ダンジョン攻略・大博打
地下31階。今度は火山ぽいステージッス。
皆さんこんにちは、凛花です。現在、皆で和気あいあいと採取をしています。
マリーちゃんとアリサちゃんのレア物発見率はおかしいと思うッス。SSSランクがたんまり採取できたッスよ。
「そろそろ次の階に…」
自分がそう言いかけたら、通信が入ったッス。
「成功した!全員集合!!」
ロザリンドちゃんの声に、全員が走り出したッス。
はてさて、何に成功したかと言いますと、話は前日に遡るッスよ。
昨晩は虹色に輝くキノコの炊き込みご飯やら、やたらキラキラしたアップルパイなんかもあって豪華な夕飯だったッスが、ロザリンドちゃんが言い出したッス。
「飽きた」
ナニ言ってんの?この人。
ダンジョン攻略って、飽きるとかそーゆーモンじゃないッスよね?
「…じゃあ、どうする?」
しかし、ディルクさんは勇者だった。飽きたならどうするかをロザリンドちゃんに聞いたのだ。
「乗っ取る」
ナニ言っちゃってんの?この人。
「は?」
流石の勇者様もこれは予想外だったらしく、固まったッス。
「乗っ取るって………どーするんスか?」
「凛花が協力すれば、多分出来るよ」
悪役令嬢らしい、悪い笑顔をロザリンドちゃんは浮かべたッス。
ロザリンドちゃんは適当に発言をしたわけではなかった。ダンジョンを攻略しながら、このダンジョンについて考えていたらしい。このダンジョンは、ロザリンドちゃんと同じ天啓を持つ言葉様が造ったと思われる。言葉様は昔懐しRP○ツクールが好きだったらしく、多分間違いないらしい。
ならば、ロザリンドちゃんがジャック出来るんじゃないかと考えた。
馬鹿じゃなかろうか。
馬鹿だよね?天才と紙一重な馬鹿なんじゃない??どこの世界にダンジョンマスターからダンジョンを強奪するって発想をかます奴がいるんだ。いや、ここに居たよ。発想がとんでもない。
ロザリンドちゃんはちゃんと計画もしていた。ロザリンドちゃんの身代わりはロージィ君。ロージィ君をロザリンドちゃんに変装させてあたかもロザリンドちゃんも自分達といるよう見せかける。
本物のロザリンドちゃんは自分達の後から隠蔽の魔具で身を隠しつつ移動。自分が約270階の位置を考えて、全フロアで罠がないポイントを選んだ。ロザリンドちゃんは隠れながらそこに移動し、そのポイントの一部分…ただし全階層をジャックするという暴挙に出ると計画した。
砂漠エリアから干渉可能なのはすでに実証済み。さらにロザリンドちゃんは採取しながら次の階への穴を開けられるか試していたそうな。なんという変人なんだ。
そして、今。ロザリンドちゃんは滑り台を作ったらしいっス。最深部まで一気に行ける滑り台。底が見えない。
「時間との勝負だ!一気に行くよ!!」
ロザリンドちゃんを先頭に、全員が迷わず滑り台を滑った。
「ぎゃあああああああ!!」
怖いッス!速いッス!!ジェットコースターなんか目じゃないッス!
滑り台はひたすら螺旋を描き、下が見えない。水中…というか海中ステージを通り過ぎたのか、ちょっと水がかかったッス!
「つめたっ!尻が濡れたッス!」
「我慢しろ!海中ステージだから壁がぬれてたんだよ!!私の尻も濡れたわ!」
「なんか壁に埋まってたッス!ホラーッス!!」
「どけてる暇がなかったから、仕方ない!」
そんな感じでギャーギャー言いながらも滑り続ける。流石に地下300階までは長い。
そして、見事に着いてしまったッス。
「もふ丸!!」
ロザリンドちゃんのもふ丸により衝撃は吸収される。慌ててどくと、皆ももふ丸クッションに落ちてきた。
全員無傷だったッス。
「今何階ッスか?」
「あの扉に見覚えは?」
ロザリンドちゃんは大きな扉を指さした。何回もゲームで見たッスよ!
「地下300階ッスね!ありがたみがないッス!!」
「うわ…本当に成功したんだね。流石はロザリンドだ」
「えへへ、もっと誉めて!」
「流石は主!非常識だな!」
「お嬢様ですからねぇ…」
「ロザリンドだもんね…」
「にゃふー、お姉ちゃんひじょーしき!」
「それは誉めてないから!落としてるから!!」
「上げて落とすは基本ッスよ」
「だから落とすなって!」
和やかな会話のなか、自分は大変なことに気がついてしまったッス。
渡瀬凛花、一生の不覚ッスよ!!
皆様の予想通り、壁というか、飽きて階層をぶち抜きました。正確にはダンジョンマスターからダンジョン強奪したあげく、一部を作り替えて滑り台にする…でしたが(笑)
飽きたのはむしろ作者じゃね?と思った方、正解です。作者もダンジョンに飽きました(おい)
凛花さんの一生の不覚についてはノーヒントだからわかる方は多分いない…と思われます。




