表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/59

第41話 

大剣使いは確信していた。

この一撃は回避できないと。


自分達の必勝のパターン。


煙幕には視界を塞ぐ以外にも効果がある。

それは煙幕に魔力をこめる事で、獣人の魔力香の探知を阻害する効果だ。

隠蔽の魔道具は獣人相手だと、完璧だとはいえない。

何故なら魔道具が気配を消すために起動している魔術の魔力を、匂いとして探知されるからだ。

それでも普通の相手なら、接近を気付かれる前に、鞘いれた大剣で気絶させるのは簡単な事だ。

だが、今回の相手は違う、今まで捕まえてきた獣人の中でも、上位の能力を持っているだろう事はさっきまでの動きでわかる。

斬るなら胴体なのだが、流石にそれは出来ない。

元々、こいつを捕まえにきたんだ。

それに黒狐なんていう、大金で取引でる物を殺すだなんて勿体無い。


だから狙うは足。


自分が一気に出せる最大出力の魔力で身体強化をした、全力の一刀。


これを回避できるものなんていない。


その剣速は、目で追う事すらできなと思えるほどの物だった。

そして、それは確実にシーリャの右足をとらえた。


足を切り飛ばして、行動不能にしてこれで終わり。


そう思った。





だが、そうはならなかった。


一方的に足を切り落とせると思っていたのだが、そうはならず、剣と足がぶつかり合いった瞬間、衝撃波が生じた。


その衝撃波は辺りの煙幕を吹き飛ばした。


煙幕が晴れると、そこには少し地面から浮かせた右足だけで、大剣を受け止めているシーリャがいた。


「ばかな!?」


自分と同じ力量があったとしても、今の一撃を足だけで受け止めるなんて事はできるわけがない。

こいつは何者なんだ!?


動揺しながらも、大剣を引くと袈裟懸けに切り下ろす。


だが、その剣速は先ほどの物とは比較にならないほど遅く、迷いのある一撃。


そんな隙をシーリャが見逃すなどと言う事はない。


振り下ろされる大剣を右手だけで掴みとめる。


「さっきのは良かったのに残念だよ」


目も耳も鼻も全てを塞いだ状態の者に、全力の一撃を止められた。


それは心を折られるのには十分だった。


心の折れた人では、もう遊び相手にならないと、心臓を貫手で貫いた。


相手は打撃対策用の防具を装備している。

普通の貫手では、貫くなんて事はできない。

だから手だけ魔力をこめる事で貫通力を上げて、貫いたのだ。


手を胸から引き抜くと、血を吐きながら大剣使いは崩れ落ちた。


「面白そうなの一人おわりっと。 さてさて、逃げられないようにしないとね」


大剣使いが崩れ落ちるのを見た瞬間に、人攫い達は逃げようと反転した。

だが、そこに逃げられないように、石を投げ相手を牽制しながら、シーリャは接近して行った。


4人ほど、逃げるのに必死になって、石を投げられているのに気付かず、頭に直撃して即死した。



狙う相手を間違えた。


人攫いのリーダーはそう思った。


だが逃げることも無理だろう。


それなら、仲間の命を使ってでも、あいつに隙を作らせて殺るしかない。


石を剣で切り落としながら、仲間に指示をだすと、シーリャを迎え撃つ体制に入った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ