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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ダンジョン攻略準備編

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ダンジョン攻略準備・騎士団

 久々に登場なので


ルドルフ

➡騎士団長。嫁はマーサ。喧嘩しながらも幸せ。ディルクの元上司。


ドーベルさん

➡騎士団のできる事務担当。


フィズ

➡ロザリンドとディルクの友人。ディルクの元同僚。過去にディルクを害したが、ロザリンドにひどい目にあわされた後に改心。本来は真面目で几帳面な性格。

 お次は騎士団にしばらく不在になると伝えた。現在騎士団団長室にジャッシュ、ルドルフさん、ドーベルさん、フィズ。実はフィズは副団長になりました。


「私も行きたいところだが、仕事がな……」


「気持ちだけもらっとくよ。ありがとう、フィズ」


「気をつけて」


「俺もあと10年若けりゃ仕事なんぞほっぽりだして行くんだがなぁ」


「「「仕事しろ」」」


 残念そうなルドルフさんに私、ドーベルさん、フィズが一斉につっこんだ。


「いや、だから行かねぇよ。気をつけてな。で、それはどうすんだ?」


 ルドルフさんは、私を指さした。正確には『それ』を指さしたのだけども。




 それとは、私の腰に巻きついたジャッシュである。お仕事があるからジャッシュは不参加でいいよと言ったら、お嬢様が心配だから参加すると頑なに譲らない。どうしたものか。


「あの大海嘯の時みたいに、待ち続けるのは嫌です!絶対に嫌です!それに、お嬢様のことだから途中面倒になってダンジョンを破壊して城も全壊とかになったら…!」


「…ジャッシュはなんの心配をしてるのさ」


 ジャッシュがこんなに頑なになったのは初めてだから、どうしたらいいかわからない。


「ロザリンドさん、ジャッシュさんを連れていってください」


 ドーベルさんが穏やかに言ってくれた。


「確かにジャッシュさんは有能で抜けられたら痛いです。でも、あの暗黒時代とは違いますから。ちゃんと皆でフォローできます。だから、こちらは大丈夫ですよ。いやあ、サボテンが行進してた頃が懐かしいですね」


「…そうだな」


 フィズが苦笑した。確かに、あの書類仕事やらサボテン行進やらは大変だったなぁ。


「ところでロザリンドさん。僕は先ほどから大変気になっているのですが」


「はい?」


 和やかな空気の中、ドーベルさんは言った。とんでもない爆弾を投下した。






「あの………ジャッシュさん(の命)は大丈夫でしょうか?そんなにひっついては、匂いが…………」





 !!!!!!

 ヤバイです!!

 ウルトラヤバスですよ!!


「ファブ○ーズ!!ファ○リィィズ!!」


 思わず日本の某有名抗菌消臭剤を求めた私。いや、匂いを消したら消したで不自然なんだけど、私は混乱していた。





 ジャッシュ(の命)がヤバい!!






「落ち着け、ロザリンド!ディルクも話せばわか………らなくもないかもしれないかもしれないじゃないか!」


「かもしれないが多い!フィズもまずいと思ってるくせに!」


「……………すまない」


 フィズはそっと目を伏せた。いや、フィズは悪くないけども!


「嘘でもいいから否定して!!」


「お嬢様」


「大丈夫だよ、ジャッシュは私が守るから!」


「…いえ、お嬢様の手をわずらわせるぐらいなら…死んでお詫び「すんなぁぁ!!落ち着け!ヤキモチで死ぬとか意味わからん!いのちだいじに!粗末にすんな!生きろぉぉ!!!!」








「…何があったわけ?」


「わっしょぉぉい!?」


 ななななんと!ここでまさかのディルクが来てしまいました!


「あ、あばばばば」


 テンパりすぎてもはや意味ある発言ができない私とは違い、頼りになる副団長(フィズ)様が前に出た。


「…ディルク、もちつけ…話せば…わかる………というかわかってほしいというか、殺人は犯罪だ」


 お前がもちつけ(動揺)

 間違えた。お前が落ち着け。


「ディルクさん、確かに腹立たしいとは思いますが、殺人はいけません。とりあえず話し合い…いや、拷問ぐらいでここはひとつ………」


 いや待て。話し合いはともかく、何故拷問になるのさ。


「…ディルク、尋問部屋使うか?」


 許可すんな!騎士団長!!止めろ!そんな気づかいいらんわぁぁ!!


「ディルク様……覚悟はできております」


 いや、なんでジャッシュも罪人みたくなってんの!?


「「なんで拷問する流れになってんですか!?」」


 私とディルクがハモった。私はそのままの勢いでディルクに抱きつく。


「ディルクは拷問なんかしないよね!?しないよね!?」


 ディルクは少し私の匂いを嗅いだようだ。


「…いや、ジャッシュさんがちょっと抱きついただけでしょ?意味がわからない。ジャッシュさんだよ?ロザリンドに微塵も下心がない、誰よりロザリンドに忠実な従僕さんだよ?見知らぬ男ならともかく、そんなジャッシュさんを拷問する意味がわからない」


「ディルク様……!そのように言っていただけるなんて…ありがとうございます!ありがとうございます!」


「ディルク…惚れ直しました!」


「……うん」


 はにかむディルク…ああん、可愛い!スリスリしたら、くすぐったいよと言いつつもぎゅうっと抱きしめてくれました。はうう、幸せ!


「日頃の行いは大事ですね、団長」


「そうだな。日頃の行いは大切だな、団長」


「な、なんだお前ら!何が言いたい!?」


「いいえ?どうせなら団長がディルクさんにしばかれたらよかったのに…なんて思ってませんよ。こないだも書類ほっぽり出して巡回ついでに奥方に会ってましたよねー。ね、副団長」


「ああ、どうせだから久々にディルクに死ぬほどしごかれたらいいのに…なんて思っていないですよ。先日面倒な書類仕事を押しつけやがって、しかも期限ギリギリじゃないか…なんてこともあったな。ドーベル殿」


「「はははははは」」


 目が笑ってないよ、お2人さん!


「そういやあ、ロザリンド嬢のキスを勝ち抜き戦の賞品になんて話もありましたよね。団長発案で」


「ああ、ロザリンドは騎士団で人気があるからな」


「ちょっ…それは酒の席の話で断ったし「…へえ……」


 そのネタはまずい!と慌ててフォローしたのだけど……ディルクから冷気が…


 ジャッシュが悲しげに告げてきた。


「お嬢様…逆効果です。お嬢様にまで話をしたと言ったようなものですよ」


「た、確かに!」


「……団長」


「お、おう」


「俺、久しぶりのダンジョン探索なんですよ。久しぶりに鍛練がしたいなぁ」


 ディルクさん超笑顔だけど、目が笑ってないよ!!


「………………そうか」


 そして、団長さんは吐くまで…いや吐いてもひたすらに鍛練に付き合わされた。ディルクさんはもはや人外レベルなのか、息すら乱さず鍛練していました。


 ディルクは怒らせてはいけません。ダメ、絶対!


 余談ですが、ドーベルさんはそれを見て『ざまぁ』と鼻で笑っていました。フィズもビビってました。ドーベルさんも怒らせてはいけません。ダメ、絶対!

エクストラダンジョン

攻略参加予定者


・ロザリンド

・ディルク

・凛花

・ジャッシュ(new)


不参加予定者

・アルディン

・アルフィージ

・ラビーシャ

・カーティス

・アデイル

・ヒュー


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