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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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余計な事をするクセをどうにかしたい!

 お会計しようとしたら、店員さんが話しかけてきた。なんとなーくそんな予感はしていたよ。


「わさび……」


「わさびですか」


 もう、わさびで通じる。まあ、そうなるよね。どこぞのグルメ漫画みたいなリアクションしてたもんね。


「かまいませんが、ソバの苗と生育法と交換ですかね。わさびは涼しくて水はけの良いところでないと育たないので、この近辺での栽培は難しいと思います。どこかと提携して安定した量の供給を契約したほうがいいのではないですかね。紹介するのはかまいませんよ。私は現在休暇中ですので、詳しい人を紹介するでよろしいですか?」


「よろしくお願いいたしますにゃ!」


 そんなわけで、兄に手紙で連絡した。とても食いついた。時間がかかるよう手紙にしたのに即レスだった。仕方がないので転移の魔石でお迎えに行き、直接お話していただくことに。なんでかダンもついてきた。クリスティアでも美味しいお蕎麦が食べられる予感。




「働いてしまった……!」


「まあ、仕方ないよ。多分わさび出した時点でアウトだよ」


「くっ……!なんて罪なわさび!」


 でもでも!美味しいお蕎麦が三倍(※あくまでも個人の感想です)美味しくなるなら出しちゃうよ!サバ缶とかキムチとか柚子胡椒とか、他にも美味しいトッピング出さなかっただけ偉かったよね、私!

 うどんには柚子胡椒かキムチ入れたいのですよ。たまに作る。ダンも知ってるから交換条件にするんじゃないかな?もう働かないもんね!私は休暇なんだもん!


「わさびとおソバはルーとダンさんに任せておけば大丈夫だからよかったね。次はどこに行こうか」


「あれ乗ろう!」


 和風のお船!船頭さんが漕いでくれるやつ!


「いいよー」


 船は六人乗り。他の人も乗り込み、出発!船頭さんの力だけでなく、魔法が仕込まれてるらしい。決まった方に進むようになってるのかな。船は緩やかに洞窟へ入っていく。そもそもここ、地下だよね?地下の地下……不思議な感じ。


「本日は、夢と希望と冒険の国、ニャンダーランド!ニャフーの冒険船旅にお越しいただき、ありがとうございにゃす!あっしはセンドウのニャンキチです。短い旅ではありますが、どうぞお付き合いください!」


 船は緩やかに進み、洞窟がひらけて、立派な竹林が現れた。こちらは夜のようになっていて、偽物の星が瞬いている。船は竹林の間を器用に入っていく。


「ここはにはちょっとした伝説が……あっ!あんなところに人が!おーい!」


 近くのエリアを散歩していたお客さんがぎこちなく手を振った。船頭さんはオーバーリアクションで手をふる。


「探検中ですかね?さて、ここには伝説の光る竹がありまして、見つけると幸せになれるそうです」


 光る竹……あれか。アルディン様の方が色んな意味で眩い……んん?あれは……魔物?ウィスプ系の魔物がアトラクションとして働いてるの?


「おお!ラッキーですね!光る竹ですにゃ!皆さんはついてますよー!」


 光がいまいちショボい。そっと魔力を送ってみたら、ピカピカになった。え?切れかけの電球か?


「ネエネエ」

「マリョクチョーダイ」


「…………おうふ」


 余計なことをして他のショボいピカピカに絡まれる私。害意はないようなので魔力を分けてお引取りいただいた。


「アリガト」

「コレアゲル」


 お金を渡された。え?君らお給料もらってんの??



「ええと…………お、お姫様は超ラッキーですにゃ!よ、妖精さん達が祝福したのですにゃー!!」


 なんか拍手された。いやあれ、妖精じゃないけどね?

 秘技!曖昧な微笑み!!困った時は黙って誤魔化せ!!


 船頭さんもなんとか場を誤魔化してくれたので船は先に進むことに。竹林を抜けたら、なんか民家が見えてきた。


「にゃにゃ!?あれはニンジャですにゃ!この先は、ニンジャとサムライの激戦地!みんにゃ、お静かに!」


 何その設定!?忍者は堂々と戦ったら駄目でしょう!


「忍法☆豪火遁の術!!」


「なんの!!水平閃(すいへいせん)!!」


 すげえな、めっちゃド派手に戦ってるじゃなーい!どこのバトル漫画だよ!


「忍者が忍んでない!」


「なかなかやるなぁ。あれ、俺もできるかな?」


 ディルクがワクワクしてらっしゃるのでまあいいか。とりあえず、録画して彼方さんに見せよう。きっと素晴らしくツッコミしまくってくれるに違いないよ。あれは忍者じゃないよ。アメコミ風ヒーローのNIN☆JAだよ。別物だよ。解釈違いだよ。

 ウルファネアシャドウを見習ってください。彼は無駄に忍びすぎているけども。忍んでるってか影が薄いだけだけども。


 結局、侍とNIN☆JAはよくある青春ドラマみたいにお前強いな……お前こそ的な感じで和解した。



 ナニコレ。




 脳内彼方さんが喉を枯らすほどツッコミしてくれた。ありがとう、彼方さん。


「面白かったね!」


 ディルクは楽しめたようで何より。だが、私を出待ちしているピカピカにどう対応すべきか。どうすれば逃げ切れるか本気で悩む私がいた。

 なんでこう、私は余計なことしちゃうのかな!?どうしてこうなった!?

滑り込みセーフですかね!?セーフですよね!?なんとか今日も更新しました。


何度繰り返してもやらかしてしまう我らがうっかりンドさんなのでした。

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― 新着の感想 ―
[一言] わっさっびーって叫ぶだけの Flash を思い出してしまう。。
[一言] 「動物に勝手に餌を与えないでください」的なあれですな。 これまでそんなことする(できる)客がいなかったんだろうけど、今後は施設側も注意書きに入れておくべきですな。
[一言] 遊びに来ても何かしらやらかさないと気が済まないんですねぇ。 ロザリンドちゃんの辞書にも忍ぶという言葉はないですよね、何処でも何かしらやらかしてますし。
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