ぱんつと神力
実はラヴィータが邪神の穢れを祓ったあと、ディルクが大魔神と化していた。え?なんでそんな怒ってんの??
なんでも、闇様…月とモンドは私を心配して一緒に潜入していたから一部始終を見ていたらしい。そんな月にディルクは聞いた。チタがいたとはいえ、何故私ははぐれたのか。嘘をつけない正直な月は話してしまった。理由を聞いて私もおいぃ!とは思った。しかし、ディルクはそれでは済まなかった。
結果、暗黒のマイダーリンが降臨した。
どうにかこうにかドッキリという仕返しで大魔神様は鎮まってくださったが、つがいの危機によりディルクさんは子育て中の熊以上にピリピリしています。
とりあえず、甘えて和ませることにしました。心配かけてごめんなさい。
「で、結局ロザリンドは俺に何をしたんだ?」
ディルクが落ち着いてからラヴィータが話しかけてきた。なかなか空気が読める子ですね。
「神の力を抜き出したのよ。人間として凛花と生きるんだから、いらないでしょ?」
「異議ありッス!だからって、いきなり刀をラヴィータ君にブッ刺すとか、あり得ないッス!!」
すかさず凛花がツッコミをいれてきた。
「じゃあ、発想を逆転してごらん」
「え?」
※以下、凛花さんの妄想。
・ちゃんと説明した場合。
「この刀…『神無』は神様の力を抜き出せるんだよ☆」
「わあ、すごーい☆」
「そういうわけで、ラヴィータにブッ刺すね!」
「いやあああああ!!スプラッタッスぅぅ!!ダメッスぅぅ!ダメッス!!」
※妄想終了。
「…説明されても、全力をもって止めるッスね」
「でしょ?」
「いや、だからっていきなり刺していいわけないッスよ!!そもそもなんで刀なんスか!形状と方法に問題がありすぎるッス!!」
「神に作用する魔具で使えそうなのはこれだけだったんだよ。刀には断つイメージがあるから改造しやすかったし」
「ぐぬぬ…」
リアルでぐぬぬとか言うやつ、初めて見ました。
「しかし、身体は楽だな」
ラヴィは手を握って開いてしている。
「チタは薔薇と融合してたからね。神兼精霊だから、魔力が不安定だったんだよ。今は精霊の力だけになってるから安定したんだね」
「なるほど。しかし、それぶっつけ本番だったのか?ちょっと怖いな」
「ううん、神体実験したよ」
「…………は?」
「シヴァの神力抜いたりいれたりした。シヴァは神の力が抜けると埴輪顔になると知りました。ミスティアは貧乳に、スレングスもある意味貧乳に…そして、インジェンスは「待て!待て待て待て!!何してるんだ!!」
「だから神体実験」
「すんなあああああ!!」
いや、みんなとても協力的でしたよ。進んで犠牲…じゃなかった実験されてくれました。おかげでコントロールばっちりです。
ラヴィ…ラヴィアスへの償いなんだろうなとおもったんで、遠慮なくやりました。まあ、危険はないと賢者に太鼓判おされてからだけどね。
このとき、私ことロザリンドは全てがうまくいったと、完全に油断しておりました。背後に気がつかなかったのです。
ひょい。
ぱくり。
もぐもぐ。
「ああああああああああ!?」
「ええええええええ!?」
「え?」
刀が…神無が軽い。
刀の先っぽに刺さってた、桃色と黒が混ざったビー玉ぐらいのもの…ラヴィアスの神力の核が、ない。
ふりかえったら、クラリンがなんかモグモグしていた。
はい??
「食べたらダメッス!!ペッするッスよ!ペッするッス!!」
誰より早く正気になった凛花が、クラリンに吐かせようとした。
「ごっくん」
「ああああああああああ!?」
「飲んじゃった!?あああ明らかに飲んだッスね!?飲んじゃったんスね!?」
ええと…つまり、推測としては…
まず神無が軽くなった。
➡見たら、ラヴィアスの神力の核が無くなっていた。
➡後ろの誰かが盗ったらしい。
➡後ろにはクラリンがいた。
➡クラリンは手に何も持っていなかった。口がモグモグしていた。
➡凛花はクラリンの口に入った何かをペッしなさいと言っていた。
➡それをクラリンがのみこんだ。
「ええええええええ!?クラリン、なんで食べちゃったの!?大丈夫なの!?」
何故、人は見るからに大丈夫じゃないと解っているときに限って『大丈夫!?』と聞きたくなるのだろうか。
「クラリン、吐いて!吐き出すのよ!」
クラリンの両足首を持ってジャイアントスイングをした。
「危なっ!」
「いたっ!?」
逃げ遅れたアルディン様がぶつかったが、細かいことは気にしない。遠心力の力で、吐き出させてやる!!
「ストップ!ロザリンドちゃんストップ!!見えたらならないもんが丸見えッス!!おぱんつが…クラリンのおぱんつがチラリを通りすぎてモロ出しッスうう!!」
遠心力により、クラリンのぱんつは丸出しである。しかし、止まるわけにはいかないのだ!!やらねばならぬ時なのだ!!
「うおおおおおお!!」
私は頑張った。全力をもって回った。
結果。
「うおぇぇぇぇ…………」
「無茶しやがってッス…」
私が吐きそうです。凛花が背中をさすってくれてます。ありがおえっぷ………三半規管的酔いは異常無効が効かないんだよね。
クラリンは吐きませんでした。つうか、なぜ酔わんのだ。体質の差か?
「クラリン、愛をふりまく天使になるの」
「…そっか」
「納得しないでほしいッス!」
いやもう、どーしよう。真面目な話さぁ、完璧に融合しちゃったんだよ。多分クラリンと蔵之助さんという二つに別れた魂を持っているから、相性が良かったのだろう。
「嬢ちゃん。神の力を封印したとしても、悪用しようとする輩は必ず現れるだろう。邪神の力はわしが守ろう」
「蔵之助さん…」
クラリンは蔵之助さんにバトンタッチしたらしく、侍スタイルの蔵之助さんは静かに語る。
「亡き妻に、約束した。世界の行く末を見守ると…自分からは死ねぬ身だ。ならば、新たな役目をもって世界を見守りたいのだ」
「…はい。わかりました。お願いします」
「穢れが溜まらぬよう、この刀を祓う刀に変えてくれんか」
「…はい」
刀は斬り、断ち、祓うもの。すぐに改造して蔵之助さんに神無を渡した。
「では、さらばだ」
蔵之助さんからクラリンに姿が変わる。神無が魔女っ子的な刀になった。
おい。お前まで変身すんなよ。
「ロザリン…」
「クラリン…」
「クラリンはロザリンを見守っているの。ロザリンが幸せになれるように、たくさんお祈りするの。愛の神様として、たくさん幸せにするの」
「うん…頑張ってね、クラリン」
「ノンノン、涙はダメよ。きっとまた、会えるわ」
クラリンの背中から、大きな羽が生えたら。
「またね、ロザリン」
「うん!またね、クラリン!!」
クラリンは天高く舞い上がる。
クラリンのぱんつは、白のレースつき苺ぱんつでした。
酷いネタですいません。楽しかったです。




