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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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お客さんを集めよう!

 ユグドラシルが目覚めたことで魔力が循環しだした。あとはお客さんを呼び込む方法なんだけど……。魔力を得るだけでなく、楽しい気持ちが浄化する効果をもたらすそうで、ユグドラシルだけじゃ駄目なんだそうです。

 人を呼ぶとなると、やっぱ飛行船かなぁ。クリスティアは今、情勢も落ち着いているしこんな素敵な観光スポットがあれば間違いなく食いつく。まあ、飛行船チケットそのものが高価だから貴族しか来ないだろうし、そもそも誘致できるかが課題だけど……。

 あとは、ウルファネアの商人たちかな。彼らの拡散力は凄まじかろう。商魂たくましいので、売れそうなものには全力で食いつく。ウルファネアとシャムキャッツは隣国なので陸路でも来れる。

 ニャンダーから無料ご優待券を二十枚ほどもらっておいた。


「とりあえず、確実な方から行きますかね」






 転移のブローチを起動して、ラビオリさんの所に移動した。


「おや、旅行中ではなかったのですか?」


 なんか、また太ったような気がするウサギさん……ではなくラビオリさんが首を傾げた。


「実は……」


 かくかくしかじか、まんまるうさぎ。


「なるほど。では、昔の知人に手紙を書きましょう」


「こちら、無料優待券になります。折角だから体感してみませんか?宿泊費とかは私持ちにしておきますし……温泉もありますよ。子供達は絶対喜びますし」


 ラビオリさんは快諾して知人に知らせてくれるとのこと。どうせなので、ラビオリさんも楽しんだ方が臨場感のある手紙になるのではないだろうか。






「そんなわけで、接待してくれないかしら」


 基本的に丸投げするスタイルです。ボランティアなわけだし、全部自分でやろうなんて思いませんのよ。


「かしこまりましたにゃ!待ち人様のご友人とあらば、全力で歓待いたしますにゃー!者ども、であえであえー!!」


「あーれーーーーーーー」


 侵入者のごとく連れ去られたラビオリさんと子供達。まあ、歓待してって言ったから害はないでしょう。多分。


「腕が鳴りますにゃ!最近は子供の来場者がほぼなかったですからにゃー」


 カップルや老夫婦ぐらいしか来ないそうな。子供連れでだと、ここは交通の便がいまいちなので来られないらしい。ニャンダーは子供にこそ楽しんでもらいたいそうだ。


「あ」


 これは名案かも?ひらめいたぞ!


「ニャンダー、ちょっといいかしら?」


「ふおおおおお……待ち人様は天才ですかにゃ!?」


「まあ、うまくいくかはわからないけどね」


「なにか思いついたの?」


「うん!」


 上手くいけば、シヴェリハスとシャムキャッツの財政難を改善しつつ孤児院をこっちに移行できるかもしれない。ディルクが可愛く首を傾げる。私に任せるつもりのようで、それ以上は聞かなかった。


 まあ、シヴェリハスの方は後日行った時に交渉かな。


「問題はアルフィージ様だよねぇ……」


 できることなら飛行船の停泊地にしたい。そうすれば確実に人が流れ、この地は潤う。しかし、そこを取り仕切っているのがアルフィージ様。

 娯楽系は無駄って言われる未来しか見えないんだよなぁ。変にストイックな所があるし。


「アルフィージ様?」


「この近隣に飛行船を誘致したいのよね」


 でもアルフィージ様を説得できる材料が思いつかない。どうしたもんかなぁ。


「……あー……。ええと、言い方悪いかもだけど、アルディン様に説得してもらったら?アルディン様ってこういうのが好きそうだし、理由をきちんと言えば説得してくれるよ。ここがなくなったら、魔力溜まりを一つ放置することにもなっちゃうわけだし」


「ディルク天才!!その手で行こう!!」




 可愛い弟から『兄上と遊びに行きたい』とねだられてあっさり陥落するチョロフィージ様。甘すぎやしませんかね。まあ、いいんだけどね。助かるし、仲良しなのはいいことだ。クリスティアの未来は多分明るい。

 一応建前としては、中継地として丁度いいかららしい。





 戻ってきたら、ニャンダーランドをすっかり満喫しきったうさぎさん(ぽっちゃり)と子供達がいた。お土産までいただきましたか。よかったね。


「ここは素晴らしいですよ!まさしく夢の国です!自信を持っておすすめします!子供達もものすごく楽しんでいました!こんな施設は初めてです!画期的だ!」


 興奮した様子のラビオリさん。本当に楽しかったのね。


「いいプレゼンは書けそうです?」


「お任せを!」


「ついでに、温泉の方もお願いします。宿泊費は経費ってことで私持ちなので」


「オンセン?」


 ラビオリさんには頑張ってもらいましょう。ついでに孤児院職員も招待して慰安旅行といきますかね。折角だから母にもクリスティア貴族に話してもらおうかな?まだユーフォリアだろうから、後で呼びに行こう。こっちの温泉も楽しいし。


「ロザリンド、仕事はそのぐらいにしてもう少し遊ばない?せっかくの新婚旅行なんだし」


「はっ!?」


 しまった!ついつい本気で働いてしまった!真の目的を完全に見失っていたじゃないか!!


「ね?」


 素敵な旦那様のあざと首かしげ攻撃の破壊力はすごかった。


「そうだね!別に急ぎじゃないし、めどもついたし今は遊ぼうか!」


 そんなわけで、力尽きるまでニャンダーランドを満喫したのであった。いやあ、ほんとうに遊園地って楽しい!!お土産にキャラグッズをしこたま買いましたよ!

 うちの双子達も新婚旅行終わったら連れてこよう!そうしよう!

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[一言] がんばってー
[一言] 将を射んと欲すればまず馬を射よ!!構えー!目標、漂白のプリンス!!( ・`д・´) やー墜ちた墜ちた♪ディルク…そちもワルよのぅ…チョロいココロをチョロいトコロからぶち抜くとはな!!夫婦っ…
[一言] ロザリンドちゃん、日本人の悪い癖が出てない? この世界には飲んだら24時間戦える黄色と黒な勇気の印のドリンクも、タウリン1000ミリグラム配合されたファイト!一発!なドリンクもありませんよ。…
感想一覧
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