テーマパーク満喫う!
ディルクと待ち時間中に相談し、いくつかのアトラクションを回った。ジェットコースター系が特に人気らしいので、先ずはそれを優先して回ったのだが、控えめに言っても最高だった。
某世界的に有名なテーマパークのように、従業員の制服や態度がキチンとしているのもいい。非日常を楽しめる。
「たーのーしーいー!」
「うんうん。よかったね」
「ディルクごめんね、私ばっかり楽しんで」
「いや?俺も楽しいよ。まあ、可愛いお嫁さんがご機嫌なのを見てる方が楽しいけど」
「ぐふっ!」
このイケメンめ!大好きだ!言葉の通り、ディルクの尻尾はご機嫌な時の揺れ方をしている。私だけが楽しんでいるわけではないようで安心した。
「ねえ、次はこれ行かない?さっき従業員さんからカップルならオススメって言われたんだ」
「ぜひ行きましょうか!」
ディルクがオススメされたのは、ニャフーゾーンの貸衣装屋さん。和風衣装を着てアトラクションを楽しめるんだとか。
「いらっしゃいませー!おこしにゃすー!」
微妙な関西弁風のご挨拶をされました。
「どういったおキモノがお好みですかにゃ?」
着物を着た従業員さんが出してくれたカタログに載っているのは、この世界に来て初めて見るガチの着物達。薄々感じてはいたが、間違いない。ここ、間違いなくこと姉ちゃんが作った改造ダンジョンなんだろうな。気が遠くなりつつ、今はマイダーリンと楽しむと決めたわけだしカタログに集中する。
「どれにしようか」
お姫様(十二単)は却下だな。歩けない……あ、これは撮影オンリーって書いてあるわ。マイコさん……人の名前みたいだが舞妓さんだね……も却下。興味はあるけどメイク一時間はちょっと勘弁。ガチ白塗りみたいだし。いつかやろうかな!
「これはどう?」
ハイカラさんと書いてあるやつにした。袴にブーツ、矢がすりの着物。動きやすいし可愛い。
「にゃ!お姫様、お目が高いですにゃ!こちら、動きやすくてオススメですにゃよ!」
「うん、可愛くていいね。俺はこれにしようかな」
ディルクが指し示したのは……シンセングミ。なんか、カタカナ表記だと食べ物みたいだわ。浅葱の羽織はすごーくカッコいいんだけど、彼らの末路を思うとんんん……。カッコいいんだけどなー。迷っていたら、良さげなモノを見つけてしまった。
「ディルク、これ!これがいい!!」
ブシと書いてあるのだが、いくつかパターンがあり着崩したやつが胸元あいててセクシー!遊び人風ブシ!萌える!!
「これ?じゃあこれにします」
「では、お着替えルームへごあんにゃーい!」
「たーのーしーいー!!最高!ディルクがエロカッコイイ!!来てよかった!楽しい楽しいマジ最高!!」
いやもうね、にゃんとディルク、ウイッグ付き!!ロン毛ディルクとか、レアすぎりゅうううううう!!普段ももちろんいいけどね!ロン毛ポニテディルク様!うなじが色っぽいのよ!さいこおおおお!!
「ロザリンドもすごく可愛いよ。よかったねぇ。せっかく旅行に来たのにトラブル続きすぎてイマイチ楽しめてなかったもんね」
優しく頭を撫でてくれるディルク、神!!そんなの気にしてたの?まあ、トラブル続きすぎたけどもカップ麺とか激モフモフタオルセットとか、得た物も多かったからトータルでは良かったと思うよ。
「そんなことないよ。ディルクと一緒なら、世界の果てでも楽しめる自信があるよ!」
「……ロザリンドならできそうな気がするなぁ……。あ、あれは何かな?」
行ってみたら、かんざしの露店だった。キラキラのかんざしにテンション上がる!凛もたまーにつけてたんだよね。髪長かったし。シンプルな赤い玉のやつだったけど。似たやつもあるなー。
「これ、可愛いね」
ディルクが手に取ったのは、桜っぽい花がついて鈴と飾りがシャラシャラ鳴るかんざし。可愛いけど、私には似合わないかなー。すげー可愛いけどねー。
「あの、これってどうやって使うんです?」
「こうやって結び目に挿すんですよ。丁度お姫様の着物にも合いますね」
私が今着ているのは桃色の矢がすりに紺の袴。確かに似合うかな?色合い的には。
「こうかな?うん、すごく可愛い。これ、買います」
「えっ!?」
ディルクはすぐお支払いしてしまった。に、似合うの?ホントに??じっとディルクを見上げたら、ロザリンドの髪に映えてすごーく綺麗で可愛いと褒めていただいた。くっ!めっちゃ嬉しい!!
「まいどありですにゃー。お姫様お姫様、折角ですからブシ様に組紐はいかがですかにゃ?」
「買います!」
「……髪、もっと伸ばそうかな」
ディルクと選んだ組紐は、私の色である紫と青銀。紫を薄めのにしたので黒髪によく合った。
「それもいいかもね!」
ディルクならどっちでも愛せる自信があるけど……もう少し伸ばして毎日髪に飾り編みしたりできるのはいいかもって思った。
コスプレって楽しいですよね!という回
超どうでもいいですが、作者は白塗りしてお写真したことがあります。あれはいいですよ。別人過ぎて笑える。




