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僕と天使の恋愛事情  作者: ノヴァ
ただならぬ日常の夜明け
8/41

デートと修行と、時々女体化《その6》

「お、おい……いったい……なんなんだよ。何が……どうなって…」

「説明は後で! 取り合えず、建物の中にっ!」

 リエルが咲良の手を取って走り出すと、背後の巨大狼もこちらを追うように走り出した。

 こちらは精々が1m60cm強、巨大狼は目測体高6m、体長15mという体格差。どんなに走ろうとも追い付かれるのは必然だ。

 が、その行く手には高さ3mの雨避けがあり、巨大狼はそれに阻まれ減速。その間に咲良達はショッピングモール内に避難した。

「おい、いったい何がどうなってんだよ! 突然周りの風景が一気にトーンダウンするわ周りの人は一瞬で消えるわ突然あの巨大狼が虚空から現れるわしかもいきなり襲ってくるわ今から修行開始って訳分からんわ!」

「お、落ち着いてください咲良さん!」

「これが落ち着いていられるか! さっさと全部説明してくれ!」

「わ、分かりました! 歯垢かっぽじいてよく聞いてくださいね」

「かっぽじるのは耳の穴だろ。歯磨きしてどうすんだ」

「別にいいじゃ無いですか!」

 間違いを指摘されたのが恥ずかしかったのか、リエルは顔を真っ赤にしつつも説明を始めた。

「えっと1つ目に、ここは我々天使が作り出した結界の中です」

「結界……?」

「はい。『天使護法領域(ガーディアスリーア)』と言うのですが、これを張っている間に中で起きた人間界へのダメージは解除時に全て再生します。取り合えず今は先程のバス停から半径5km圏内に張りました」

「じゃあ、何でそんなものを……」

「そこで二つ目に、あの狼の事です。あれは簡単に言うと幻獣──悪魔と同義と思って構いません」

「あ、悪魔……?」

 これはまたお決まりパターンの単語が出たものだ。

 天使の対義語は悪魔。これは基本的に万人の脳にある方程式だろう。ファンタジーでも天使がキャラクターにいれば悪魔もキャラクターに入っている物だ。

 この2つはそれほど対極しているのだ。

「先程の幻獣は、『冥界の猟犬(ガルム)』と呼ばれている種族です。で、悪魔や幻獣は日々人間界に侵攻しようと企んでいます」

「それ明らかにヤバくね!?」

 これまたお決まりのパターン。咲良の先入観かもしれないが、悪魔は人間界を虎視眈々と狙っているものだ。

「いえいえ、大丈夫です。悪魔や幻獣というのは人間を媒体としなければ人間界に現れる事は出来ません。しかもそれをするのも並大抵の事では無いので、基本は安全ですね」

「でもあのガルムは出てきたじゃんか!」

「そこで、我々の出番という訳ですよ」

 と、不意にリエルは胸の前に両手をかざした。


「『天使鎧装備(クロス)』、詠唱(コール)!」









2014・2/28


天使護法領域の設定を変更しました。


人間界へのダメージが受けたそばから再生

→解除時に人間界へのダメージが全快。


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