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⑭ お返しを考えます。

ご覧いただきありがとうございます。

八時半過ぎにもう一話投稿予定です。



「とりあえず出ようか。」「はい。」言葉の真意を確かめることなく席を立ちます。

外に出て彼と並んで歩き始めます。


「最初に会った時にね、なんて綺麗で強い魔力を持ってるんだって思ったんだ。僕はね、ほかの人の魔力の色が見えるんだ。」

「そうなんですか。そんな人いるんですね。」

「ああ、僕のスキルの一つらしい。だからね、こんな人と友達になれたらって思っていたんだ。」

「照れくさいけど、光栄です。」

「あれから何回か会ううちに、いや会う度に惹かれていって。だから誰かに聞かれたら『彼女』って紹介できる関係になってくれると嬉しい。だめかな?」

「私でいいんですか?」「ああ、君がいい。付き合っていくうちに僕の事ももっと知ってほしい。」

「・・・ありがとうございます。私…とても嬉しいです。」

「申し出を受けてもらった、という事でいいんだね。こちらこそ、ありがとう。これからもよろしくね。」

「はい。よろしくお願いします」


静かに話せる所という事で、木立のある公園のベンチに座ります。念のため漏音防止結界を張ります。

そして私の生い立ちを打ち明けました。


「シアン国の勇者の事は宴に参加していた外交官から伝わって、この国でも噂になったみたいだけど、リリィのご両親が当事者だったなんて。やはりおいそれと他人には話さないほうがいいね。」

「15年以上経ってても特殊な加護持ちってことは隠したほうがいいですよね。」

「ああ。ワイバーン討伐でも目立っちゃったけど、ほかに詳しいこと知ってる人いるの?」

「エリザベス様と…たぶん王太子様も。」

「ああシャルル殿下か。エリザベス様は婚約者候補だからなぁ。」

「はい。シャルル殿下とはお知合いですか。」

「ああ。同じ学年に在籍されているからそれなりに顔を会わせる事はあるよ。」


打ち明け話しを終えたので街を散策します。

お洒落な小物店に入ります。

「せっかくだから何か贈らせて。」「ありがとございます。いいんですか?」

「ああ。お付き合いの記念もかねて。」

「この髪飾りなんかどう?小花が可愛いし、メインがダークブラウンだから君の薄茶の髪色にもよく合う。」

「わあ~素敵です。けどちょっとお高め・・・」

「いや、記念だからこのくらいで丁度いい。」と決まったのでささやかながら私も何か・・・

「このハンカチに、拙いながらイニシャルを刺繡してお返しにしたいんですが。」

見上げた私のアメジストの瞳を覗いた彼が、「じゃあ、目立つように紫の糸で」とリクエストしました。


茶色と薄茶のチェック地に紫のイニシャル、目立ちそうです。

初めての短編、今夜九時半ころ投稿予定。そちらもよろしく。

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