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第23話

リーリン達なら数分で池に着くはずだ。

それを考えるとバッファローを狩ったとしても、1時間も掛からないと思うのだが、まだ戻ってきていない。


大丈夫なのかな?


「裕也どうしたの?」


リーリン達が心配で、池のある方角をじっと見ていると、シーリャ不思議そうに声をかけてきた。


「リーリンさんが遅いから、ちょっと心配になってね」

「あ、そっか。 思ってみたらもう1時間くらいは経ってるんだね」

「こっちの散歩が終わって戻ったら、待ってるくらいだと思ってたから」

「うーん、ちょっと見てみるよ」


そういうと、シーリャは池がある方を見た。


2、3分ほど池を見ると、何があったのかわかったみたいで、シーリャは話し始めた。


「・・・・・・あー、そういうことか」

「リーリンさん達は大丈夫?」

「大丈夫だけど、処理に手間取ってるみたいだね」

「処理?」

「バッファローは普通に狩れたみたいだけど、狩った時の血で他の魔物を呼び寄せちゃったみたいだね」

「あー、なるほど・・・って、それってまずくないか?」

「大丈夫だと思うよ。 今のところきてるのはヴァイパーカットって言う蛇の魔物だけ出し」


蛇の魔物、それって毒とか持ってたりするんじゃないのか?

もしかしたら、その蛇以外の魔物も呼び寄せる事になるかもしれないんじゃ・・・。


裕也の表情はリーリン達が心配だと、誰から見てもわかるような表情になっていた。


「そんなに心配?」

「リーリンさん達が強いのはわかってる、でも心配だ」

「そっか、もしかして裕也はリーリンの事が好きなのかな?」

「え!?いや・・・その・・・」


シーリャがそんな事を言ってくるとは思っていなかったので、一瞬思考が止まり、そして考えて出した。


俺が、リーリンさんの事が好き?


好きか嫌いかで考えるなら、そりゃ好きだろう。

だけど、恋愛感情と言う物ではないとないと思う。

それはシーリャもわかってると思うんだが、それでも聞いてくるって事は何かそういわせるような事を言ったかしたのだろう。


目を閉じ、深呼吸する。


「シーリャ、やきもちをやいてる?」


そう聞くと、シーリャはそっぽを向いた。


「そんなことないもん」


シーリャの事を心配した事がないのに、リーリンの事を心配する。

それで少しやきもちをやいているのだろう。


「シーリャさん達が強いのはわかってるよ、だけどここは危ない場所なんだろ? だから心配になったんだ」


シーリャはこちらを向くと、シュンとした表情であやまってきた。


「・・・・・・、ごめん、ボクへんなこと言っちゃったね」

「大丈夫、気にしてないよ」


シーリャは裕也のその言葉で、安堵したようだった。


「お詫びに、安全なところからリーリン達の戦闘を観戦するっていうのはどうかな?」

「いいの?」

「うん」


そう言うとメルーとレムに、リーリン達の様子を見に行くと伝え、池に向った。



二人で歩いていくと、そこそこ時間が掛かるはずなので、俺はまたシーリャにお姫様抱っこで運ばれていた。



「着いたら、裕也でも見える距離から観戦するから」

「頼む」


シーリャに抱かれて見る光景は、車で走っているのよりも速い気がする。

それだと普通は、風がきつくて話したりできないと思うのだが、シーリャが魔力を使って保護してくれているのか、息苦しいとかそういうのはなかった。



そんな事を考えていると、あっというまに、裕也でも池が見える距離まできていた。


シーリャは徐々に速度を落としていった。


池に近づくほど、何か、たぶん血の臭いがしてきた。



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