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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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新しい問題発生です

 そもそも私の目的は観光だったのだ。神様への復讐は後にして観光を楽しむことにした。

 ロッザリンド祭り?そんなのは忘れたね!


「筋肉ムキムキ!」

「ロッザリンド!!」

「もひとつムキムキ!」

「ロッッザリンドォォ!!」


 ノンノンビークールビークール。きっと皆気がつかない。だって認識阻害してるから。ロッザリンド祭り?そんなのは忘れたったら!


「アナタは、ロッザリンドを信じますか?」


 ビークールビークール………………。


 いや待て。


 ロッザリンドを信じますかってなんぞ。流石に聞き捨てならなくて足を止める。興味があると思われたのか、男は熱心に語ってきた。若干苦痛すぎたので意識が明後日に行っていたが要約すると以下の通り。


☆ロッザリンドは食の神様だヨ!

☆ロッザリンドを信じれば食うに困らないらしいヨ!

☆さあ、ロッザリンド教に入信しYO☆

☆会費はこちら!お布施ごとにランクがあるYO☆

☆まずは無料体験からだYO☆☆






 どこからツッコめばよろしいの?助けて彼方さん!!私にツッコミ力をくれえええええ!!






「興味があるので入信します。お布施はこのぐらいでどうですか?」


「ディ……あなた?!」


 まさかの入信するディルク。彼は私にウインクした。そうか、ディルクは潜入して完全に奴らを撲滅するつもりなのね!ナイス判断!!

 そういうわけで私も入信した。なんかややこしいな。自分を信仰することになるのかしらん。


「いや、とりあえず実態を調査したかっただけだけど……」




 そんなこんなで私達はロッザリンド教なる宗教の教会に連れて行かれ、別々にお話することになった。


 ロッザリンドの素晴らしさを司教らしき人が語る。いや、そもそも本人ですが?ロザリンドは普通の人間だから神じゃないですが??非公認筋肉ファンクラブのほうがまだ可愛いと思い知らされた。今日何回目かの現実逃避を披露した。


 そして長すぎる話でぐったりしたところに謎の飲み物。飲みたくないので飲んだふりをして魔法で凍らせバッグにインしてやろうと思った。


「コレ、毒ダ」


「え」


「コレハ毒ダ。ラリパッパ草……麻薬ダ」


「…………?!」


 サッとゴラちゃんを隠す。


「どうしました?」


「オホホホホホホホ!お、お腹が痛くて!お手洗いはどこかしら?!」


 大金を支払っていたからか、きれいなトイレに案内された。服の中に隠したゴラちゃんとこっそり会話する。水洗だったので適当に水を流しつつカモフラージュ。念の為だけどね!聞き耳立ててるとは思いたくない。


「ゴラちゃん、詳しく!」


「洗脳二使ワレテイタノデ、禁制ノ毒ダ」


 ちなみにゴラちゃんは効能や種類はよく知っていたが、法律云々はよく知らなかったので私の加護精霊になってから兄に教わったそう。


「そうなんだ?」


「……知ッテオケバ、ロザリンドノ役タツカト思ッタ。違法ノ毒ハ熟知シテイル。違法デナイ薬物デノ毒殺ハ任セロ」

「毒殺はしないからね?!」




 感動したのに台無しである。




「何かありましたか?」


「すいませんお腹痛くてぇ!!」


 そろそろ時間稼ぎも限界だろう。仕方ないのでトイレから出る。


「ごめんなさい、急に具合が悪くなってしまって……」


「たまにそういう方もいますからね」


 戻った部屋では甘ったるいお香が焚かれていた。


「…………毒ダ」

「マジか」


「え?」


「いえ、なんでも。オホホホホホホホホホホ」


 持っててよかった、全異常無効イヤリング!何度助けられたことか!!それはさておきなんの毒なのかゴラちゃんにこそっと聞いてみた。


「集中力ヲアゲ、覚醒ヲ促ス。イワユル覚醒剤ダ」


 やべぇお薬じゃん。


「コノ濃度ダト……中毒ノ可能性ガアル」


 つまり、信者を麻薬中毒にしている?何故そんなにリスキーなことを?


 しかしその疑問と理性は案内された御神体を見た瞬間に全部吹っ飛んだ。


「こちらが御神体です」



 美しくライトアップされた白いボディは花で飾られ電飾……いや魔法の灯りでキラキラしていた。その瞳からはビームがでそう。

 どう見ても銅像ってかロボ。メカ。








 ヴァルキリーじゃないかあああああ!!!







 思わずハリセンで案内役をどつきたくなった。いやもうホント、なんでやねん!!ええまあ、確かにロッザリンドだわ!!あーもー!!大暴れしなかった私を誰か褒めて!!

 視界の端にディルクがいた。彼もここで合流したらしい。イヤリングにより正気であるらしく俯いて震えていた。アレ絶対笑ってるだろ。ちくせう。今度ロージィ君にディッルクウウ!!とか言いながら暴れてもらうべきか。


「だ、大丈夫ですか?」


「いえその、ちょっとだいぶかなりしんどくて……」


 肉体的にではなく精神的にキツいよう。


「御神体の神々しさに感動されたのでしょうか」


 うん、まあ、なんかキラキラしてるし神々しくはあるわ。いや嘘。ないわ


「………毒ダ」


 あのキラキラも毒らしい。え、怖。


 そして、祈りの儀式とやらが始まった。


「ロッザリ〜ンドロッザリ〜ンド♪」


 頼むから人の名前で歌うな。私とディルクだけ年末恒例の笑っちゃいけないテレビ番組みたいになってるやないか〜い!!まあ、ネタが自分だから私は微塵も笑えないけどね!


 祈りの儀式とやらの間、いかにしてここの親玉をボコるか考えてやり過ごした。絶対絶対ぜーーーーったいに!許さないからな!!

何故こんなネタを始めてしまったのか………。

でもなんだか楽しくなってきました!

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
……うん、まあ、ね、ロザリンド信仰とかはわからんでもないし、ご神体がヴァルキリーってものそれはそうって部分もある が、 しかし、 だ。 >「洗脳二使ワレテイタノデ、禁制ノ毒ダ」 >「集中力ヲアゲ…
いや〜ロザリンドちゃんはこうでなくっちゃ! この一言につきる。 更新ありがとうございます。次回も楽しみにしてまーす♪
どこぞの“退屈令嬢”みたいに高笑いと共に正体を明かして、ロザリンド詐欺の悪徳宗教を物理的に滅ぼすのですね。 詐欺師どもは魂さえも残さず、【完全消滅ディスインテグレート】で!
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