さて、後始末だね
シヴァの事も一段落ついてホッとしたところで、私は大変なことに気がついた。
「そういや、凛花の天啓どうしよっか」
「あ、もう決めたッスよ。既に究極罠師も、他ももらったッス。攻略準備はしてあるんで、いつでもオッケーッスよ」
へらりと笑う凛花はなかなか頼もしい。他の天啓は内緒だと笑った。
「そういえば、シヴァゴーレムは顔を直さなくていいんスか?また普通の顔になったら、弱ってんだかなんだかわかんないッスよ」
「………直すか」
「お手伝いするッス」
「あ、俺も手伝うわ。俺の天啓なら早いやろ」
「お願いします」
起きたらシヴァゴーレム整形計画をたてねば。エルンスト辺りも手伝ってくれるかなぁ。
「そういや、魔…ラヴィとの仲はどうよ」
「た、たまにデートしてるッス。普段ラヴィ君はお仕事してるッスよ」
「は?」
「え?」
仕事?魔が仕事??
「なんの仕事?」
「内容までは見てないッスけど、書類仕事してるッス。黒い腕みたいのたくさんジューダス様から出てるッス」
人手不足なのか、ウルファネア…いや、まともな人手はきっと不足しているね。脳みそ筋肉多いものなぁ……いや、問題はそこじゃない!
「ラヴィって書類仕事できるの!?」
「寝落ちしたジューダスの代行で仕事してたらしくて、使えるって言ってたッス」
「「靴屋の小人か!!」」
「そんな感じッス」
なんか魔の…ラヴィのイメージがだいぶ違う感じになってきたなぁ……
「そんなにびっくりすること?ロザリンドだって精霊に書類仕事させてるじゃない」
シヴァが余計なことを言ってきた。
「「………………」」
彼方さんと凛花がじーっと私を見た。目をそらす私。
「だって、お手伝いするって言ってくれるんだもん!」
「…ロザリンドちゃんやしな」
「ロザリンドちゃんッスからね」
やめて!意味不明な納得しないでぇぇ!!私だからってなんだ!あわあわする私に苦笑しつつ、凛花が話題を変えた。
「あ、自分ミスティアに聞きたいことあったッス」
「なぁに?」
「光の薔薇は本当にミスティアの力なんスか?違う気がするッス。チタ君からミスティアの魔力を感じないッス」
ミスティアから冷や汗がダラダラ流れた。本当に素直だよね。え?ということは…チタは……?
「あ、あの子は妾が作ったわ。それだけは本当よ」
「原材料は言えないと」
「原材料て」
彼方さんからツッコミ入りました。凛花は考え中らしく、黙ってしまった。
「そうね『言えない』わ」
ミスティアは苦笑した。私の可愛いチタには、何やら秘密があるようです。
「凛花、結局チタから加護はもらえたの?」
「え?ああ。くれたッスよ」
ラヴィ…魔と過ごすことが多い凛花。対策としてチタに凛花へ加護をあげてほしいと頼んだ。凛花は加護ってそーゆーもんじゃないと思うと嫌がり、チタがいいと思ったら貰うと言っていたのだ。
「今では一緒にお昼寝する仲ッスよ」
「そっか」
無事に仲良くなったようで何より。色々まだ問題はあるけど、一段落したらダンジョン攻略ですね。
短いですが、きりがいいので今日はここまで。やたら難産でした。




