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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・凛花さんと○○編

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凛花さんとウルファネア

 まだまだ凛花視点です。

 今日はお休み。何をしようかな。庭園で日なたぼっこしてもいいし、町に行ってショッピングもいいッスよね。あ、ウサメガネ大先生の聖書(バイブル)を読み返すのもいいなぁ。


「やあ、リンカ」


「こんにちは、ジューダス様」


 ぼんやり今日の予定について考えていたら、ジューダス様に声をかけられた。ついラヴィ君を探してしまう。最近のラヴィ君は日替りで動物や精霊から体を借りている。ラヴィ君はジューダス様の後ろにいた。思わず嬉しくて笑顔になってしまうッス。


「リンカ、今日は休みにするんだったな」


「はいッス」


「…悪いが、仕事を手伝わないか?リンカは計算が得意だったよな」


「いいッスよー」


 珍しいラヴィ君からのお願いに快諾したッス。どうせ暇だし~と軽く考えていたッスよ。


「…………本当か?」


「ふぇ?」


「本当に、いいのか?手伝ってくれるのか!?」


「は、はいッス…」


 普段と違いめっちゃ食いつくジューダス様を見て、自分はこの時、早まったかもと若干後悔したッス。










「うおぉ…」


 絞り出すようなうおぉが出たッスよ。


「仕事をためすぎッス!明らかに、この人数でさばける量じゃないッスよ!!」


 書類が部屋いっぱいだったッスよ。ちょっとサボったとかいうレベルじゃねえッスよ!


「…王が…ためててな……」


 確かジュティエス様ことジェス様がぐったりしている。


「で、肝心要の王様は?」



『逃げた』



 皆様、ぐったりしているッスよ…捕まえたいが書類を放置するわけにもいかず、騎士に捕獲は任せて仕事をしていたらしいッス。ジューダス様達は休憩で出てきて自分を捕まえたらしいッスね。捕まえたって…いや、自分ちゃんと働くッスよ?


「先ずは仕分けッスね。他に任せられそうな奴は他に任すッスよ」



 期限が近いもの、急ぎじゃないもの…………仕分けてて思ったッスが……


「字が汚いし、違う部署のがやたら混じってるッスよ…」


「主!届けてきたぞ!」


「あ、ありがとうッス」


 手が足りなすぎて、ついには精霊王達はおろか神様まで使ってしまったッス。現在机には天ちゃん、みっさん、コンちゃん、かっちゃんがいらしてます。かっちゃんは河童で勝野カツオと名乗ってるッス。コンちゃんは稲荷狐太郎。精霊王達は書類を運搬したり仕分けを手伝ってくれてるッス。





「…終わりが見えてきた…」


「奇跡だ……」


「もう少し、だな」


 お疲れなジューダス様、ジェス様、ラヴィ君。しかし、元凶はなんもしてないのが腹立たしい。


「自分、王様捕まえてくるッス。この残りぐらいは処理させたいッス」


「…父は異常にすばしっこいし、捕まえるのは難しいぞ?」


「大丈夫ッスよ。つーさんが追跡できるらしいッス。王様に使われたことがあるそうッス」


「ああ…」


 なんか、ジューダス様とジェス様がどんよりした。ラヴィ君は遠い目をしている。近衛騎士さん達が『ぱんちらが汚された』とか言ってるのはなんでッスかね?


「つーさん、行くッスよ!」





 そして、王様をアッサリ捕縛したッス


 自分の天啓・究極罠師が役に立ったッスよ。位置をつーさんで探知して、進行予測地点に罠を仕掛けるという簡単なお仕事ッス。


「王様、ちゃんとお仕事するッスよ!」


「だが断る!」


「くっ…なんという潔い返事!」


 正直嫌いじゃないッスけど、ジューダス様達困ってるッス!どうしたら言うことを聞いてくれるッスかね?拷問は嫌だし……説得は無理そうッス。あ、そうだ!


「言うことを聞いてくれないなら………御法度な世界にご招待しちゃうッスよ!」


「な、何を……」


「つーさん、ヤるッスよ!」


「い、いやああああああ!?」










 そして、執務室に帰還した自分と王様。


「ジューダス、ジュティエス…すまなかった。わしは真面目に仕事をする。もうサボらぬ!2度とサボらぬ!」


「…リンカ」


「はいッス」


「…………何をした」


「…趣味と実益を兼ねたお仕置きを少々……」


 きっと、彼らは本当に何をした!?と聞きたかっただろう。しかし……


「頼む。わしの名誉のためにも聞かんでくれ……」


 王様の尻尾が股に挟まりぴるぴるしていた。ちょっとやり過ぎたッスかね?


「凛花…」


「あはははは、新しい扉を開いちゃったかな?」


「……………(合掌)」


「………御愁傷様だね」


 わけがわからないウルファネア・精霊王組とは反対に、理由をだいたいわかってしまった日本の神様達は微妙そうッス。唯一コンちゃんだけは爆笑してるッスけどね。





 王様は、その後真面目に働くようになったッス。


「り、リンカ様!働いてます!働いてますから!」


 ただ、自分を見るとお尻を隠すのはやめてほしいッス。

 長くなりそうなので切ります。ウルファネア編はもう1話続きます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 何やらかしたwww
[一言] ああ、王様総受け…… w
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