ダンジョン攻略、今度こそ開始!
ようやく全員が揃ったので、凛花に封印を解いてもらうことになった。
「皆、お願いするッス」
「主よ、その前に頼みがある。我らに名をくれ。名は絆となり、我らをさらに結びつける」
火の精霊王の言葉に凛花は頷き、名前をつけた。
火の精霊王は『蘇芳』
水の精霊王は『瑠璃』
土の精霊王は『紫檀』
風の精霊王は『金春』
緑の精霊王は『萌黄』
「日本の色の名前ッスけど…」
『ありがとう、主』
ふわりと舞い上がる精霊王達(何故かミニサイズ)。彼らは魔力を球状にして、扉に流し込んだ。扉の窪んだ部分に球状の魔力が注ぎ込まれ、扉の窪みは取っ手を中心に回転し、やがてゆっくりと開いた。中は真っ暗かと思いきや、明かりがついていく。
「じゃ、行きますか。先頭はジェラルディンさん、凛花、マリー。中がジェンドとジャッシュ。後ろが私たちで」
石造りの灰色な壁で囲まれたダンジョンに入っていった。扉は私たちが入ると自動で閉まり…内側からは開かなかった。
でも、転移はできた。いざとなったら転移も考えておこう。
そして、数分後。
「にゃー、多分このフロアの魔物は全滅したよ」
はりきり精霊王達が倒しまくりました。
「…………すいませんッス」
凛花が罠を解除して、魔石は精霊王達が回収。さらに素材と食材を多量ゲットしました。
いやまあ、楽でいいよ。
地下2階。
「にゃー、多分このフロアの魔物は全滅したよ」
はりきり精霊王達が倒しまくりました。
「…………すいませんッス」
凛花が罠を解除して、魔石は精霊王達が回収。さらに素材と食材を多量ゲットしました。
いやまあ、楽でいいよ。
地下3階。
「にゃー、多分このフロアの魔物は全滅したよ」
はりきり精霊王達が倒しまくりました。
「…………すいませんッス」
凛花が罠を解除して、魔石は精霊王達が回収。さらに素材と食材を多量ゲットしました。
いやまあ…楽でいい…よね。
地下4階。
「にゃー、多分このフロアの魔物は全滅したよ」
はりきり精霊王達が倒しまくりました。
「…………すいませんッス」
凛花が罠を解除して、魔石は精霊王達が回収。さらに素材と食材を多量ゲットしました。
いやまあ、楽でいいんだけどさ?
「…僕ら、なんのためにいるんだろ」
ジェンドが呟いた。本当にな。いやいや、300階まであるから!先は長いから、消耗しないようにするのも大事です!
地下5階。
違和感があった。注意深く魔力を探ると僅かだが揺らいでいる。
「ふーん…」
どうやら、一筋縄では行かなそうだ。
「ジェラルディンさん、これを今のうちに渡しておきます」
「…これは…」
ジェラルディンさんは基本的に巨大な剣でなぎ払うか素手で戦っている。武器を選ばないタイプだが、彼には動きの邪魔にならない手甲と脛当てが良いのではないかと考えたのだ。
多少だが、魔力をこめれば投擲武器も出せる。
「……………!!」
尻尾が大変なことに。振りすぎて千切れるとか無いよね?
装備して飛び回るジェラルディン(わんこ)さん。はいはい、よかったね。
「お姉ちゃん、マリーのは?」
「あるよー」
マリーのトンファーは風魔法付与により軽く、使用者が望めば加速魔法付与もできる。
「にゃふー!」
うんうん、かわゆす。でも危ないから振り回すでない。
「「ちょっと試してくる!」」
「待て!」
「「!?」」
こんなこともあろうかと、武器に強制停止するよう魔法を仕込んでおいたのだ。
「無茶しない、2人で動く、先に行きすぎない。守れますか?」
「はーい」
「うむ。約束したからな。ちゃんと覚えている」
「なら、行ってよし!」
某テニスなプリンスのイケメン男性教師風のポーズで許可をだした。
結果、今日私たちは戦うことなく10階まで到達しました。はりきり精霊王とジェラルディンさん、マリーがことごとく魔物を撃破していました。
誰だ?一筋縄ではいかないとか言ったのは………はい、私です。
色々と予想外すぎるダンジョン攻略はまだまだ続きます。
言わせてください。
どうしてこうなった!?




