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第50話 

久しぶりにぐっすり寝たおかげか、裕也は出発予定の時間より1時間ほどはやく目が覚めた。


今何時だろ?


時間を知るために、時間がわかる物を探そうと辺りを見ると、横でシーリャが寝ていた。


何時もなら、自分が起きるよりはやく起きているのだが、珍しくまだ寝ている。


起こすとかわいそうだよね。


そう思い音を立てないように起き上がると、護衛の人達がいるであろう、入口に向かった。


入口には置いていた荷物などがなくなっていて、リーリンが朝御飯の準備をしていた。


あれ、もう出発の準備はできてるのかな?

「おはよう」

「祐也様、おはようございます」

「他の人達は、出発の準備中?」

「準備の方は終わっていますので、出発の時間まで少し鍛練をしているところです」

「鍛練か」


自分も筋肉とかつけたいから、参加しようと思うけど、邪魔になるだけだろうから駄目だよな。


「そういえば、シーリャがまだ寝てるけど、何かあった?」


何かあったか、それはたぶん先ほどシーリャ様と話した、聖王国で虐待されている獣人の事が関係しているのだろう。

同族を助けることが出来ない。

それは獣王国の姫としては、やはり許せない事だろう。

私自身、助けれるなら助けたいと思う。

だがそれはできない。

できないが、シーリャ様はそれでもどうにかする方法を考えているのだろう。

何故そう思うのか、それは裕也様が起きたのをシーリャ様が気がつかず、寝ているなんてありえないからだ。

だがこの事を裕也様に言う事はできない。

それはシーリャ様が嫌がるからだ。


「私の口からは言えません」

「リーリンさんの口から言えないって事は、それだけ深刻なんだね」


この言葉にたいし、リーリンは肯定も否定もしなかった。


これはシーリャに直接聞けって事だな。


どうやって聞くか、そんな事を考えながら、リーリンが用意してくれたお茶を飲みながら朝御飯ができるのを待った。


そうしていると、シーリャも起きてきて、一緒にご飯を食べると、早めに出発する事になり、すぐに馬車に乗り込んだ。



そこから数時間、馬車の中では誰も話さず、ちょっと空気が重い。


これはシーリャとリーリンが喧嘩をしているとかなのかな?

リーリンさんが自国の姫と喧嘩をするような人と思えないしそれはないか。

うーん、これはどうにかして聞き出すしかないか。


一日中、こんな状態なのは耐えれないと思い、裕也は意を決して、何があったのかシーリャに聞くことにした。



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