表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
fudanshi  作者: 真砂木
9/24

9話

 

 「センパイ」

 「どうした伊達氏、恋煩いか」

 「ちがいます、これ二番に持っていくので、ドリンクお願いします」

 「ああ、承知した、任せろ」


 今日は明石と一緒のシフトだ。


 接客中は明石も極力絡んでこない。

 真面目気味に黙々と業務をこなしている。

 腐が絡むとなると話は別だが。


 閉店間近。客の居なくなった店内。

 後片付けをしている最中、明石に話しかけられた。


 「なんだか今日はそわそわしているようだな、伊達氏」


 「おれがですか?」


 「そうだ。説明すると、今日は特に笑顔が普段の1.5倍増し、そして何度も時計を見返している。それに何だか俺に優しい気もするんだが…」


 「気の所為です」


 とは言いつつも、今日は祝日で、昼間のみの営業だ。なので、この後伊達は予定を入れていた。


 あと十分程で終わるため、時計をチラチラと見てはいた。

 気取られるくらいわかり易く態度に出てたかな…気をつけよう。


 「初めてのデートか…」


 洗い物を終えた明石がぼやく。


 食器を拭いていた伊達が、本気なのか冗談なのかわからない明石に、不服そうに訂正を入れる。


 「違います、あと初めてって決めつけないでください」


 「照れることはないぞ、相手がどんな人物か詳しく、イヤとことん教えてくれてかまわない。例えば一匹狼、チャラ男、転校生、保険医、もしくは生徒会で言うと誰にあたるかでもいい。…どれも捨てがたいな」


 と脱線し始めた。

 見当違いな方向へ向かう明石に、伊達はつい口を滑らせた。


 「この後、久しぶりに会う人と約束をしてるだけです」


 「ブフォッ、デ…デートじゃないか?!キタコレ」

「弟(みたいな人)です」


 間髪入れずに伊達が言うと「そうか、弟か…」と一気に鎮火した。


 もっと突っ込んで来るかと思ったのに、明石はそれ以上追及してはこなかった。


 そういえば…先輩から家族の話、聞いたことないような…


 ふと浮かんだそれは「閉めよっか」

 という店主の言葉で何処かへ消えた。


 ◆


 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ