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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・凛花さんと○○編

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凛花さんと『紫水晶の護り手』

 まだまだ凛花さん視点ですよ。

 最近は、わりと力試しで『紫水晶の護り手』に同行させてもらうこともあるッス。ちなみにジェラルディンさんと行ったら、クレイジーハードモードで死にそうになったッス。スパルタ過ぎるというか、置いてかれた時はガチで死ぬかと思ったッス。神様と精霊王が来てしまい、さらに大惨事になったッスよ……

 ソレに比べたら…彼らは正直やりやすい。いや、比較が悪すぎるという説もあるッスが、彼らもエルンスト…エルルンが居ないと魔法を使える人間が少ないので、互いに利があるんスよ。


「今日はどこ行くんスか?」


「今日はねー、どこだっけ?」


 基本、マリーちゃんは人の話を聞かないので、こういったことはあてにならないッス。


「今日はヤミヤミの遺跡だよ。Aランク遺跡だけど、リンカは大丈夫?」


「ヤミヤミッスね。大丈夫ッスよ。闇属性攻撃が多いから、幻覚に注意ッス。耐性アクセも必須ッスよ!」


「その知識はどこから来てるんだ…」


「てへ」


 ゲームからって言っても通じないだろうから、神様からの情報(チート)ってことにしてるッス。


「あ、そこ罠ッスよ。あっちに確か隠し部屋が…」


「リンカは本当になんでそんなことを知ってるわけ?」


「罠については天啓ッスよ。究極罠師(トラップマスター)があるッス。天啓も使わないと鈍るッス。いい訓練ッスよ」


 言いながら罠を解除していく。彼らが護衛してくれているから解除に集中できるのだ。やればやるほど解除速度は上がるらしく、最近暇なときは訓練用の宝箱を開けたりしてるッス。ちなみにこの天啓は罠解除の失敗がなくなる・罠に近づくとわかる・罠が100%成功するというスレングスの天啓。罠が武器と認識されたんスかね?


「なんか、ズルしてる気分になるなぁ…」


「…………(こくり)」


「楽でいいじゃん」


「にゃ?」


 ジェンド君とネックス君は真面目だからか納得がいかないみたいッス。オルルン(オルドのこと)とマリーちゃんは気にしてないッスね。




「リンカ!魔物だ!」


 現れた魔物は確か、ヤンデレスネークだったかな?あれ?やみって、そっち方面?病んでる系??確かに目が逝ってる気がする…!





 瞬殺でした。




 誰がやったかって?


「主、無事ですか?」

「主、倒したぞ!」

「主、怪我はないか?」

「主は我らが守るからな」

「主には指一本触らせないわ!」


 過保護で暇を(多分)もて余している精霊王さん達がッスよ!ちなみに、水、火、風、地、緑の順に発言したッス。


「あ、ありがとうッス」


 完全にオーバーキルッス。顔をひきつらせつつ、どうにかそう言えたッスよ。


「あんたら、リンカは鍛練も兼ねて俺らに同行してんだ。過保護過ぎて、リンカの訓練になんねぇ。帰れ」


 オルルンの指摘に、精霊王達がショックで固まっちゃったッス。


「えと…確かに皆が来られない場所でなんかあった時のために、自分はちゃんと戦えるようになりたいッス。でも、皆の気持ちは嬉しかったッスよ!」


『主…!』


 どうにか帰っていただきました。わざわざ守ろうとしてくれてたのに、なんか申し訳ないッス。




「敵だ!」


 あれは確か…拘束束縛グリズリーッスね。やはり病みの力?あの手錠と鎖が生々しいッス!捕まえたら離さないという意思を感じるッスよ!

 自分はやっぱり威力の関係もあってサポートに徹することにしたッス。


「疾風迅雷!」


 自分の支援魔法でジェンドくんが加速する。


「はあっ!」


「楽だなぁ」

「…………(こくり)」

「にゃー」


 支援魔法により強化されたジェンド君無双………あれ?おかしいな。


「あ、壁!」


「ありがとう、リンカ!はぁぁ!!」


 ジェンド君に当たりそうだったから、咄嗟に障壁を展開した。


「…オルルン」


「おうよ」


「自分、基本なんもしてなくね?」


「今障壁を出してやったろ。人生そんなもんだ」


「大きく出たけど、結局自分の訓練になってねぇッスよ!!」




 結局、支援魔法を受けたジェンド君無双により、魔物が一掃されてしまった。精霊王、居てもよかったんじゃないッスかね?


 果てしなく罪悪感を感じた自分は、精霊王達を後で呼び出して凛姉ちゃん直伝激ウマスイートポテトをご馳走したッス。ちゃっかりオルルンとマリーちゃんも食ってたッス。

 皆、やたら喜んでくれたッス。スイートポテトを食いっぱぐれたジェンド君とネックス君が拗ねて大変だったりしたッスが、もっかい作ったら納得してくれたッス。





「……ってなことがあったんんスよ」


 最近は、毎日あったことをラヴィ君に話すのが日課ッス。楽しかったこと、困ったこと…いつもラヴィ君はお話を聞いてくれるッス。


「リンカ…」


「はいッス」


「……………僕のぶんは?僕もリンカのすいーとぽて?食べたい」


 恥ずかしげに目を伏せながらのおねだりいただきましたッス!!


「もちろんあるッスよ。はい、あーん」


「………………は?」


 またリスさんに体を借りているラヴィ君が固まった。


「あーんッス!」


「あ………あーん………」


 モグモグとラヴィ君がスイートポテトを食べる。


「おいしい?」


「リンカのせいで、味がわからない……」


 真っ赤になって呟くラヴィ君……はあぁ、かわゆす!!むしろ自分がゴチになりましたッスよ!!


「じゃ、もっとあーんッスね!」


「は!?待て!なんかハァハァしてないか!?」


「気のせいッスよ。ふふふ…あーん」


 真っ赤になりつつ、涙目のラヴィ君……そりゃ、ハァハァもしちゃうッスよ。かわゆすぎるッスよ!スイートポテトは強制的にあーんで完食していただいたッス!


 今日は色々あったけど、楽しい日だったッス。

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