表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/59

第37話

シーリャは近づいてくる人達を、じっと観察し続けた。


距離が近くなれば、相手の動きや装備が細部までわかってくる。

そこから、相手が盗賊かそうでないかを見極めようとしていた。



うーん、ある程度統率のとれた動きしてるなー。

先頭から二番目の人、背中に柄が見えてるし、あれ大剣を持ってるよね。

左端の人はたぶん手斧。

他の人達も、武器はばらばらって見たいだね。

隠密なら大剣なんて持たないだろうし、ていうか斧も無いよね。

結論として、隠密ではない。

それなら相手はなんだろう?

そう考えた時、出てくる答えは二つ。

傭兵団か盗賊。

傭兵団なら隠蔽の魔道具を使う必要性はないだろうから、結局答えは盗賊だろうね。



シーリャの考えがまとまる頃には、相手もシーリャが岩の上にいるのを確認し、散開した。


先頭と二番目に走ってた二人はそのままシーリャに向って走り、残りの18人は左右に9人ずつ分かれて、周りにある岩を使いながら囲むように動いた。


二人はシーリャがいる、岩のしたまで来ると、攻撃するのではなく、先頭を走っていた男は話しかけてきた。


「お譲ちゃん、こんな時間に一人でいると危ないよ」


ローブのフードを取って話しかけてきた男は、大体30歳前後のいかにも戦士とか傭兵って感じの男だった。


「ちょっと夜空が見たかっただけだから、すぐみんながいるところに戻るよ」

「そうかい、この辺りは危ないから俺達二人が、そのみんながいる場所まで送ってやるよ」


シーリャを気遣うような言葉を、その口から言っているが、本気でそう思っていないのはすぐにわかった。


「おじさん下手だね」

「そうかい? これでも俺の言葉を信じてほいほい付いて来た子供もいるんだぜ」

「ふーん、そうなんだ。 それであんた達の目的は何?」

「それはな・・・・・・」


答えが返ってくる、そうは思ってい。

それに今の話の流れから、こっちが相手の事を盗賊だとわかっている事は理解している。

それなら、すぐに周りに潜ませているのと同時に攻撃してこないのか。

それは奇襲の成功率を上げるためだろう。

話すことで油断を誘うそんな感じかな。

それなら。


シーリャは意図的に、前に二人に意識を集中するように見せかける。


「それは?」


話を続け、後ろの警戒が薄くなってるように見えるように。


「こうするんだよ!」


大剣を背負う男が急に声を上げると、ダンッ!と一歩踏み込みながら、大剣の柄を握る。


それと同時に後ろに潜伏していた、手斧使いとメイス使いが死角から飛び出してきた。


前のあの踏み込みは意識を向けさせる物。

すぐには攻撃してこないだろう、それなら。


前の二人を無視すると、大きく下がる。

下がりながら、気配で位置を把握している後ろの二人を攻撃間合に入れると、振り返ると同時に一人を右回し蹴りで胴を蹴り吹き飛ばし、右足が地面に着く前にそのまま左足でもう一人の顎を蹴り上げた。



「へー、なかなかやるじゃないか」


先頭の男が、そんな事を言ってきた。


「褒めていただきありがとうございます、とでも言えば良いのかな?」

「ああ」

「それで、あんた達の目的は馬車の荷物を盗んで、その馬車に乗っていた人は奴隷商人にでも売るって感じかな?」

「すごいな、そこまですぐに理解したやつははじめてだよ。 だけどその答えは100点ではないな」

「それなら答えを教えてよ」

「答え、それはな」


男が答えようとすると同時に指を鳴らすと、周りに潜んでいた者達と、さっき吹き飛ばした二人が出てきた。


「獣人専門の人攫いって事さ」














評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ