表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

693/729

余計なことではなかったかもしれない

 出待ちしていたピカピカ達は、私を取り囲んだ。んんん……敵意がないので突破するわけにもいかないしなぁ。


「ネエネエ」

「タスケテ」

「ダンジョンマスター、タスケテ」


 なんとなく予想はしていたが、やっぱここって改造ダンジョンなのかぁ……。


「ええと、助けないとどうなるの?」


「ココ、クズレル」

「コワレル」


「よし、詳しく話を聞こうかな!ダンジョンマスターのとこに連れてって!ごめんね、ディルク。私が余計な事をしたばかりに……」


「いや、ここが倒壊したら困るからね。もちろん俺も行くよ」


 私の旦那様は、今も昔も天使です。弄ると可愛いけど、基本的には頼りになるしカッコいいんだよぅ!着崩したお侍さんルック効果もあってカッコよさ三倍(当社比)!!



 ピカピカに連れられ、バックヤードからダンジョンの最下層へ。エレベーターで一気に移動。とても楽。


 そしてついた部屋にはネームプレート。えっと『ダンジョンマスターのお部屋』って書いてある。なんというか、ネームプレートまでニャンダーランド風で夢かわいい。


「ダンジョンマスター、キタヨ」

「ハイルヨ」


 ノックもせずに入るピカピカ達。そこには……やたらヨボヨボした人型のロボが疲れた様子で項垂れていた。傍らにはニャンダーランドのシンボルである勇者ニャンダーの着ぐるみ。


 あかん、これ明らかに見たらアカンやつやん。


「!?よ、ヨーコソ☆ニャンダーランドへにゃん☆」


 私達を客と判断したのだろう。ダンジョンマスターの判断は早かった。即座に着ぐるみを着て、かろやかにポーズをキメてくれた。思わず拍手する。


「ええと、ダンジョンマスターさんをどうすればいいの?」


「マリョクワケテ」

「ゲンキニシテアゲテ」


「はいはい」


 とりあえずかなり疲弊してるみたいだし、魔力をわけてあげた。ダンジョンコア自体の魔力が足りてないようだ。ここで隠れ家の鍵がピコピコ鳴ったので、仕方なく諦めてナビィ君に出てきてもらった。


「接続……検索……現在地ヲ確認。ニャンダーノエリアト確認」


「オマエはナビィ!?いやその、ニャンダーだよ☆キミは誰かな?」


 ニャンダー(笑)がキャラを貫くかで迷っているようだ。


「理解不能。修理ヲ推奨」


 そして、マジレスをかますナビィ君。


「壊れてない!私はここで人々を楽しませよと命を受けたのだ!それからずっと頑張ってきた。だが……そうだな。お前の言う通り、魔力が足りず補修もままならない。お前がここのダンジョンマスターになってくれないか?」


「拒否」


 冷静にツッコミをするナビィ君。


「マスター、補修シテヨロシイデスカ?」


「もちろん。あとは、魔力供給源を補えばいいかな?」


肯定(ポジティブ)。ポンコツト違イ話ガ早イマスターデ助カリマス」


「誰がポンコツだコラ!!というか、お客様はどちら様でしょうか?」


 ようやくニャンダーがこちらに話しかけてくれた。


「私はこの子達に連れてこられまして。とりあえず魔力分けましょうかー」


 ピカピカ達がくるくる回る。チカチカするからやめてほしい。


「……この魔力は……まさか、創造主様!?」

「違います」


 え?私とこと姉ちゃんって魔力似てるの?それは知らなかったわ。


「コノ方ハ、待チ人様ダ。全力デ歓待セヨ」


「ま、ままままま待ち人様!?待ち人様あああああ!?なんでお前早く言わないんだよ!待ち人様を立たせたまま待たせちゃったじゃないかよおおおおお!!お茶とお菓子!いや、椅子!?」


「おかまいなく」


「そそそそちらのお侍様は!?」


「私の夫です」


「待ち人様の旦那様ああああああ!!」


 落ち着いてくれないだろうか。別に気にしてないし。


「ええと、ニャンダーランド、まだ全部回れてないけどすごく楽しいよ。こと姉ちゃんのお願いを聞いてくれてありがとう」


「ありがたきお言葉あああああああ!!ありがたき幸せえええええええええええええ!!」


 とりあえず右往左往するのはやめてくれたが、泣きながら土下座するのはやめてください。


「ええと、なんで魔力が足りなくなったわけ?」


「はい、お話いたします」


 ニャンダーによれば、ニャンダーランドは魔力溜まりと遊びに来た人間の生命力というか、上がったテンション的なものをもらって動かしていた。

 だが、ユグドラシルが休止したためか魔力溜まりが枯渇。さらにシヴェリハスとシャムキャッツの戦争により顧客も激減。なんとか人力で補修しているが、限界とのことだ。


「……もしや、シャムキャッツのスタンピードは……。んー、調べてみようかな。顧客についてはなんとかなると思う。私、これでもバートン侯爵夫人だし」


 それに、こんな素敵なテーマパークが潰れるなんて世界の損失だもんね!!まだ遊び倒してないし、今回はめっちゃ頑張るぞー!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[一言] 頑張れニャンダー(笑) キャラを押し通すのだニャンダー!ボロっとナニか出ちゃったけど気にすんなニャンダー!!(ФωФ) ロザリンドと愉快な仲間達(ヒト&人外)がそれぞれご夫婦かっぽーで参り…
[一言] どこも裏方さんは大変ですね。 某ランドでは同じキャラが複数場所で目撃されないよう出現場所はコントロールされているそうです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ