スクランブルだよ、全員集合!!
比較的常識人な真琴視点になります
ロボ二体が居なくなって待つことしばし。うとうとしてたら、土下座してたロボが戻ってきた。
「シュウフクガシュウリョウシマシタ。マチビトサマヲカンゲイイタシマス」
洞窟の奥にある隠されたエリアに案内された。天然っぼい洞窟から急にちゃんとした建物に変わり、驚いた。
「ここは?」
「コノセカイニハナイホゾンショクノ、セイサンシセツデス」
土下座してたロボが、何かをたくさん持ってきた。ロザリンドちゃんがハッとした表情になる。
「お湯を!お湯くださいというか、私が沸かす!!真琴!!大至急クランもふもふ主義の召喚を!!私はダンを呼びます!!」
「おう!!」
なんということだ!ロボはとんでもない物をしこたま持ってきた!
「にゃ!?二人ともどうしたの!?なんか、目が怖い!」
「ディルク……これは緊急事態…………そう、ジャンクフード☆スクランブルなのです!!」
ジャンクフード☆スクランブル……俺にはよくわかる。そう、ここはジャンクフードの天国だったのだ!!カップ麺にポテチ、ポッチー、オレオレ、炭酸ジュース……ハイカロリーだが、たまに食べたいラインナップ!俺はすぐさま仲間たちに招集をかけた。
当然ながら、全員が即集合した。
「ハイカロリーが染み渡るッス!!塩ポテトは飽きたっす!コンソメ最高!!のり塩焼き肉ハッピートゥーンンン!!」
スナック菓子をむさぼり食う凛花ちゃん。わかるわかる。どーにか塩ポテトはできても、コンソメとか、どうやったら作れるかわっかんないよね!
「マヨブィーーーム!!」
カップ焼きそばにマヨをかけまくる優姫。かけ過ぎ……と思ったら、優姫は重度のマヨラーだったことが判明。異世界では保存の関係と諸事情からマヨに飢えていたらしい。わかったよ。好きなだけかけろよ。でも味噌汁に入れるのはやめてくれ。刺し身までは許す。
「ここはスタンダードに醤油?いやいや、豚骨も捨てがたい!あかん!全部食べたい!!」
カップ麺の味に悩む彼方さん。気持ちはわからなくもない。皆でシェアして全制覇を提案したら、真顔で天才かと言われた。
だって、俺も全部食べたいからね!!
「ディルク、はい。あーん」
「お嬢様、こいつはすげえ!革命……そう!革命が起きるぜ!!」
「そうだね、保存食としても優秀だからねー」
ロザリンドちゃんはマイペースにディルクさんとカップ麺をシェアしつつダンさん……ロザリンドちゃんちの料理人さんらしい……と会話していた。
革命は起きるかもなー。保存食なんて、カッチカチの干し肉とパンぐらいなもんだし。カップラーメンは画期的だろう。
「ミナサマ、オカワリヲ、オモチシマシタ。オミヤゲモ、ゴヨウイシマシタ。オスキナモノヲスキナダケ、オモチクダサイ」
さらに、追加で缶詰を持ってきてくれたロボ。惚れてしまいそうだ。気が利くな!あ、桃缶もある!ウールンに食べさせてやりたいなー。ウールンもチビたちも、甘い物が大好きだもんなー。
「あ、そういや賞味期限は大丈夫なの?」
建物は綺麗だが、かなり古い遺跡らしい。バクバク食ってから言うのもなんだけど……ヤバいのでは??皆も固まった。そこに思い至ったらしい。
「モンダイアリマセン。マスターコトハガジカンテイシヲホドコシタソウコニホゾンシテオリマシタ」
「おお……そーなんだ。俺の身内が甘いもの好きなんだよね。どのぐらい持ってっていい?」
「モチロンデゴザイマス。マチビトサマノゴユウジンデシタライクラデモオモチクダサイ」
ロボ、太っ腹だな!まあ、作っても消費できなくてむしろこまっていたらしい。最近は生産ラインも稼働させてなかったそうな。
しかし俺は会話しつつも何かとてつもなく大切なことを忘れているような気がした。身内、家で待ってる可愛い嫁と子供達………。何かが引っかかった。
家で、待ってる……待ってる!!
「ロザリンドちゃん!スタンピード鎮圧したって連絡してない!!」
「あ」
ロザリンドちゃんもすっかり忘れていたらしく、固まった。やっべ!呑気にカップ麺全制覇してる場合じゃなかった!!世界一可愛い嫁と子供達が心配しながら待ってる!!
「ごめん、とりあえず俺は先に戻るわ!ロザリンドちゃん達はゆっくりしてて!俺はもふ接待セッティングして待ってるね!」
走りだそうとしたら、ロボに首根っこ掴まれた。地味に首がしまって苦しい。
「オマチヲ。コチラ、オツカイクダサイ。コノセイサンシセツト、シロヲイキキデキマス。ホントウハモウヒトツアッタノデスガ、ウシナワレタカハソンシタノデショウ」
拳大の魔法具を渡された。転移ができるらしい。マジで気が利くな、ロボ!
「サンキュー!ありがたく使わせてもらうよ!」
「……ワタシハ、ワスレサラレテオリマシタガ……クニノモノタチヲ、オナカイッパイニスルノガ、ホンライノシゴトデス。ゼヒ、マタキテクダサイ。ユーフォリアヒメノハンリョドノ……オマチシテイマス」
「ああ!もちろんだ!!」
それはロボに悪いことしたな!ちゃんと陛下やウールンにも話しておくとしよう!
「お?」
転移した先は、城の祈りの間かぁ。そこには当然ながら、うちの可愛い嫁と子供達がいた。なんで泣いてるの!?
「ウールン!?どうして泣いてる!?」
「真琴……」
フラフラと可愛い嫁が近づいてきた。慌てて抱き止める。なんか、めっちゃ触られて確認されてる。
「真琴……ケガは?」
「ないよ。ロザリンドちゃんとディルクさんのおかげで、もうスタンピードは鎮圧されたよ」
「ほんとに?真琴、いきてる?」
「殺さないでよ!生きてる!めっちゃ生きてるからね!」
「ふぇ………めええええええええええ!!真琴真琴真琴真琴真琴真琴!!めえええええええええええええん!!ぶじでよかったあ!!!めええええええええええん!!めええええええええええええええええんんん!!」
可愛い嫁が大号泣してしまった。嫁が泣けば、子供も泣く。
「めええええええええええー!パパあああ!!」
「めええええええええええーーん!!」
「よーしよしよし!いい子だ、ウールン!ウルルとウルリーナもいい子だ!パパは元気だし、もう怖いこともないからなー!」
嫁と子供達を泣き止ませるのに、たっぷり一時間。そこから事情を陛下に説明して、厳戒態勢解除してもらって、もふもふ接待準備して……。
「…………真琴、異常にやつれてない?」
だいぶゆったりしてから帰還したロザリンドちゃんにそんなことを言われた。
「…………だいじょーブイっ☆」
「明らかに大丈夫じゃない!!!」
いや、可愛い嫁に癒やされるから、このぐらいは平気なんだよ。疲れたけどね。




