② 王都に着きました。
やってきました、王都です。ぐるりと回りを石壁で囲われています。
入都するにあたり門で身分証等の提示が必要です。
三人で揃って門兵さんにギルドカードを見せました。
引いています…いや、引き攣っているのでしょうか。私たちの顔をまじまじ見ています。
今度は慌てて詰め所に駆け込んでいきました。
暫く時間がかかりそうなので、旅の途中や小さい頃に両親から聞いた話を少し…
約300年ごとに復活する魔王を倒せる(正確には封印するらしい)のは
勇者の血筋が持っている特別な力だけ。生まれた時にご神託が下りるらしい。
そんな特別な力はあっても、魔物や盗賊に対して戦う力は人並み、本人の資質と努力次第。
ということで一緒に旅するパーティー仲間が必要不可欠。戦力になる騎士、剣士、魔法使い、回復や癒し、浄化魔法が使える聖女、身の回りの世話、調理のできるメイド役が国の機関で選出される。
ちなみに聖女の力を持った魔法使いは何人も存在していて、その中から家格、魔力などを考慮して選ばれるとの事。
魔王を倒したときの加護の光は、パーティー全員に降り注いだけど
パーティーの協力で討伐できた事へのご褒美のようで、裏切り行為の有った人は加護の光が弾かれてしまうらしい。
例えば婚約者がいるのに浮気した人だとか、自身に魔法をかけて何か誤魔化していた人とか…
両親が生まれ育ったシアン王国は、このマゼンダ王国の東隣り、イエロ公国を挟んだ向こう側。
元は箱入り貴族だった両親も、勇者パーティーで培った知識と力、加護のおかげで冒険者としてそれなりに活躍してきた。まあ目立ちすぎないようにではあるけど、15年もたてばそこそこ実績も積んでいる。
てなわけで
ちょっと上司っぽい人と門兵さんが戻ってきました。
「プラチナ冒険者のアラン殿、ゴールド冒険者リーシャ殿、シルバー冒険者リリアンナさんですね。
お初にお目にかかります、入都管理官のヨゼフと申します。失礼ですが今回はどのようなご用件で入都をされるのでしょうか。」
「ああ、初めての王都入りで、ちょっとした戦力になるから警戒ですか。心配いりませんよ。この娘が成人に併せて独り立ちするための仕事探し、ついでに私たちもちょっと観光でも、と思ってね。」
「ははは、シルバー冒険者で仕事探しですか。そのお歳でシルバーならフリーの冒険者以外にも条件の良い仕事先が沢山あるでしょう。了解いたしました。どうぞ観光もお楽しみください。」
ということで、ぶらぶらしながらお宿を確保しに向かいます。
無事に居心地よさそうなお宿を見つけ、暫く離れる両親と三人部屋でのんびり旅の疲れを癒します。




