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第49話 

まあ、そんな事をしていても、聖王国と戦争をしようと思う国はない。

聖王国はできれば滅ぼしたい、そう思うが出来ない理由。

それは戦力などの話ではない。

正直な話、獣王国と帝国が組めば、聖王国は3日ほどで落とせるだろう。

だが聖王国を落とすと同時に、勇者召喚の方法が無くなるだろう。

理由としては、勇者召喚についての技術は、聖王国の一部の人にしか伝えられていないと言う事。

そして、外部に漏れないように、自分達が有利になるように、徹底して隠している。

戦争になれば確実に、勇者召喚の技術を盾にしてくる事のはわかっている。

それを無視して聖王国を落とせば、勇者召喚を知る人間全てが聖王の手によって殺されるだろう。

そうなれば、魔王によって人は滅ぼされてしまう。


まあ、魔道国なら勇者召喚について少しは知ってるかもしれない。

だが、召喚の研究をしているとは言え、召喚のカギである聖剣がないから、研究がそこまで進んでいないだろうというのもわかっている。


だから、聖王国は攻めれない。

どれだけ鬱陶しくて、面倒でも、どうにもできない。


「ほんと聖王国って面倒・・・。 そういえば攫われた人が何処に行ったかわかる?」

「その答えなら、奴隷関連の事も勉強されたシーリャ様なら、すぐに思いつくはずなのですが、もしや聞いてなかったとは言わないですよね?」

「き、聞いてないとかそんな事無いよ、覚えてるし」


流石に完全に聞いて無かったって事はないから、思い出せ・・・えっと・・・。


「確奴隷は犯罪を犯した人がなるもので、それ以外の奴隷は基本存在しない。 理由としては、勇者が奴隷っていうのを嫌う人が多かったからだよね」

「そうですね。 その為、都市連合では犯罪者でもない人を奴隷とすると思い罪になりますね」

「なるほど、じゃあ南は除外だね。 獣王国と中立商業都市も同じような感じだし、それに獣王国の近くで、罪を犯してない獣人を奴隷にするなんてしたら、どうなるかわかってるはずだしね。 ってそれなら、帝国も同じか。 ・・・・・・じゃあ攫われた人は魔道国って事?」


魔道国っという答えを出したら、リーリンはため息をついていた。


「シーリャ様その答えでは50点といった所ですね」

「え、そんなに駄目だった」

「はい」

「ごめん・・・、できればその辺り今度は確り覚えたいから、教えて欲しいな」

「わかりました。 まずは魔道国というのは普通に考えると正解なのですが、シーリャ様は見落としてる物があります」

「う~ん。 あ、距離か」

「そうです。 一人攫ったら魔道国に売りに行くという方法だと、時間が掛かりすぎる、魔道国行くために色々装備を買っていれば、そのぶん収入が減ります。 それなら何十人か一気にとなれば、獣王国や他の国にすぐばれます」

「あれ、じゃあ普通に考えても正解じゃないじゃん」

「いいえ、先ほどシーリャ様も言ったように北、南、西では獣人を売るなんてほぼ不可能に近い話なのですし、魔道国は魔術の発展の為、人体実験などもしているので、好きにいじれる獣人は欲しがるでしょうね」

「なるほどねー、でも魔道国が正解じゃないんでしょ?」

「獣王国で色々と調査している情報もいれますと、攫われた人は聖王国にいるはずです」

「なんで聖王国? あそこは獣人嫌いだし、奴隷でも欲しくないって思うはずだよ」


シーリャは普通に可能性が無いと思って聞き返してるように見える。

だが、リーリンが言うのだから、その可能性があると思ってしまい、普通に話すために、怒りを抑えようとしていた。


「獣人だけが、勇者の色を受け継ぐ事ができる。 それが原因で、聖王国の王族以外の地位の高い物は、獣人を虐待する遊びをする者がいます」

「虐待!? そんなの助けないと!」

「無理です」

「無理?」

「盗賊などにされる拷問が、優しいと言えるような虐待を毎日されているのです、長くても1週間で潰れるそうです・・・・・・」

「そっか・・・」

「でも今回シーリャ様が一部とはいえ、聖王国に獣人を売っている者達を壊滅させたのです、これで少しは良くなるはずです」

「それなら良いんだけどね・・・・・・、ちょっと考えるのに疲れたから、出発前まで寝るよ」


そう言うと、シーリャは裕也の元へ向った。




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