あなたの声、聞かせてください。080-☓☓☓☓-☓☓☓☓。
これは、ある雑誌の一企画から始まり、多くの人々からの情報や独自の調査を得て、独自にまとめあげた、ある一つの広告の話である。
ある動画サイトの広告枠で、奇妙な広告を発見した。
あなたの声、聞かせてください。080-☓☓☓☓-☓☓☓☓。
といったものである。奇妙な広告は、今までもこの動画サイトに存在していた。例えば、アダルトな画像に見える錯覚アートとともに、奇妙な内容の一文が書かれた広告(ただのクリックベイト(※1)であり、フィッシング詐欺(※2)サイトの広告だった。)や、版権(※3)イラストをグロテスクに改造し、やや都市伝説風に説明文が加えられた広告(これもただのクリックベイトの投資セミナーサイトへの誘導だった。)などがある。しかし、この広告は、リンクをクリックしても、全く応答しないいわゆるリンク切れ(※4)のサイトであり、その広告の意図が全く分からない。理由が見当たらないのである。一応、その電話番号に掛けてみる前に、どこが広告を流しているのか、ドメイン情報(※5)から調査をしてみることにした。すると驚くべき事が判明する。
その広告元は、ポーランドからのものだったのである。確かに、最初の一例(奇妙な内容の一文が書かれた広告)においてもポーランドの一企業からの広告であったが、今回のケースはフィッシング系でも、投資詐欺サイトでもないという、広告を出すことに全くの利益を見出すことが出来ず、意味不明であった。そもそも電話番号は明らかに日本のものであるし、その広告の画像のフォントは、日本で一般的に使われているフリーフォントであり、ポーランドの企業が作ったものとはとても思えなかったのである。これは、請け負う形で広告を出しているのだろうか?私は、この広告にどうしても魅了されてしまい、調査したくなった所存である。
まず、調査の始めとして、この電話番号に掛けてみなければならない。ただ、電話番号は解約された場合は再利用されるために、全くの無関係の人物に掛かる可能性がある。また、イタズラでこの番号を載せている可能性あるため、やや私は少なからず抵抗を覚えたものの、ここで掛けてみなければ始まらないのである(全く関係がない方に繋がったら申し訳ない)。
コールが入っている所をみると、どうやらこの電話番号は現在でも使われているようだった。するとガチャリという音がした。驚くほどにあっさりと繋がったのである。しかし、「もしもし?」と私が問いかけてみても、ひたすら無言のままである。しかし、ガチャリという音と人が電話に出たという雰囲気があったために、恐らく誰かしらが電話を取ったのは明らかだと思える。結局、なんども問いかけてみても、無言のままであり、その数十秒のあとに電話は切られてしまった。
結局、この広告に対する謎は深まってしまった。
私は、調査の方向性を変えるために”あなたの声、聞かせてください”という広告を見た人は他の動画サイトのユーザーにもいるのか、調べてみることにした。すると、ある動画投稿者が、この広告の調査動画を投稿していたことが判明した。その動画内容は、残念ながら私がこの時点で調べたものと全く変わらなかったが、その動画のコメント欄に興味深いものがあった。
Amenbo1992
この電話番号に掛けてみたことがあります。でも、僕の場合だと
しばらくの沈黙のあとに、「違う」とだけ言われて電話を切られてしまいました。
このコメントが事実なのかどうか、私には分からない。しかし、やはり誰かが何かの目的でこの広告を出し、そして電話を待っていることは明白である。次の手がかりは、リンク切れURL(※6)である。そのURLで検索をしてみた結果、それは電子掲示板(※7)に一時期だけ異常に貼られていたことが判明する。その時期はなんと2007年まで遡る。URLは、どうやら全く関係ないスレ(※8)にて突然投稿されていたようであった。
210 名前:以下、VIPがお送りします 2007/11/04(日) 01:12:38 ID:R+v4Pdxr0
http://○○○.com
211 名前:以下、VIPがお送りします 2007/11/04(日) 01:15:21 ID:q6RbzIgh0
>>210
ハ?なにおまえ
この書き込みに対する反応はこれのみであった。このリンクは当時のあらゆる電子掲示板に貼られており、11月4日から6日までの3日間貼り続けられたようだった。しかし、それ以降はこのリンクが貼られた形跡は無かった。しかし、調査を重ねていくうちに、ある重要な発見をすることが出来た。下記はその内容である。
152:最近貼られてるURLって何?意味不明で気持ち悪いんだけど
153:これのこと?→ http://△△△.com
154:別パターンあったのか(笑)
なんとこのウェブサイトは複数存在していたのが判明したのである。別パターンが存在したことにも驚いたが、さらに、この新しく発見したリンク先のウェブサイトは、まだ存在していたのである。
そのサイトを開いてみると、そこには黒い背景に、赤い文字。
そして、文字化けした一文のみ記されていた。
次回は、この謎のウェブサイトから真相を探る。
※この小説はフィクションです。
※1 クリックベイト…ネット上の虚偽・誇大広告の形態の一つで、ネットユーザーの興味を引くような文面のテキストやサムネイル画像を用いてリンクを踏ませ、欺瞞的な内容のコンテンツを読ませたり、見せたり、聞かせたりするものである。
※2 フィッシング詐欺…実在する信頼できる組織(金融機関、宅配業者、クラウドサービス、官公庁など)になりすまし、ユーザからID、パスワード、クレジットカード情報などの重要な個人情報を詐取する、あるいはマルウェアに感染させるインターネット詐欺行為のこと。
※3 版権…著作物(漫画、アニメ、キャラクター等)を複製・販売・改変する独占的な権利のこと。著作権とも言われる。
※4 リンク切れ…あるウェブページ上に設けられたハイパーリンク(URL)先のページに接続できないこと。
※5 ドメイン…インターネット上の「住所」に相当する文字列のこと。
※6 URL…インターネット上のWebページ、画像、動画などの「住所」や「場所」を示す文字列のこと。ドメインと同義。
※7 電子掲示板…コンピュータネットワークを使用した環境で、記事を書き込んだり、閲覧したり、コメント(レス)を付けられるようにしたソーシャルメディアのこと。代表例は2ちゃんねる(現5ch)や、したらば掲示板、ふたば☆ちゃんねる、海外では4chやRedditが有名である。
※8 スレ…スレ(スレッド)とは、インターネット掲示板やSNS、チャットツールにおいて、特定の話題ごとに集められた投稿やメッセージの一連の流れ(グループ)を指す言葉である。
※この小説は、画像生成AI(ChatGPT)を使っています。




