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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・ダンジョン攻略準備編

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ダンジョン攻略準備・クリスティア城

 私たちはこれから、エクストラダンジョンに潜らねばならない。300階になるというダンジョン…メンバーは少数精鋭にしなければならないだろう。


 まず、凛花は確定。そもそも彼女がいなくてはダンジョンに入れない。

 次に、ディルク。置いていくと言ったら、泣くのではないだろうか。私もおいていきたくないし、彼の戦闘能力はずば抜けている。


 現在、クリスティア城で兄っぽいアルフィージ様と親友のアルディン様にエクストラダンジョンについて報告した。期間がどのくらいになるのか、私にも読めない。当然アルフィージ様とアルディン様、近衛騎士組は参加できないだろう。


「話はわかった。ロザリンド嬢に頼みがある」


「なんですか?」


「ラビーシャをダンジョン攻略するからと嘘をついて呼び出してくれ」


「………………」


 チラッとカーティスと双子騎士を見たら、マナーモードだった。アルディン様は首をかしげている。


「やです」


 私はロザリンド。ノーと言える女である。


「……頼む」


「理由を述べてください。いくら私でも嘘の呼び出しなんぞすれば、ラビーシャちゃんにキレられます」


 アルディン様がどんな主従関係なんだと呟いてました。主従だって…主だって叱られる事はあるんですよ。


「…………会いたいんだ」


 理由は大変シンプルでした。アルフィージ様はラビーシャちゃん不足で禁断症状が出ているらしいです。


「ロザリンド嬢だって、急にディルク殿と1ヶ月会えなくなったら絶対会いたくなるだろう!?」


「う……」


 確かに。学校やなんかで会えなかった時期を思い出したら何も言えない。


「手紙や通信じゃ足りないんだ!会って抱きしめたい!」


「うう………」


 その気持ちはよくわかる。倦怠期というか、ディルクにフェロモンのせいで避けられていた日々を思い出してしまった。わかり過ぎる。


「…貸しですよ。ちょっと考えてみます」




 とはいえ、ラビーシャちゃんを騙して呼び出せばキレるのは間違いない。彼女は語学を真面目に学び、少しでも早くアルフィージ様の元へ帰ろうとしているのだ。


 手っ取り早いのは仕事を頼むこと。留学費を私が全額負担しているから、彼女は仕事を断らない。なんかあったかなぁ………最近は特になぁ…いや、あったね。


「ネタを思いつきました」








 ここはクリスティア城のとある一室。


「お嬢様」


「はいよ」


「………謀りましたね?」


「てへ。ごめんちゃい」


「か、可愛く謝ったってダメですよ!」


 膨れるラビーシャちゃんも可愛いですよ。ごちそうさまです。

 話していたら、勢いよく扉が開いた。


「ラビーシャがこちらに来ていると聞いたのだが…!?」


「あ」


「き、きゃああ!?みみみ見ないでください!!」


 ラビーシャちゃんは限界ギリギリなミニスカメイド服を着用していた。私プロデュース、アルフィージ様専属メイドの衣装である。ラビーシャちゃんの胸がポロリはしないがきわどいとこまで見える。スカート丈も絶対領域を……チラリズムを追求した…これぞ日本の萌えの結晶!!なのだが、ラビーシャちゃんは足を出すのが恥ずかしかったらしく、しゃがみこんでしまった。逆に下着が見えるんじゃないかな………白のレースでした。


 しかし、涙目で羞恥に震えて耳まで赤くなってるウサミミ美少女……アリですね!!


「まあ、謀ったけど依頼自体は本当。暗殺者ギルドがアルフィージ様を狙ってるってのも…ね。ラビーシャちゃんの事だから、裏をとってあるんでしょ?」


「うう…と、とにかく着替えるんでアルフィージ様は部屋からでて…「ラビーシャ…ラビーシャ、会いたかった」


 普段クールなアルフィージ様が切なげな瞳でラビーシャちゃんを見つめる。固まるラビーシャちゃん。そのままキスをされて………私はそっと退室した。

 がんばれ、ラビーシャちゃん!これはあかんやつや!


「お嬢様ぁぁ!?」


「ロザリンド嬢ではなく私にかまってくれ」


「あ、や!だ、だめ!耳は……!ぴゅ、ぴゅいいいい!」


 ラビーシャちゃんの叫びを聞きつつ、私は帰宅した。


 何を頼んだかといえば、面倒だから放置してたけどカーティスが居た暗殺者ギルドから私はものすごーく恨まれている。稼ぎ頭だった暗殺者3人を引き抜いただけでなく、さらにオルドも引き抜いたからだ。後に知ったが、オルドは暗殺者ギルドのトップ5に入る暗殺者だったんだそうな。

 私のせいでギルドの面目は丸潰れ。特にカーティス達は依頼を投げだしたばかりか寝返った…信用もがた落ちである。恨まれるのも仕方ない。


 まあ刺客がどんだけ来ようがうちのセ○ムの敵ではない。というか、まず我が家の敷地内にたどりつけた刺客がいない。悪意のあるものはユグドラシルさんに弾かれるからだ。


 私にはまったく手を出せないので、暗殺者ギルドはついにアルフィージ様を狙いだしたわけだ。まあ、アルフィージ様もそう簡単にはやられない。さらに私が牽制し、邪魔したりおちょくりまくっていたのだ。

 なので、私たちがエクストラダンジョンに潜り不在だとわかれば、暗殺者ギルドの行動が活性化する恐れがある。ラビーシャちゃんはその間の護衛。潰せたら潰してもいいよと言ってある。


 ラビーシャちゃんは出来る子なので、彼女が居れば大丈夫だろう。ひき止めたいアルフィージ様が邪魔をしなければ……だが。



 がんばれ、ラビーシャちゃん!

 負けるな、ラビーシャちゃん!


 私はそんなエールを自宅から送るのだった。


 後日、萌えメイド服で羞恥に震えながらアルフィージ様とイチャイチャするラビーシャちゃんを見た。スカートの中にスパッツ的なモノを履くことで妥協したらしい。アルフィージ様からお礼を言われました。


 後日、私がプロデュースした萌えメイド服が流行し、個人的な発注依頼が大量に来たのは余談である。ちなみに、奥方様も賢者サイズのを発注しに来ました。

 賢者………合掌。でも、きっと似合うと思うよ!

 エクストラダンジョン攻略参加予定者


・ロザリンド

・ディルク

・凛花



不参加予定者

・アルディン

・アルフィージ

・ラビーシャ

・カーティス

・アデイル

・ヒュー



 追記・発注されたメイド服は、婚約者や奥さんに着せて個人的に楽しむためです。例外で旦那さんに着せた人もいたようですが(笑)

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安定の賢者
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