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第42話 

敵が逃げないで、迎え撃つ体制になっているのを見て、シーリャは少し安堵した。


逃げないでいてくれてほんと良かった。


国にいた頃は、遠距離はミスリル製の棒手裏剣を使っていたのだが、今回は持ってきていない。

あれは、魔物相手というよりも対人戦闘用の装備なので、聖王国で問題も起こすきはなかったので、道中で戦うとすれば魔物だけだと思っていた。


遠距離が石を投げる事しか出来ない状態で、全力で分散されて逃げられたら、ほんとうにめんどくさかっただろうな。

だけど相手は、逃げ切れないと思って、迎え撃ってくれる。


投げた石は敵リーダーに、的確に切り落とされていく。


効果がなくなった事を確認すると、足に一気に魔力を流し込む。


今と同じ速さで近付けば、普通に魔術を使われる。


一気に強化した足で力任せに地面を蹴って、相手に飛び込もうとすれば、音で一気に接近しようとするのがばれてしまう。


力任せではなく・・・・・・。


タンっという小さな音がした。

距離的には相手に聞こえない音。

それと同時に敵の視界からシーリャは消えた。


人攫いのリーダーは距離を測って、タイミングをあわせて魔術を打ち込むつもりだった。

だが、その相手が目の前から消えた。

不味いっと理解し、仲間に指示を出そうとした。

だが、それよりも速く、シーリャの小さな足音が聞こえた。


音が聞こえたのは今指示を出そうとした、魔術担当のほうではなく、前衛として配置していた近接担当の方向からだった。


音につられて振り向くと、そこには視界から消えたシーリャが味方を後ろから襲おうとしているところだった。


仲間も音を聞いて振り返ろうとしたが、それは間に合わなかった。


振り返ろうとした頭は、砕かれ、斬り飛ばされ、捻じ切られ、一瞬で全滅した。


「くそっ、援護しろ」


生き残っている、魔術担当達に命令すると、力強く地面を蹴り、シーリャとの距離を詰めると愛用のショートソードで袈裟懸けに斬りかかった。


「あまいあまい」


シーリャは後ろに下がりながら、地面を蹴り土煙を上げて自分の姿を隠す。


「そんなもので!」


袈裟懸けに斬り下ろし剣を、シーリャの回避動作からいるであろう場所に向って一歩距離を詰めると、逆袈裟に斬り上げる。


剣を防ぐか、と思ったのだが、剣には何かを斬る感覚はなかった。

立ち上った土煙だけを斬り。

土煙が晴れた先には誰もいなかった。


何故っと思ったが、先ほどの一気に詰めてきたのを思い返すと、同じやり方で下がったのだろうとは思った。

だが下がるだけか?

いいや、それはない。

それならやつは。


シーリャの意図を気付き、後ろで援護をしようとしてるはずの味方の方を見た。

そこには、血を吐きながら倒れていく仲間達とシーリャがいた。


「これでおじさんだけだよ」

「・・・・・・化け物が・・・」

「ボクが化け物? 笑える冗談だね」


認識できない速さで動く相手なんて、化け物としかいえない。

だがそれをシーリャは、否定した。


「ボクより強い人なんて、世界には何人もいるよ」


そういわれ、少し冷静になった人攫いのリーダーは、最後に少し話すのも良いだろうと思った。


「俺の師匠よりも強いお穣ちゃん以上なんて、剣聖くらいだろ」

「土の賢者か、あの人は強いよね。 まあ、それよりどうする、おじさんは剣士として死にたい? それとも唯の人攫いのリーダーとして死にたい?」

「そうだな・・・最後くらい剣士として死にたいかな」

「わかったじゃあ、正々堂々、力で捻じ伏せて殺してあげるよ」


それを聞くと、人攫いのリーダーはショートソードを片手に持ち、顔の前に掲げ、騎士のように構えた。


「おじさん本当はどこかのまともな騎士だったんだね」

「元だけどな」

「じゃあ、名乗らないと駄目だね」

「元帝国、第五大隊副隊長ドルウン」

「獣王国、戦狐シーリャ」


「「いざ尋常に勝負」」



















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