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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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ようやくついた、学者の国

 メガネデス。それは、知の都。求める知識があるのならば、かの都へと来るがよい。


 そんな文言が有名な都市国家だ。


「貴殿があの有名なロザリンドちゃ…………ゴホン。ロザリンド=バートン夫人ですね。あ、握手をお願いしてもよろしいでしょうか……」


「………はい?」


 どういうこと??なんで???


 メガネデスは珍しいダークエルフの都市国家。本来というか、ゲーム内での対応は『ふん、入国を許可してやる。くれぐれも騒動を起こすなよ、人間!』である。おかしい。好感度が高過ぎる。


「あ、い、嫌ですよね……ダークエルフと握手なんて」


「いや、握手はかまいませんしダークエルフに偏見もないですけど……」


 そもそもこの世界におけるダークエルフはエルフの中で追放されたか自ら里を出ていった結果なんでか銀髪黒い肌になるという存在。


「あ、ありがとうございます!良い旅を!」


「むしろ、未知に挑戦する気概は好ましいです。こちらこそありがとうございます」


 手を振って無事入国できたものの……何???


「ロザリンド、この国に来たことあったっけ??」


「ない」


 しかし、心当たりはある。


 私をロザリンドちゃんと呼ぶエルフ繋がり、そして私のことを言いふらす人………ピンポイントでいるのだ。ええ、暴走超特急おじいちゃまが……!


「じゃあもしかして……」

「気のせいだと思いたい……」


「ロザリンド様、お目にかかれて光栄です。主が是非ロザリンド様にご挨拶したいと申しておりまして……お迎えにあがりました。不躾で申し訳ありませんが、どうか同行していただけないでしょうか。対価として、大図書館の希少図書閲覧権限をとのことです」


「破格の待遇ですね。お招き、お受けします」


 大図書館の希少図書閲覧権限。いくらお金を積もうと入れないと噂の場所。きっとここにもこと姉ちゃんの遺産があると思って来たのだ。予定では働くのはここだけのつもりだったんだけどなぁ。なんで私がお外に出ると謎の厄介事が舞い込んでくるんだろ……。まあ、スルーしてたら大惨事間違いないからいいんだけどさぁ……。なんか、新婚旅行ってか働いてる感あるのはなんでだ……?気のせい、だよね???






 連れて行かれたのは豪奢なお部屋だった。見た目的には落ち着いた雰囲気だがよく見るとすごい値打ちモノがチラホラあって落ち着かない。


「ようこそ、知の都メガネデスへ。私は長のローズウッド。本来ならこちらが直接で迎えに行くのが筋だが、厄介な通信があってね。我らが恩人に非礼を詫びよう」


 美しい。


 美女。そう、ほんと、理想的な美ダークエルフ様。


「えっ、はい」


「……ロザリンド?」


「いや、ローズウッド様が美しくて……」


「は?」


 キョトンとするローズウッド様。


「しまったつい本音が!」


「んんっ……いや、顔の傷が怖いと言われたことはあるが……予想外の評価だ」


 ローズウッド様の顔には額から頬にかけて傷跡があったが、気にならない。


「正面からの傷は戦士の誉れでは?ソレが気にならないほどローズウッド様は美し……いえ、むしろ傷痕込みで美しいです」


「はっはっは!!そういえば君は立派な戦士でもあったな!まさか傷痕込みで美しいとまで言われるとは……長生きはするものだ」


 よくわからんが不愉快ではないようなので愛想笑いしておいた。豪快に笑う美女……。眼福。


「私は君が気に入った。今夜のディナーに招待したいが応じてくれるかい?」


 チラッとディルクをみると頷いてくれた。


「ふふ、仲睦まじいな」 


「はい。最愛のダーリンです」


「ロザリンド?!」


 このぐらい言っても問題ないと思うんだよね。


「はい。事実ですから問題ないですよね」


「え、あ、うん……」


「ふふふ、また夜会えるのを楽しみにしているよ。観光してからよりは先に大図書館に行くのをお勧めするよ。君達が読書を好むのであればだがね。あそこは本好きが入るといくら時間があっても足りないんだ」


「え、楽しみ!」


 そこまで読書家ではないけどそれなりに本は読むし、図書館結構好き!ディルクも冒険小説とか結構読んでるし、楽しげな雰囲気を感じた。


「なら、決まりだな。大図書館まで案内させよう。ここから少し距離があるから馬車で行くといい」


「心遣いに感謝しますが……恩人とはどういう意味です?」


「ああ、説明不足ですまないね。ユグドラシルだよ」


「ゆぐどらしる」


 そういえばこの建物の近くにある大きい木……ユグドラシルさんか。


「エルフとは、ユグドラシルと共に生きる種族。森から離れても……いや、ここ最近は休止したユグドラシルを復活させたくて外に出たエルフが多い。我々ができなかった偉業を成し遂げてくれた恩人にいくら感謝しても足りないのさ。我らの恩人に、心から感謝を」


「頭を上げてください!たまたまですし!復活してくれてよかったです」


「なるほど。爺の欲目かと思ったが、本当に謙虚なお嬢さんだな。あまり引き止めては本を読む時間がなくなってしまうね。夜に話すのを楽しみにしているよ」


「ありがとうございます」


 ユグドラシルね……すっかり忘れてたよ。まさかほぼ無関係なところから感謝されるとは思わなかった。そして情報源は恐らくエルフの里の長様。スイのおじいちゃまだ。え、これ全エルフから感謝されてたりとかしない??

 ちょっと考えるのをやめておくことにした。本を読むんだもんね!!

眠気に負けて今頃の更新となりました……。

できたら毎日やりたいのですが難しい……。

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― 新着の感想 ―
執筆もお仕事もあるのですから、ゆっくりお休み下さい。更新が遅れることだって人間ならあるあるです。むしろ大好きな作家さまが倒れたりしたら私もロザリンドちゃんも泣きますよ。ご自愛下さいね。
明。様、更新ありがとうございます。 眠気に負けるのは仕方の無い事です。特に冬場は!だって、『哺乳類』は冬眠する生き物ですよ~それに、睡眠不足は美容と健康の敵です。温かい物を召し上がり、暖かい寝具で確り…
つまり…今はただのユグドラシルを復活させた恩人……ここに待ち人リンや元勇者で聖女の言葉の姪で現勇者の凛花のおばってことが知れ渡ったらロザリンド祭りがロザリンド神祭典に変化するのか
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