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36.故郷


「うわぁ、懐かしーねー!」


腕にぴったりとくっついているリンジュが久々に見る街に大きな声を上げる。


「あぁ、懐かしいな。見た目は結構変わったけど落ち着いた雰囲気は昔のままで面影があるな。そういえばリンジュはあれからこの国には戻ってなかったのか?」


「当然だよぉ!だってあたしは、はるとの従者であってこの国は別にどうでもいいもん。」


おい、そりゃ俺としては光栄だが、長い間この国に暮らしてたんだからどうでもいいは無いだろ。


相変わらずなリンジュに若干呆れつつ頭をポンポンと叩いているとアリスが俺の服を引っ張った。


「パパ、お腹すいた。」


「朝軽く食べてきりだからな。どこかの店で昼にするか。」


「うん!」


さて、どこで食べたものか。


と歩きながら辺りの店を見渡していると一つの店が目に付いた。


「なんかあの店だけ雰囲気違うな。」


「えー?そう?」


「鳥...........目悪いの?」


いまいち周りとの違いに気が付いていないリンジュだが、イザナは気がついたようだ。


というか、気が付かない方がおかしい。


周りの景観ぶち壊しな派手派手しいピンクと黄色で彩られている外装に店の前では1人の綺麗な女性がピンク色のメイド服を着て客引きをしている。


露出高めの良いメイド服だな。ぜひサヤナにも着せてやりたいものだ。


と、そんなメイド服に俺は吸い寄せられていくのだった。





「フェルよ、随分と遅かったの。」


「私達が最後という事で他の代表2名を聞いていました。」


「そうか、まぁ、今回は随分と遅くなったからの。で、他の2人は誰だったんじゃ?」


サタキリは父親に似てあまり強くはないから恐らく代理を立てて来るじゃろうが、問題は.........。


「えー、まず、サタキリ様の代わりですが、テイリ様が出場なさいます。」


「テイリというと、エルフの里『アスカナン』の族長をしておるハイエルフか?」


「おや、ツァキナ様ご存知で?」


「まぁ、仕事の合間に他国について勉強もしておるからの。」


たしか、戦争が行われている最中にはそれなりの付き合いをしていたが、最近では50年ほど前に母上と対談の為にこの城に来たきりじゃな。


戦争が収束して今では魔族とあまり関わらないと思っておったが、まさかサタキリがエルフと交流をしていたとは。


エルフは魔法に関しては妾達魔族よりも複雑な魔法陣を構成し扱うのが上手いからの。アイリスでもあてればなんとかなるじゃろうが、厄介な魔法を使われでもすればいくらアイリスを敗ったハルトといえど苦戦を強いられるやもしれんな。


「で?もう1人の魔王、アイザンの方はどうなのじゃ?アイザン自ら出るのか?それとも.......。」


「残念ながらツァキナ様の考えている通りかと。」


「.........やはりウガルか。」


という事は今回の位闘は現魔王3人がいずれも代理を立てるという事じゃな。


キツい戦いになるのは避けられまいが。


期待しておるぞ、ハルトよ。


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