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第56話

翌日朝起きて、朝御飯を食べながら昨日の夜の事を考えていた、シーリャと一緒に色々とする事を考えていた。

考えてたのだが、結局色々といっても何をするか考えていなかったので、結局馬車での移動の間、シーリャと話しながら考える事にした。


考える事にしたのだが、彼女がいたこともなく、女の子と遊びに行ったこともほとんどない裕也が、ちょっと考えただけで良いアイデアが浮かぶかと聞かれれば、そんなもの浮かぶはずがないという答えがすぐでる。


結局そこから1日、2日と考えたが良いアイデアはでないで、3日が過ぎたのだが、そこで問題が起きた。


考え出してから3日目の夜、後4日しかないと言うことから、何時もより長く起きて、深夜まで色々と考えて考えて、その結果、翌日の朝風邪で倒れていた。


地球とは違う異世界の環境、なれない馬車での長旅、そして無駄な夜更かし。

そこに一つ付け加えるなら、食生活も良くなかった。

日本で生活をしているなら簡単に肉や野菜が手に入るが、こういう長旅では野菜がまともに手に入らない。

馬車に積める量の限界に、こんな荒野を探しても食べれるような作物は簡単には見つからない。

そんな事から荒野に入った最初の方は、野菜が良く使われていたが、移動が進むにつれて肉だけなんていう食事もよくあるようになってきていた。

疲れと栄養不足からくる免疫力の低下で風邪を引いてしまったのだ。




朝、祐也が起きるまで、シーリャは横で待っていたのだが、いつまでたっても起きないし、それに呼吸が苦しそうだったので、心配で体に触れてみると、いつもより体温が高く、何かの病気かもしれないと、慌ててリーリン達をテントに呼んだ。


テントに入ってきたリーリン達は裕也の体温を確認すると、毒を持った小さい虫に噛まれたのかもしれないと、上着を脱がして噛まれた跡がないか探してみたのだがそんな跡もなく、原因がわからないで困っていると、裕也が目を覚ました。


少し体がだるいな。


そう思いながら周りを見ると、みんなが自分を見ていた。

「あれ、みんなどうしたの?」

「どうしたのって、体は大丈夫なの?」


シーリャに大丈夫なのと聞かれて、脱がされていた上着を着なおしながら、体の調子を確認していると、ゴホゴホと少し咳が出て、頭に手を当てると何時もより体温が高い事が自覚できた。


「あー、これは風邪引いたかも」

「風邪?」


シーリャは風邪と聞いて何の事かわからないといった顔をしていた。


「もしかしてこの世界って風邪ってないのか?」


症状的には風邪だと思っていたが、もしかしたらそうではないのかと不安になり、リーリンに聞いてみた。


「この世界では風邪は珍しい病気なので、ただシーリャ様が知らなかっただけですよ」


風邪が珍しい病気か。

気になってリーリンに色々聞いていくと、少し面白い事がわかった。


この世界では、魔物が色々な毒を持っているものがいる。

致死性の毒や麻痺に石化、そういったものにさらされていくうちに、病気などの耐性が上がっていったのと、魔術を使えない人も無意識に、自分の魔力を使って少し身体能力を強化しているそうだ。

耐性が上がっていることと、身体能力強化で免疫力なども少し上昇するみたいで、風邪を引く人めったにいない。


そんな事から、この世界では風邪というものは少し忘れかけられている病気なのだ。



「風邪を引かないって羨ましいよ」


仕事をしていたころ、風邪を引いてもいかないと駄目だったのを思い出し、本当に羨ましいと思っていた。


リーリンが風邪の症状について理解していたので、裕也の風邪が治るまで移動をせずにここにいることになった。


またみんなの足を引っ張るような事になったな・・・。








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