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悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!  作者: 明。
ロザリンド14歳・神様のつくり方編

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続・伝達って難しい

 とても珍しく、第3者視点になります。

 各国貴族には問題なく伝達され、各国より市民へ祈りにたいしてお触れが出ました。貴族にはきちんと伝達され、シヴァ神殿に通う人が激増したそうです。




 セインティア


 セインティアは大混乱していました。特にシヴァ信仰の神官達が。


「我らの祈りだけでは足りなかったのでしょうか…」


「すいません、適当にお祈りしていてすいません……」


「礼拝中居眠りしてました、すいません!」


 そんなサボり神官が多かった。皆懺悔をし始める。


「………………………全員性根を叩き直して差し上げます!!」


『ひいぃぃ!?』


 この日から、シヴァ神殿のスパルタ指導が始まったらしい。

 ちなみにロザリンド的神官分類。

・スレングス

➡脳筋

・インジェンス

➡生真面目、ガリ勉

・ミスティア

➡魔法至上主義、ナルシスト

・シヴァ

➡適当、お気楽極楽


 しかし、ロザリンドが久しぶりにセインティアに行ったらシヴァ神官がすっかり矯正されていてちょっと評価を改めなきゃかなと思ったとか…

 でも、1か月後には戻ってました。そんなもんだよね。




 クリスティア・ローゼンベルク領・農村部


「たたたた大変だぁ!お嬢様が泣いてたっぺ!」


「バカ野郎!結婚したから奥様だろ!」


「そこはどうでもいいよ、まったく!!領主様なら何かご存知だろうから、指示をもらいに行くよ!」


『お~!!』


 というわけで、出向いた代表者達。ロザリンドからキチンと説明を聞いてシヴァの礼拝堂で毎日お祈りしてくれました。皆さん真面目でいい人です。




 同時刻、バートン領。


「奥様が泣いてるっぺ!」


「奥様を泣かすなんて、誰だ!」


「よろしいですか。奥様は世界の危機を憂いて泣いたのです。我々は奥様のために、シヴァ神の回復を祈らねばなりません」


「そうなんですか?」


「ええ。シヴァ神が回復されれば、奥様も喜ばれるでしょう」


「なら、やるべ!」


「奥様のためだぁぁ!」


「おー!!」


 出来る執事さんの助言により、見事軌道修正され、皆さん熱心にお祈りしてくれました。皆様、ありがとうございます。


 クリスティア騎士団。


「ロザリンドちゃんがないただと!?」


「祈ればいいのか!?」


「つーか、シヴァ神て何?」


『………………』


「団長!シヴァ神って何ですか?」


「………知らん!なんかの神様だ!」


「……技術を司る神様ですよ」


「ウルファネアで信仰が盛んです」


『へー』


 苦労人コンビこと、ジャッシュ&ドーベルさんがため息をつきました。

※ドーベルさんは、昔ロザリンドとお仕事した騎士団の庶務担当。ものすごくお仕事ができるんだよ!ドーベルさんが居なかったら、騎士団はきっと崩壊してたよ!





 冒険者ギルド。


「ロザリンドちゃんが泣いている…だと!?」


「シヴァに祈るって…どうすりゃいいんだ?」


「さあ…」


「……普通に礼拝するとか、祈るだけでもいいと思うけど」


「ジェンド!お前天才か!」


「そりゃ思いつかなかったな!」


「流石はわが息子だな」


「…………………バカばっか」


「だな」


 疲れた表情で祈るおっさん達を眺めるジェンド。苦笑するオルド。冒険者は脳筋が多いですが受付嬢や頭脳派も多少はいるので、なんとか伝わったようです。



 ウルファネア・王都。


 地面に転がるロザリンド信者(ファン)の獣人達。彼らはロザリンドの涙に衝撃を受けて倒れていた。


「皆、倒れてる場合じゃねぇ!」


「そうだな!えっと………ナニすればいいんだっけ?」


「祈ればいいんだよな?」


「よっしゃあ!やるぜ!」


「筋肉肉肉!ロッザリンドォォ!!」


「違うだろ!」


「筋肉肉肉!シーヴァ!」


『……………』


「言いにくいな」

「だな」

「どーしようか」


「あ!そうだ!筋肉肉肉シッヴァリンドォォ!!」


「いいな!」


「ロザリンド様に尊敬を示しつつ、ロザリンド様の望み通りにシヴァ神に祈れるな!」


『筋肉肉肉シッヴァリンドォォ!!』


『肉肉筋肉!シッヴァリンドォォ!!』


「どうせなら改造しようぜ!」


「だな!筋肉つけて強そうにしようぜ!!」


『いいな!!』


 こうして、元シヴァだったものはウルファネアで信仰された。しばらく、シヴァリンドって何?とウルファネア王都の住人が首をかしげ、ロザリンドが頭をかかえたのは言うまでもない。

 ちなみに、ロザリンドでも方向修正はできませんでした。





 ウルファネア・商業ギルド


「野郎共、稼ぎ時だぁぁ!!」


『うおおおお~!!』


「シヴァ饅頭、シヴァせんべい、シヴァフィギュア、シヴァお守り!!売って売って、売りまくるぞぉぉ!!」


『うおおおお~!!』


 いつでも商魂たっくましいウルファネアの商人さん達。でもお祈りはちゃんとしてくれていました。シヴァフィギュアがヴァルキリーフィギュアに神官服着せただけだったけど、誰もつっこみませんでした。






 ユグドラシルとエルフ村


「ぬおおお!ロザリンドちゃんが泣いておる!祭りじゃ!シヴァ神復活祭りをするのじゃぁぁぁ!!」


『おおおおお!!』


「皆、全力で祈れぇぇ!!」


「スイまで!?」


 驚愕するシュガーさん。しかし、今回は止めずにお祈りしました。エルフ村のシヴァ祭りは遅くまで続きました。





 そして、ロザリンドの涙に反応しまくったのは、ロザリンドの精霊さん達でした。


 ハクがパニックを起こした以外にも、色々起きていました。


・チームよい子の場合


「お姉ちゃんが泣いてる!?み、皆でお祈りしなきゃ!神様よくなーれでいいんだよね!?」


 コウの言葉に、アリサ・クーリンが頷く。


「うん!こじいんのみんなや、町のみんなにもおねがいしよう!」


「クーリンは海の皆にお願いする!」


「じゃあ僕は火山で他の火の精霊やお父さん、ルラン達にお願いする!」


 分担して着実にお願いするよい子チームでした。



・チームお兄さんの場合


「僕はエルフ村に行ってきて、祈ってくるから!」


「あ…行っちゃった…スイも変わったよなぁ。俺も祈っとくかな…他の精霊にも頼んどくか。チタはどうする?」


「特に知り合いは……ウルファネアの分身使うか。向こうに頼んでみる」


 そして、互いにある方向を見た。


「「あれ、どーしよっか」」


 ロザリンドの涙で荒ぶったハク。現実逃避していたが…ロザリンドがなんとかすると信じてそれぞれ移動しました。逃げたとも言う。





・チーム光と闇


「ロザリンドが泣いている!?シヴァめ、許さぬぞ!刺し違えてでも「やめぬか馬鹿者」


 聖獣様から猫?パンチされて顔面から着地した闇様。


「ぐふっ」


「ロザリンドはシヴァの回復を願ったのだ。ロザリンドを困らせてどうする。我らの眷族を使い、ロザリンドを助けるのだ」


「うむ!我も頑張るぞ!ロザリンドのためだからな!」


「やれやれ」


 お疲れ様です、聖獣様。貴方のおかげでシヴァが命拾いしました。




・チーム???


「フゥー!!」


 激しくダンスするゴラちゃん(変態モード)

 そして、それに続くサボテンさんと魔獣さん達。彼らは円を描き、ユグドラシルを囲んで踊り、歌い、ひたすらに祈った。


 怪しい儀式にしか見えず、ユグドラシルさんが兄に助けを求め、兄からロザリンドに通報されるまで続けられました。



 どうしてこうなった!?byロザリンド。

 すいません、楽しかったです。

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ユハズ先生も絵が綺麗なので必見ですよ!!悪なりコミカライズ、スタート!! 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!コミカライズのリンクはこちら!」 小説二巻、発売中です。書き下ろしもありますよー 「悪役令嬢になんかなりません。私は『普通』の公爵令嬢です!二巻のリンクはこちら!」
― 新着の感想 ―
農民とウルファネアが馬鹿すぎる もう、いっそ滅びれば良いんじゃないですね……
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