも? ニヤニヤ」


「よし、夢唯! お客様のお帰りだッッ!」


「いえっさぁーッッ!」


あれよあれよと教室を追い出された冬華と俺であったが、暫くは南雲と夢唯を弄るネタが増えたので良しとしよう。


「それにしても、二人とも隅におけませんねぇ」


「あの二人はアレだな、なんやかんや言いつつ相性いいしな」


「先輩と私も相性いいと思いますけど?」


「根拠がねぇなぁ」


いつも通りの軽口と思っていた。

そんな予想は軽々と裏切られる、グイッと引っ張られ体制をよろめかせた俺の耳元で艶やかな声が反響する。


「唇を重ねた結果、そう思ったんですけどねぇ」


「……お前、ほんとやめろ」


「先輩照れてるー、相変わらず行動に出られると弱いですね」


「……やっぱし淫乱ピンクで間違いねぇわ」


「ふぁっきゅーです」


どうにも脳に薬でもぶち込まれた気分だ、ふらふらと漂う感覚が頭からこびり付いて離れない。

隣を歩く少女は、どうやら俺の扱いには一家言あるらしい、気を抜けば心を奪われかねない気がする。


「そんじゃ、今から友達と回ってきますんで! 先輩、また後でです!」


「おーう、ミスコンの時にな」


フランクフルトのパックを持って、冬華はズンズン人混みを掻き分けて進んでいく。


「……変態」


耳元で氷のような声がした。


「ありゃ俺は悪くねぇ」


「変態馬鹿夕陽」


「OK分かった、抵抗は無駄だな」


ギチギチと横腹を拗られながら、人混みの中を歩く。


「雨乃さん? そろそろ痛いなぁと思うんですけど」


「あら? 変態からしたら御褒美じゃないの?」


「つまり俺と雨乃は御主人様と下僕の関係と? よろしい、脚でもお舐めしましょうか?」


「度し難い変態ね、やっぱり」


「男なんざそんなもんだってば」


気がつけば横腹から指は離れ、いつの間にか袖に移動していた。


「……あざとくない?」


「迷子になったらどうするのよ」


「俺が? 雨乃が?」


「アンタがよ」


「ガキじゃねぇんだから」


袖に伝えられた力は少し緩く、俺の様子を伺っているようだった。


「迷ってるじゃん、人生に」


「人は皆、人生の迷子なのだよ雨乃君」


仕方がない、離れたらいけないからだ、迷子になってはいけないからだ。この人混みだし不埒な輩が居ないとも限らない、ミスコンに出る雨乃に嫌がらせをする奴がいてもおかしくない。

頭の中でその欲望を理由に昇華させ、正当化させる。


「うっさいわよ、馬鹿……」


そこで雨乃の声が止まる。

声というより思考が停止していそうだ。


「あ、あ? ゆ、夕陽? な、な、な、なんで?」


「さすがに動揺しすぎだろ……」


ちらりと横を見れば耳の先まで真っ赤っかにした雨乃が狼狽えたように俺を見つめていた。


「お前が言ったんだろうが、迷子になったら駄目だって」


「そ、そうね」


思考が読めるくせに、こんな時は使わないのかポンコツ娘め。


「ふぅ……はぁ、よっし。仕方がないから繋いであげるわ」


「仕方ねぇとか言う割にはガッシリ、ガッツリ、ガッチリ握ってますね雨乃さん」


と言っても、手を繋ぐ時間なんて教室までだ。

雨乃がなんであそこに居たのかは知らないが、教室方面に進んで行っているということは雨乃も雨乃で一度戻らねばならないのだろう。


「……」


「……」


手を繋いだままでゆっくりと人で溢れる廊下を歩く。

一緒に寝たりとかしたのに、何故かこっちの方が照れている自分がいる。沸騰した脳味噌は今にも崩れそうで、握っている手から汗が出ないかなんて、そんな事ばかり考えている。


いつの間にか手を繋ぐという行為が難しくなっていた。

昔はもっと気軽に手を繋いで走り回ったし冒険した、だけど気がつけば簡単なことすらできなくなっていた。

こうやって繋いでいる今も、緊張や不安が脳裏に過り続ける。


「変わらないものなんてあるのかしら」


見透かしたように彼女が呟く。

その問の答えを俺は持ち合わせていない。

関係は形を変える、想いだって色を変える。形を変えて色を変えて、気がつけば取り返しがつかなくなって。

だけど、それでも


「……どっかに一つぐらいはあんだろ」


「……あるといいわね」


雨乃の手が俺から離れた。

手から伝わる体温というものは意外と馬鹿にできないようで、なんだか薄ら寒い気がした。

雨乃が教室の扉を開ける、暖房の熱が身体を包んでも背筋の寒さは取れなかった。




※※※※※※※※※※※※※※※※※


「ねぇ、夕架」


「ん?」


「変わらないものって、あるのかな」


メイクをしている夕架に問いかけると、彼女は顔を少し顰めた。


「夕陽と何かあった?」


「手を繋いだの。それで、アイツの心を読んだ」


「そう……やりゃあできるじゃん、夕陽のやつ」


この姉妹は私と夕陽をくっつけたがっているようだ。

まぁ、前から知っていたが。


「さぁ、私はその手のシリアスな話は知らないわね。適当にのらりくらりと生きてるし。ゆーりは?」


「私もパース。考えるのはにーがて」


全く宛にならないなこの二人は。


「まぁでも、変わることも悪いことじゃないんじゃない?」


「そうなのかな」


「ずっと同じなんてつまらないわよ。私はそう思うよ、例え変わった結果が悪かったとしてもね」


「ゆーりもそう思う」


私達の関係はどうだろうか。

臆病者の大馬鹿野郎、分かりあってるようで、致命的に何かがズレている私達の変化はどうなのだろうか。


「いい加減にさ、雨乃も勇気だしなよ」


「……」


「楽よね、理解者気取るのって。考えなくていいもの」


「私は別に……」


「雨乃は逃げてるのよ。アイツのことが好きなことから逃げてるの」


ガシッと両頬を挟まれた。

風向きが変わる、雰囲気が豹変する。


「好きだけど、この関係が崩れるぐらいならズルズルとこのままこの関係を続けたい」


なんの根拠もない言葉だ。


「雨乃はさー、ゆーひの気持ちに気がついているんでしょ」


いつの間にか側に来ていた夕璃が耳元で囁いた。


「それでいて目を逸らし続けている」


「確証がないから」


「確信がないから」


今から私にとって大切な何かが始まる気がした。


「この関係が崩れるのが嫌だから」


「この甘ったるい停滞が進み始めるのが嫌だから」


二人の言葉は一つ一つが凶器。

ザクザクと遠慮なく心臓を言葉が穿つ、ズケズケとなんの遠慮もなく心の一番奥まで上がり込んでくる。


「楽だもんね、理解者を気取る方が」


「気分がいいもんね、誰かの一番であり続けることは」


脳が思考を拒否し続ける。

喉が否定の言葉を絞り出そうとする。

だが、追い打ちは終わらない。


「目の前でアイツがどれだけ傷ついても」


「目の前でゆーひがどれだけ痛みを負っても」


「仕方ないと納得してしまう」


「しょうがないと思ってしまう」


顔を優しく掴まれて下げていた目線を上げさせられる。

目の前の鏡に映っていたのは無表情の二人と、気がつけば泣きそうになってる顔の私だけ。


「確かに、私達の弟は狂っている」


「確かに、私達の弟は壊れている」


脳裏には夕陽の顔が浮かぶ。

苦痛に顔を歪める夕陽の顔が鮮明に浮かぶ。


「あそこまで徹底的に狂わせたのは」


「あそこまで壊滅的に壊したのは」


嫌だ……その言葉は聞きたくない。

耳を塞ごうとしても身体は動かない。


「「お前だよ、雨乃」」


無表情の中に刃があった。

冷たい声音に敵意があった。

そうして私の中で溜め込んでいた何かが決壊した。

嗚咽が漏れる、悲鳴が漏れる。三人しかいない教室に、私の慟哭が響き渡る。


「止めようと思えば止めれたはずだった」


その通りだ。


「雨乃が本気で止めれば止まることなんて気がついていたんでしょ?」


気がついていた。


「雨乃は夕陽に理想を見た」


傷つく夕陽の背中に子供じみた憧れを投影した。


「雨乃は夕陽を白馬の王子様だと思いたかった」


私の中の何かが崩れる。


「自分のために傷つくヒーローだと思い込んだ」


叫びは加速する。

されど、言葉の拷問はまだ終わらない。


「だから、手遅れになった」


「そうして、取り返しがつかなくなった」


夕陽を壊したのは、狂わせたのは、私だ。


「だから、私は……夕陽の気持ちに答えられなかった」


心情の吐露が始まる。

溢れ出した何かは留まることを知らずに溢れ出す、形のなかった思いは、言葉という器を得て溢れ出す。


「私にはその資格がないから……私がアイツを狂わせたから。その自覚があったから!」


散々、夕陽の前で被害者面を重ねた。

私の方こそ夕陽に謝るべきだった。


「だけど、夕陽が好きだった。たまらなく、好きだった。ずっとそばにいて欲しかった、ずっとずっと私の一番であって欲しかった」


気持ちの悪い感情だ、おぞましくて吐き気がする。

エゴイズムによって固められた感情が表面に出れば、そのあまりの醜さに表情が歪む。


「カッコイイと思った……誰かの為に傷つくアイツが。私の為に拳を握るアイツが!」


壊れそうなほど声を絞り出す。


「この症状のおかげで、私はあいつの感情を気持ちを誰よりもわかってた! 平静を装っても、痛みに悶えるアイツの気持ちが私の中に流れ込んだ。それで……私はやっと気づいた、取り返しのできない変化を生んだって!」


痛くて、暗くて、怖くて。

そんな当たり前の感情が、何十倍にも増幅して私の中に流れ込む。

傷つくたびに、笑顔を浮かべた彼の心の裏には悲鳴があった。

痛むたびに、何でもないと言って嘯いた彼は嘘をついていた。


「知っていたのに! 気づいていたのに! 私は……私はぁ……!」


きっと誰よりもその痛みを知っていた。

きっと誰よりもその傷を理解していた。

本来なら表に出すはずのその感情を隠し続けるアイツの気持ちを、そんな当たり前を隠さなければならないアイツの理由も。


分かっていて無視をした、気づいていて知らんぷりをした。

その気持ちを掬いあげれば、関係が崩れてしまうと思って。その理由を話し合えば、再生が不可能なほどの溝が出来てしまいそうで。


「少し、意地悪しすぎたね雨乃」


崩れ落ちた私の背中を夕架が摩る。


「私は卑怯だ……」


自己批判が嗚咽と混ざる。

ただ、怖かった。


「私は……アイツに償っても償いきれない罪を犯した」


いつも、うしろめたかった。

ただ、ヒーローに憧れた。


「私がアイツの……夕陽の側にいる資格なんて……本当は無いのに」


繋がりを求めたくても、資格がないことに気がついた。

夕陽が笑うたび、胸の奥に刺さった棘がチクチク傷んだ。


「私が……夕陽に手を握ってもらう資格なんて無いのに」


本物の馬鹿は私なのだ。

一番の愚者は、馬鹿は私なのだ。


「さっきはちょーっと言いすぎたけど、ゆーひがあんな風になっちゃったのはね。雨乃だけの責任じゃないよー?」


「確かに、雨乃が大きく関わっているのは間違いない。でもね、そうなったのはアイツ自身の責任よ」


二人の言葉に縋る気すら起きなかった。


「……夕陽はゆるしてくれるかな」


子供の戯れ言だった。


「アイツは馬鹿だからねぇ、そもそも気がついてないよ」


「ゆーひはオツムが弱い」


「私は……夕陽の隣に居ていいのかな?」


赤子の泣き言のような声音なのだろう。

弱々しく震える喉が、そんな言葉を吐き出した。


「いいんじゃない?」


「ゆーひはきっと喜ぶよ」


伸ばされた手を取って立ち上がる。

膝は未だに産まれたての小鹿のように震える。


「今日……キチンと蹴りをつける」


歯を食いしばって、そう言った。

もう、私は逃げない。


「そう……」


夕架が相槌を打った。


「お節介だったかなぁー?」


夕璃がそう言った。


「違うわよ。きっと必要な事だった。私が私と向かい合う必要があったから」


少しだけ気持ちが晴れた。

少しだけ重荷が解けた。

自己解決しただけだから、夕陽にキチンと伝えなきゃいけないから。だから、今日、勝たなきゃ駄目なのだ。


「さっ、時間ロスったから高速で終わらせようか」


「よーしー、頑張ろー!」


「えぇ、そうね」


瞼に溜まった涙を拭い捨てる。

もう、卑怯者の殻は脱ぎ捨てる、ステージの上で私は私と向かい合う。


「夕架、夕璃」


「「ん?」」


「とびきり可愛くしてね? 大好きな奴が見てるから」


「「言われなくても、そのつもり」」


そうして、私は私の中で蹴りを付けた。

後は、この思いを夕陽に伝えるだけだ。

この懺悔を聞いて、夕陽はどういう表情をするのだろうか? 怒るのかな? それとも、いつものように笑うのかな?

胸に居座る心地のいい不安を抱いて、私は静かに目を閉じた。

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