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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
楽しい楽しい?新婚旅行編

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スーパーローテンションロッザリンドです

 上がれば落ちる。サウナで火照った体を冷ますんですねわかります。でもさぁ!!こういう意味で冷まさなくても良くないか!?


 ロザリンドさんには、苦手な物が割とあります。兄のお説教とか、全人類の敵と申しても過言ではない生命力に溢れた昆虫とか………お化けとか。


「ロザリンド、リタイアする?」

「それはやだ!」


 カップル向けコース、サウナを越えたら次はホラーハウスでしたのよ!足がガクブルしてるううう!

 もうさぁ、これ見た目からヤバいってか、ポッチからホラーゴーレム借りたのかなってぐらい怖いお人形が窓からこっち見てるんだけど!!洋館がさぁ、出来が良すぎてね!入る前からもうやべぇのがわかるんだよ!違いのわかるロザリンドなのですよおおおお!!


「えうううう……お化け怖いぃ……」


「んー……ちょっと待ってて。すいません、ここって何すればクリアなんです?」


 ディルクが係員と思われるお姉さんに話しかけ、何かを確認している。


「ディルクぅ……一人にされるのは嫌だよ?」


「いや、色々心配だからしないよ。ここは順路に沿って移動して、カードを取ってくればいいらしい。だから、ロザリンドは目と耳を塞いで俺にしがみついてて」


「ふぇ?」


 どういうこと?と首を傾げた。ディルクが苦笑する。


「俺、別にゾンビも幽霊も平気だし……というか、ロザリンドって本物のアンデットはわりとどうにかするよね?」


「物理的に倒せるやつは……燃やせばいいのでまあ平気ですが、ここのは壊すわけにはいかないじゃないですか……」


「だから、俺につかまってて。大丈夫、落としたりしない」


「ディルクうううう……」


 私の旦那様、かっこえええええええ!!萌える!推せる!!マジ神!!そっか、抱えてもクリアできる内容なのか確認してたのね!!




 そんなわけで、情けないけど目をつぶり、ディルクにしがみつく私。ディルクがたまにうわって言ったりなんか怖い声がするけど、見えないだけマシ!


「うわ!?ごめん、ロザリンド。ちょっと驚いちゃった。びっくりさせてごめんね?大丈夫、ロザリンドは俺が守るから」


「こちらこそありがとうございます。好きです。愛してます。心底頼りにしてます。そして、こんな状況でなんですが……」


「うん?」


「私はディルクのイケボも好きらしいということに気がつきました」


 いやもう、こんな状況で言う事ではないのは重々承知なんだけど、ディルクの声も好き!!


「いけぼ?いけめんがかっこいいヒトだよね?いけぼは……なんだろ」


「かっこいい声です」


「声にかっこいいなんてあるの?」


 クスクスと笑う声も好き。これずっと聞いていたいぐらい。


「あるある。すごくいい声!なんか歌って!」


 無茶振りもいいところだか、さっきから悲鳴が聞こえてきてですね?気を紛らわせたいんですよ!!


「ロザリンドもいけぼ?だと思うよ。歌ならロザリンドのほうが得意じゃない?久しぶりに聴きたいな」


「了解しました!何を歌おうかなー」


 歩こうって探検する曲を歌ってみた。そして、盛大な拍手。ん?盛大な拍手??


「あ、まだ見ないほうが……」


 うっかり目を開けた私が見たものは……。




 お化け。お化けお化けお化けお化けお化けお化け、カップル。





「みぎゃああああああああああああ!!ヤダヤダ!お化け嫌い!!」


「すいません、失礼します!ロザリンド!しっかりつかまっててね!」


 パニックを起こした私を抱えたまま、ディルクが咄嗟にホラーハウスの窓から飛び降りた。思ったより高さがある。反射的に風魔法で衝撃緩和を試みた。


「よっこらしょっと」


 ディルクは重力など感じさせずに着地した。振動もほぼない。すごい。その場を目撃した人たちが、一斉に拍手した。

 正気に戻った係員のお姉さんが私達を注意する。


「はっ!すごいですけど、危ないのでいきなり飛び降りたらだめですにゃー!」


「すいません、妻が驚いて周囲を更地にするかもしれないと思ったのでとっさに……」

「ディルクは私をなんだと思ってるの!?」


「更地は冗談だけど、反射的に攻撃魔法を使っちゃう危険はあったでしょ?」


「ぐぬぬ……」


 それは否定できない。しかも、びっくりして放った魔法は制御も怪しいので(相手が)危ないのだ。さっきはパニックを起こしていたし(相手が)危なかった。


「あ、カードは取ってきました」


 ディルクが係員のお姉さんにカードを渡した。なんか、血がべったりしてるっぽくて怖かった。


「まあ、非常事態だったってことで!クリアおめでとうございまーす!」


 ディルクの機転により、被害者ゼロでホラーハウスをクリアできた。平和が何より一番ってことで!!

なんとなく見え隠れするポッチの影(笑)

ロザリンドのテンションが激しく上下しております。頑張れロザリンド(笑)




2022年1月8日に悪なりの小説8巻が出ますぞ!

見どころ山盛りてんこ盛り!!

天下一パパ対決に、ドラゴン対決に、クラリン参戦!!

※クラリンは戦いません


いつ打ち切りになるかどきどきしつつも地道に頑張る事にしましたので、応援をお願いいたします!


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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
[一言] ディルク様独唱ならば「真っ赤なスカーフ」を。夫婦揃ってならば高田バンドの「サザンアイズ」をお願いしますっ!
[良い点] スーパーハイテンションロッザリンドォォ ↓ スーパーローテンションロッザリンド ……ハイパー(?)とマスター(?)まだですか? [気になる点] > 「物理的に倒せるやつは……燃やせば…
[一言] ポッチの軽い本気を見た(笑) あのロザリンドさんをローザリンドさんにするとは…成長したなぁ…!!(*’ω’ノノ゛☆パチパチ オバケ総出のスタンディングオベイション、パチパチ、ロザリンドさん…
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