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第29話

馬車に戻ると、さっきリーリンさん達が狩ったバッファローの肉を使った、ビーフシチューができていたので、すぐに食べる事になった。

今回狩ったのはグレイバッファローと呼ばれていて、この荒野のいろんな場所に生息している弱い魔物だった。

特に肉が美味しいという事もないが、それでも久しぶりのビーフシチューだったので、美味しいと思った。


お昼ご飯を食べた後、すぐには移動を開始しないだろうと思っていたのだが、メルーとレムがリーリン達が狩りをするのに時間が掛かっている間に準備を終わらしていてくれたので、食器などの片付けを終えるとすぐに馬車での移動を開始した。



移動を開始して数十分たった頃、リーリンさんが珍しく、申し訳なさそうな顔で俺とシーリャを見てきた。


「どうしたの」

「先ほどの戦闘で、思っていたより魔力を消費したので、魔力の回復をしようかと思うのですが、よろしいでしょうか?」

「魔力って簡単に回復ができるの?」


魔力の回復方法は気になって聞いてみると、その方法はRPGのゲームとほぼ同じもので、魔力を回復するポーションを飲むと、睡眠をとる。

この二個の方法が一般的なものだった。


他には龍脈みたいな場所があって、そこにいれば魔力の回復速度が上がったりするというのや、他の人から魔力を渡してもらうという方法もあるそうだ。


今回はポーションを使って、即座に回復しないといけない状況でもないので、仮眠を取って回復をしたいというものなのだが。

シーリャと俺の前で、自分だけ仮眠を取るというのに抵抗があるみたいで、耳がぺたんとなっていて、クイーンをかっこよく倒した人だとは思えないくらい可愛いと思ってしまった。


シーリャもそれを見て、ちょっと笑っていたが。

「気にしなくて良いんだよ、リーリンの魔力が満タンになってるほうがいいに決まってるんだから、ゆっくり休んで」

「シーリャ様、裕也様、申し訳ありません」


そう言うと、リーリンは横になって目を閉じた。



車とかと違い、馬車で尚且つ荒野という条件のため、そこそこ揺れたりするのだが、数分でリーリンから寝息が聞こえてきたので、意外とこういう状況でも寝れるように訓練でもしてるのかなっと、じっとリーリンの顔を見ていた。


「リーリンの顔をじっと見てどうしたの?」

「戦ってる時はあんなにかっこいいのに、寝顔は可愛い女の子って感じがするよね」

「まあ、リーリンも20で近衛騎士団長なんてやってるから、何時もはみんなのお手本になるようにーとか考えて行動してるのが、影響してるんだろうね」

「なるほどね」


そういえば、俺より6個も年下なんだよな。

それで近衛騎士団長なんてやってたら、いろんな苦労もあるだろう。

それじゃなくても、今回の聖王国行きの護衛の責任者なんだし、気苦労はあるだろうな。



結局リーリンは、2時間くらいぐっすり仮眠を取って起きたのだが、もとは1時間で起きるつもりだったみたいで、俺とシーリャに凄く誤ってきた。

でも、色々疲れも溜まってたんだろうなってのは、さっきの話でわかっていたので、俺達は気にしないでとだけ言った。


結局その日は、クイーンと戦った以外には何も問題なく1日が終わた。

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