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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ダンジョン攻略編

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ダンジョン攻略・灼熱の愛編

 本来の予定は1日10階踏破でした。しかし、まだ時間はお昼です。メンバーと昼食を摂りつつ相談した結果、ほとんど消耗もしてないしもう少し進むことになりました。


 地下11階。

 その様相は一気に変わった。石造りの床は砂に。壁はなくなり、照りつける太陽と灼熱の大気。


 とりあえず、ドアを閉めた。


 開けた。暑い。


 閉めた。


「凛花」


「はいッス」


「何あれ」


「各10階ごとにステージが変わるッス。地下11~20階は砂漠ッスよ」


「早く言え!」


「すんませんッス!」


 とりあえず、暑いので扉手前で作戦会議。


「暑いのがネックだね」


「そうッスね。ゲームでもいるだけでダメージだったッスよ」


 とりあえず、ヴァルキリーをサンドモービルかなんかにして進むことにした。それなら魔法で内部に冷気を充満させられる。


 ここで、自己主張なのか凛花のつーさんがカボチャの馬車になった。


「つーさん!?」


「………まあいいや。じゃあ馬は…」


「あ、俺やるよ~」


 ロージィ君がメカっぽいお馬さんになり、カボチャの馬車に繋がれた。違和感があるが、仕方ない。


「ロッザリンドォォ!」


 負けじと馬になるヴァルキリー。


「馬は足りてる」


「オヤクニタチタイデス…」


 馬のままorzのポーズになるヴァルキリー。器用だな。


「んー、なら走行の障害物を取り除いてくれる?」


「カシコマリマシタ!」


 ヴァルキリーは禍々しい馬になった。世紀末的センスの、トゲトゲした馬である。


「おお……」

「わあ…」

「かっこいい」

「そうだね」


 男性陣が目をキラキラさせている。いくつになっても好きだよね。人によるけど。


「お姉ちゃん…あつい……」


 マリーが限界みたいなんで、先に馬車に入れて中の空気を冷やしてやった。


「みゅう~」


 私たちも乗り込もうとしたら、おっさんが駄々をこねた。


「俺は御者か馬に乗る!」


 説得したがおっさんは言うことを聞かず、結局御者台になりました。


「ジェラルディンさん、御者ならこのクリームを全身くまなく塗りなさい。適当に塗ると後悔しますよ」


「?うむ」


「ジャッシュ、背中とか首塗ってあげて」


「はい」


 ペタペタ塗っていたら、何かに囲まれていた。砂漠名物、走るサボテンだ。数が多い。囲まれたらしい。


「…くっ」


 私は砂に崩れ落ちた。


「ロザリンド!?」


「私にはできない…大切なサボテンさん達に攻撃するなんて!」


「いや、ロザリンドちゃんちのサボテン君達とは別サボテンッスよね!?」


「私にはできない!サボテン可愛い!」


 倒れこんだ私に困惑する仲間達。サボテンさん達と長く過ごしていたからか、サボテンを攻撃するのも攻撃されてるのを見るのも無理だ。そんな私の気持ちが通じたのか、サボテンさん達が花を咲かせた。


 そして、虹色に輝くサボテン……レジェンディア=キングシャボテンのサボさん?が現れた。


「ミナノモノ、ロザリンドヘノアイデ、ジュバクヲトクノダ!!」


 やっぱうちの(サボさん)だ!!


「サボ!」

「サボ!」

「サボ!」

「サボ!」

「サボ!」

×100ぐらい?もっと?


 そして、ガラスみたいな破砕音と共に、砂漠名物走るサボテンさん達は一斉にマッチョネスト=サボテンに進化した。




 いや、なんでだ。




 そもそも、呪縛なら私とアリサが居ればどうにでもできるんだけど……

 いやいや、このサボテンさん達、やっぱうちに来てるサボテンさん!?

 なんで進化した!?



 あああああ、ツッコミが追いつかないぃぃ!!


「ロザリンド」


「あ、はい」


「ワレラハダンジョンマスターノシハイカラ、トキハナタレタ。コレヨリ、ロザリンドヲゴエイスル!!」


「あ、ありがとうございます」


 サボさんの説明によれば、サボテン達はダンジョンマスターにより召喚・強制隷属させられていたらしい。私が戦えないと言ったため、私を悲しませないためにサボテンさん達は自力で呪縛を解除したらしい。進化したのはたまたまらしいが………私、愛されてるぅ(現実逃避)





 メカ馬に引かれるカボチャの馬車。そして、左右にマッチョネスト=サボテン。彼らはその肉体で他の魔物を寄せ付けなかった。


「わはははははははは!!」


 そして、御者台で爆笑しながら馬車を爆走させるおっさん。

 ロージィ君は適当なとこで減速してくれると信じています。信じていますからね!?おっさんに負けるなよ!?


「おかーさん…多分大丈夫だから、わざわざ風魔法で話しかけないでよ」


 ロージィ君はよくできた子です。余計な心配してごめんなさい。



「デバンガナイ………」


 嘆くヴァルキリー。いや、別にね?お役立ちを常に求めてるわけじゃないから。気にすんな。


「ありえねえッス」


 ちなみに、本来このステージ、壁=サボテン達だったらしい。完全にお役目を放棄したサボテン達のおかげで、アッサリと次の階にたどり着きました。



 地下12階。


 しかし、ここでロザリンド史上トップ3に入るのではないかという事件が発生したのであった。

 きりがいいのでここまでです。


 ちなみに、ロザリンド事件簿トップ3


1位・大海嘯

➡本当に死ぬかと思った。

2位・倦怠期

➡誤解だったけど辛かった。

3位・次回!


 次回、ロザリンドが本気で大ピンチ!!予想してみてくださいね。

ヒントは…欲しい人は作者まで!


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