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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ある意味最後の戦い編

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外は外で大変でしたよ

 あっさりとラヴィータ(仮)が邪神の穢れを祓い、さらに融合した。超野菜人3ですね。わかります。


 そんなどうでもいいことを考えていたら、黒いものに包まれた。


「ロザリンド!」


 ディルクだった。加速魔法と獣化で、誰より早く駆けつけたらしい。苦しいが、首のもふもふに押し付けられるのは幸せである。


「お嬢様、無事ですか!?」


 私はあっという間に包囲された。ラビーシャちゃん、ミルフィ、シュシュさん…友人達、魔獣さん達、精霊さん達。


 心配させてしまったらしい。頼むから泣かないでいただきたい。罪悪感がはんぱない。


「ロザリンド、大変だったんだよ?」


「兄様」


「…本当に、本っっ当に大変だった…」


 アルフィージ様、顔色が悪い。つか、怒ってない?


「まず、ディルクが異変に気がついて荒ぶった」


「ロザリンド、肉じゃが」

「アタシはダシマキタマゴ」

「俺、トンカツ」


「…かしこまりました」


 ズタボロのカーティス、アデイル、ヒューを見て察しました。旦那がすいません。食べ放題にしてあげます。


「ルーも荒ぶった」


「仕方ないだろ。ディルクがロザリンドがぁぁって泣き叫べば、誰だって不安になるし助けようとするだろう」


「兄様…」


「あとでお説教だからね」


「…………かしこまりました!」


「本当に大変だったぞ、ロザリンド…ルーの反応も仕方ないし、無理もないがな…」


「ルー様も心配しておりましたものね」


 頭を抱えたシーダ君はジト目でミルフィを見た。兄を止めてたのはシーダ君だったらしい。すいませんでした!!


「ミルフィも荒ぶったよな?」


「………え、えへ」


 可愛いが、ミルフィもだったのか。シーダ君はミルフィも食い止めていたのか!マジで尊敬するわ!すっげぇな、シーダ君!!


「すんませんでした!」


 きっちり90度のお辞儀を披露しました。うっかり兄様とミルフィが邪神に触って侵食されたりしてたら、泣くに泣けないよ!ありがとう、シーダ君!!


「お嬢様、愛されてますもんね」


「そうだな、ラビーシャも取り乱した…いたた、痛い」

「余計なこと言わないでください!!」


「魔が小さくなって結界を越えてきてな…しかしそっちより、荒ぶる味方を落ち着かせる方が大変だった」


「そうですね…」


 アルフィージ様、アルディン様、ジェス、フィズ達苦労人軍団がぐったりしています。


「身内とマイエンジェルと友人が本当に、本っ当にすんませんでしたああ!!」


 もはや土下座1択でした。ディルク、ラビーシャちゃん、ミルフィ、魔獣さん、精霊さんがメインで暴走しかけたらしい。マジですまんかった!!


「…ロザリンド、チタは?」


 スイが何かを感じたのか、暗い表情で話しかけてきた。


「あー、ラヴィと融合してラヴィータ(仮)になった」


「(仮)って…しかも勝手に命名したらダメッス!」


「ふむ、いいな。チタが名前を呼ばれないのも悲しい。そうするか」


 ラヴィータは気にしてないらしい。スイは微妙そうな顔をしている。


「……スイが優しくしてくれたことも、ロザリンドがくれた感情(もの)もちゃんと覚えてる。悲しんでくれてありがとう。でも、ラヴィには(チタ)が必要だったんだよ」


「…どういう意味?」


「ラヴィはリンカから愛…恋愛を。ジューダスから友愛を得ていた。チタはロザリンドから親愛を得ていた。だから融合したことで更に神としての力が増した。あっさり邪神を御せたのも、そのためだ。皆の魔力もあったけど、チタと融合したために得た部分は大きい」


「…そう。僕、あんたをあんまり好きじゃないけど…あんたの中にチタが居るなら少しだけ仲良くしてやってもいいよ」


「…………そうか。ありがとう」




 そんな穏やかな会話をしているラヴィータを、後ろから刀で突き刺した。


「………え?」


 ラヴィータは青ざめ、ゆっくりと地面に倒れた。


「ラヴィ君!?ラヴィータ君!?ロザリンドちゃん…どうして!?」


 私は凛花に微笑みかけて、ラヴィータからゆっくりと刀を抜いた。


 この刀はかつて、救世の聖女が作ったもの。セインティアに保管されていたもの。


 銘を『神無』という。神を殺すために作られた刀である。

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