3話
説明は一分で済ませたのに、追及がとまらない。
明石は、本来なら腐を語り合うことが出来る人だ。最初に言いだせなかったばかりに、こうした役割にとどまっている。
悶えるとこも、いみふな声がでるのも同じだけどな…。
始めに腐り仲間だと言えなかったことを伊達は後悔していた。
「ありがとう。今日聞いたことは、新たな創作活動へ発散させてもらう。じゃあな、伊達氏」
手を挙げて帰る、満足そうな背中を見届ける。何だかんだ、明石が語るので自然と情報交換が成りだって、伊達も楽しめた。
帰りに感想頼むと渡された、腐の発生に関するレポート用紙を手に、伊達は歩きながら明石のメンタルはどう作られてるんだろう、などと考えたりして帰路につく。
その日の夢に明石が出てきた。
「……腐ィルターかければ、たとえ火の中森の中…丸くおさまる、っていうだろ」と、ポケットに片手を突っ込み、眼鏡の真ん中を指でを押し上げ芝居がかった仕草で言う。
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起きたら、もう新しい一日が始まる。
学校は大体が寝不足で、だるい。
気力で来ている所がある。
朝の照りつける日光が厳しく降り注ぐなか教室になんとか辿り着いた。
席に着いたらすぐに寝る、体力温存しておかないと。確か今日もシフトが入っていたはずだ。
目を瞑ったが、頭にチョップされて、だれ、と顔をあげて開いているかもわからない薄目で見上げる。
「おはよ、伊達。今日もすごい顔で」
「七瀬くん、おはよ。今日もいかついね」
オールバックの眉無し小麦兄貴こと七瀬は、手芸が趣味。伊達によく試作のミニクマをくれる、見た目を裏切る人物だ。
「飴いる?」
「ください」(ポーチかわいいな。)
もらった飴を口に放りこみ美味しいと味わってると、もう一個くれた。
お礼をいうと綺麗な威嚇スマイルをくれた。
「明日もバイト?」
「ない、休み……の予定」
人手不足でヘルプを頼まれることもしばしばあるので予定も付け加える。
「つくったのが溜まりすぎてな…家寄ってかないか?明日」
「行く」
約束ついでに来週の期末試験の勉強もどうか提案する。
「いいぞ」と快く了承してくれたので、教えてもらう気満々で喜ぶ。
寝る。




