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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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レッツゴー☆オトコハツラ遺跡

 皆様きっと心待ちにしていたかと思います。

 我らがロッザリンドタイムのスタートです!

 頭を軽くして、心を無にしてお読みください。豆腐メンタルなので苦情が来ると作者が雲隠れします。


 まあ、ね。予想はしてたんだわ。


「は、話を聞いてくれ!!」


「我々は今までこうやって生きてきた!」

「そうだそうだ!!」

「そうしなければ国が滅んでいた!!」

「何故希少な女を差し出さねばならない!」

「子供もいるのだ!ここで何不自由なく暮らさせてやっているんだぞ!!」


 この世界において唯一無二といえるカウンセラーAIナビコさんは、被害者女性たちをオトコハツラ遺跡に収容しケアすることを提案した。

 ナビコさんが軽症と判断し、帰りたいと希望した者以外はオトコハツラ遺跡に療養目的の保護……となったのだが。



 夫達……いや、加害者が暴動を起こしたわけだ。



「話を聞いてくれ!!」


 アルディン様が必死で説得するが、その声は届かない。


「アルディン様」


「ロザリンド」


「馬鹿を締めるのは得意です」


「…………………その、あまり手荒なことは」


「しませんよ」


 肉体的ダメージは、あんまり与えません。


「………その笑顔が怖いんだが?………任せた」


「我が君の御心のままに。ディルク、アルディン様をお連れして」


「え?」

「アルディン様、たぶんこっちも多大なメンタルダメージを負いますから行きましょう。俺たちには他にやる仕事が沢山あります。手伝ってあげますから……ね?」


「ディルク?!なんか目が死んでないか?!」


 ディルクは察してアルディン様を(お姫様抱っこで)お連れしてくれた。彼らが遠ざかったのを確認して、にっこり笑ってムチを振るう。


「勘違い、しないでいただけます?」


 そして私の背後で威圧するドラゴンさん達。空気の読める友人ってありがた〜い!明らかにバカどもが怯んだ。さてようやく『説得』のお時間ですね。


「貴方達、馬鹿なんです?あ、鳥獣人だから鳥頭?謎が解けてしまいましたね。ほほほほほほ」


「は?!」


 いきり立つ愚か者共に格の違いを見せつけてやるとするか。


「ヴァルキリー」




「ロッザリンドォォォ!!!」




 あ、テンション下がった。

 ドラゴンだけで良かったじゃん私の馬鹿ーーーー!!と思ったものの表情筋は動かさない。ロザリンドってうっかりしてるけどポーカーフェイスは得意だよねって言われてたから!大丈夫、な!はず!!


「ウィザード形態モードでやーっておしまい!!」 


「ロッザリンドォォォ!!!」


『うぎゃーーーーーー!?』


 馬鹿共にヴァルキリーが魔法をバカスカ撃ちまくる。しっかり手加減はしてあるので、まあ直撃しても軽いやけど程度。その代わり音と光を派手目にしてます。


「ロッザリンドォォ!!!」


「おーほほほほほ!負け犬の……いえ、負け鳥の分際で私に楯突くからですわ!貴方達、勘違いにもほどがあるわよ?」


 パチリ、と扇子を開く。さりげなく響くよう拡声魔法も忘れない。皆さんいい感じに焦げたわぁ。すっかり戦意喪失したみたいでよかった!


「この国は私と夫に全面降伏したの。貴方達を捕虜扱いしていないのは我が君の温情に他ならない。国際法に則ったら何人……いや何百人が死罪になるかしら?ああ、冒険者組合への引き渡しでもいいわね。誘拐犯として」


 ようやく今の立場が少しだけ理解できたらしい。


「そもそも、私の身内が『貸し与えた遺産』を悪用したのも許せないわ。バーディを含めてこの島は私の遺産………私が貴方達を拒否したら今日から住む国すらも失うような崖っぷちなのだと理解しなさい!」


「そ、そんな……」

「本当に……?」


「ええ、バーディアの民たちよ………バーディが間違っていました。待ち人様のおっしゃる通りです。バーディアは……バーディは………償わねばなりません」


「貴方達は咎人です。罪には罰を……自分達がどれほど酷いことをしたのか『体感』してもらいましょう」


「体感………ですか?」


「ええ。身の程知らずのバカ野郎共はいきなり誘拐されたあげく凌辱の限りを尽くされたらいいわ!」


『はぁ?!』


 逃げようとする者、抗おうとする者、諦めて怯える者……全て拘束する。我ながら魔法上手くなったわぁ。全部きっちりツタでぐるぐる巻きにしてやった。


「そんな貴方達を判定し、捌くのは!召喚!!愛の神!!」


「ソウルメイト・ロザリンの救難レスキュー信号シグナル……確かに受け取ったわ!知られざる新たなるラブゴッド!!ただいまラブ使徒ソルジャーを募集中!!信者を獲得したい系ヒロイン!!魔法少女ラブゴッド、クラリン降臨フォーリンダウン!!!」


 その者、虹の彼方より降臨す。美しき輝きを纏いし愛の神!!純白の翼を羽ばたかせ、白レースの紐パンをなびかせて、来てくれた!!


「ブラボー!!クラリンブラボー!!!」


 いやあ、完璧!!回を重ねるごとに登場の口上とか良くなってるぅ!私は惜しみない拍手を贈った。でも信者を獲得したいとかは自分から言わないほうがいいよ、うん。


「サンキュー、ロザリン。ああ、言葉は不要よ。ソウルメイトの願いに呼ばれてきたから、クラリンには解ってる。愛を悪用する者に天罰を与えればいいのよね」


「うん」


 ぶっちゃけ、夫婦関係が正常だったか否かは判断が難しい。しかしクラリンであれはそれが愛か搾取なのか……まあ難しいケースはあるだろうが、判断できるだろう。


「オッケーロザリン☆クラリンにお任せよ!」


「あ、できたら天罰にそこの遺跡を使ってほしいの。被害者とほぼ同じ体験ができるだろうし」


「流石はロザリン……いい罰だわ!」


 流石はソウルフレンド。私たちは通じ合い、握手を交わした。ちゃんとナビコさんから管理者権限を譲渡されたクラリン。クラリン無双がここに開幕した。


 クラリンが「天罰ブー」と言ったら遺跡にヴァルキリーがポイ。クラリンが「ラブ」と言ったら保留。というか騒ぎを聞きつけた奥様達が泣きながら許しを懇願してきたので返却した。中には奴隷身分から救われた人達もいるそうで、大半がそういう人達だった。

 あと、なんかドラゴン達がガクブルしてたのでスイーツバイキングに行かせた。まあ、エグい罰だけどこういうのは体験して被害側にならんとわからんものだと思ってる。


 あと、なんかヴァルキリーがロボ形態なのに白目をむいていた気がするけど見なかったことにした。  

 後にこの事件が『悪夢のロッザリンドォォ事件』として歴史に刻まれるのだが………今の私は知る由もない。


 後日気がついてなんでクラリン消えたし!?と抗議したのだが、ミニスカフリフリ衣装のじっちゃんが愛の神を名乗り選別をしたなんて誰も信じてくれなかったとのこと。ロボはギリ守護神とかそんな感じで誤魔化せたが、クラリンはどうしようもできなかったと………ちくせう…………ヴァルキリーのせいだー!!

 ちなみにディルクはオトコハツラ遺跡に加害者をぶち込むだろうなと予測したので速攻でアルディン様を連れ離脱というか避難しました。察しのいい気が利く旦那様である。


 書こうと思った回だとスラスラ書けますなぁ……。

 クラリンと同じく、オトコハツラ遺跡が便利すぎる件。

 不定期更新にはなりますが、書けたらなるべく早めに更新したいなと思います。

 ロッザリンド成分が足りない方、少しは補充されましたでしょうか。本当に何しに来たのかわかんないトラブル吸引系ヒロインであります。

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― 新着の感想 ―
さすがだなクラリンこの天使
クラリン久し振り(笑) そういえば、クラリンって博愛(アガベー)を司っているんだっけ?(性愛(エロス)は美神の担当だったはず。) 前任の愛神が、心のよりどころにしていた人物を殺されたことで闇落ちした影…
ロザリンドが動けば騒動が起こる……これこの作品の真理\_(・ω・`)コレ大事!……で合ってますよね作者様? ロザ「納得いかん」
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